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双極性障害を乗り越えるための楽しみの見つけ方が良く分かる1冊|七草みずきさん9冊目の本:『人生の楽しみ方』を読んで
七草みずきさんの本を読みました。本書は双極性障害(双極症)2型をテーマにしたシリーズの9冊目のようです。今回のタイトルは『人生の楽しみ方』です。少しだけネタバレがあります🙇
本書を読んで感じたことは、日々の生活に「楽しいこと」を見つけることは考える以上に大切なのことだと思いました。
双極性障害の目指す治療された状態は、寛解することです。寛解とは病気が治ったわけではないけれど、それ以上進行せず落ち着いた状態です。
しかし、双極性障害の場合は、常に「鬱状態」と「躁状態」のどちらかに思考が無意識のうちに傾いていってしまうので、お薬や自助努力でうまく中間に落ち着かせる努力が必要になります。
前作の『がんばり過ぎない生き方』(こちら記事からもどうぞ)では、無理に頑張ることをせずに、ストレスをためない生き方のコツをご紹介されていました。これは、どうしても生活していくうえで避けて通れないイベントやタスクをしのぐ方法でした。
『人生の楽しみ方』では、もっと積極的に、普段の生活の中で楽しみを見つける方法を解説されていました。双極性障害の方には、その症状からどうしても特有の思考の方向性があり、楽しみを見つけづらい時があります。それを配慮ししつつ、どんな楽しみを見つけていくべきかの具体的方法やヒントが書かれていました。双極性障害の症状に悩まれている方にとても役立ちそうな内容でした。
七草みずきさんによる本のご紹介
楽しめることはすごく大切なことだと思うのです。病気がちでもそんな生活の中から楽しみを見つけることはすばらしいことだと思ってます。執筆当時も調子を落とされていて執筆が思うように進まなかったようですが、楽しみをみつけつつ執筆されていたようです。
本作品のシリーズ内の位置付け
今回の本はシリーズ9作目です。シリーズ全体では11作ありまして、ゴール間近です。あ、すみませんほぼ独り言なのです。七草みずきさんの作品が好きなのでここまで読んでしまいました🙇
1作目:ご本人のメンタル不調への向き合い方
2作目:ご家族のメンタル不調への向き合い方
3作目:仕事を休んでメンタル不調を直す時の心構え
4作目:仕事を休まずにメンタル不調を直す時のコツ
5作目:老後を視野に入れたメンタル不調の付き合い方
6作目:メンタル不調を武器に多岐の作品をかき分けるWEBライター処世術
7作目:ストレスをなるべく溜めずに双極性障害を乗り切る方法
8作目:双極性障害にとっての大敵過度な「がんばる」気持ちとの付き合い方
9作目のタイトルを付けてみたいと思います。それは、
「普段の生活から楽しみを見つけて、双極性障害を乗り切る方法」はどうでしょうか。あ、1作目から勝手に命名しております。勝手に申し訳ないです🙇と言いながら既に9回やってますね💦
本書を読んで自分の中で気づいたこと
楽しみの見つけ方が、たくさん書かれていて読んでいくのが楽しくなりました。ここでは、本書を読んで自分の中で特に共感した部分を書いてみたいと思います。
金銭感覚のズレのところ
これは、「楽しいこと」ではないのですが、本題に入る前に書かれていたことでして、自分が双極性障害に気づくと金銭感覚のズレに気づくという点に共感しました。
双極性障害の軽躁状態になると、財布の紐が極端に緩くなるのですね。お金を支払うハードルが極端に下がるようです。
症状が改善されていくと、それまで普通の金銭感覚と思っていたことが、実はちょっと異常な緩い状態だったことに気づくようなのです。
ぼくは双極性障害の診断は出ておりませんが、一時期気分が沈んだと思ったら、気持ちが楽になることを繰り返していた時期があり、その時すごく思い当たることがありました。ぼくも精神的に追い詰められていたころは、金銭感覚がマヒというか、「どうでもいいや」みたいなことがありました。
今はそれで後悔している部分があります。普段なら絶対しない選択も精神的に何か追い詰められているときや、躁の症状が出ているときは、「なんでこんなことをしてしまったのか・・・💦」という選択をすることがあるようですね。
後で気づくのでは遅いのですが、それは勉強代と思って、命があれば救われたくらいに思うのが良いかもしれません。それ以上考えると気分が余計に萎えるのでね。
パン作りが楽しみになるところ
双極性障害の場合、うつ症状だけでなく軽躁状態にもなり、攻撃的になったりするようです。そんな攻撃的になったときに、いかにストレスを人に迷惑をかけることなく発散することが大切なようでパン作りが効果的なようです。
パンを作るのはかなり体力が必要なようです。生地を捏ねたり練ったりそして、叩きつけたり。結果としておいしいパンが出来上がるのですが、その過程はストレス発散そのものというところがすごく印象に残りました。
お菓子作りが好きな方など取り入れたら良いかもと思いました。
七草みずきさんは、noteでよく料理の話をされていて、それを読むといつも美味しそうで食べたくなります。粉を練る系の料理はきっと叩きつけているのかな?なんて想像しちゃいました。
他にも普段の生活の中で、双極性障害の人はこんな思考に陥るから、こんな楽しみを見つけるとストレス発散つながるよという視点がわかりやすかったです。双極性障害に悩まれている方におすすめの本だと思います!
1年前:『1Q84』の2巻目を読んでいたようです
ふたりの主人公、天悟と青豆が出る、ちょっと不思議な1984年物語です。2巻目を読んでいたのですね。最初はつながりがないのですが、ちょっとずつ繋がっているいく頃ですね。もう1年前なのか、まだ1年前なのか。
読んでいたころが懐かしいと思うと同時に、まだ1年前のことなんだと両方の感想があります。
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