筋トレ疲労回復編②流行りのサ活。サウナって筋トレにいいの?
前回は、トレーニングからのリカバリーに効果的な方法をいくつか紹介しました。
これからは、より具体的な方法についてお話していきます。
今回は、【サウナの筋トレへの効果】について。
●「サ活」とは?
いやー流行ってますよね、サ活。
一般層にどれくらい浸透しているかはわかりませんが、もはやサブカルチャーから脱却するんじゃないかという盛況っぷり。
筆者のようなネットジャンキーでない友達でも、サウナにハマる人が増えています。
サ活とは何かを語っている記事はごまんとあるのでここでは深くは触れませんが、簡単に解説しておきます。
前提として自分が気持ちいいのが一番大事ですが、それがわからないという人は下記のようなルーティンを参考にするといいでしょう。
<サ活のお作法>
1.サウナ(5-15分程度)
2.水風呂(10秒-3分程度)
3.外気浴(5-10分程度)
これを3-4セット程度行う。
もちろんサウナや水風呂の温度にもよりますが、テンプレートとしてはこんな感じ。
この他にも、
・サウナから水風呂の間は汗を流したらスムーズに移動する
・サウナは体操座りかあぐら
・水風呂は息を吐きながら入る
・各セットの間では水分補給する
などのTIPSがありますが、これは各自がやりやすい方法を模索するのが大事。
●科学的に見て、サ活をするとどうなるの?
上記の方法で交互浴をすると、
「ととのう」
「キマる」
「気持ちいい」
などの効果が身体に現れるといいます。
この現象によって、下記のような効果を得ることができます。
<脳への効果>
・脳疲労が取れる
・頭がスッキリする
・ワーキングメモリの向上
・集中力向上
・クリエイティブになる
・メンタルが安定する
・睡眠の質が上がる
<身体への効果>
・身体の疲労が取れる
・筋肥大が促進される
・成長ホルモンが分泌される
・インスリン感受性が上がる
・肌質が良くなる
・心肺系の改善
・血糖値を下げる
・脂肪燃焼効果
………サウナ最強じゃね?
筆者はトレーニーですので日頃から身体のことに気を配っていますが、あくまで身体はトレーニングと食事で作るものであり、むしろサウナは脳のケアと位置づけて活用しています。
トレーニングしていない人であれば、身体への効果も感じられるでしょう。
●なぜこのような効果が起きるの?
ではなぜサ活によってこのような効果が得られるのでしょうか。
ということで、サ活をしているときの身体に起きている現象から紐解いてみましょう。
1.サウナに入る
皆さんご存知の通り、サウナはめちゃくちゃ暑いです。
そこまでの高温環境は生命にとって危機的状況であるため、サウナに入ると、私たちの身体には「緊急事態宣言」が発令されます。
緊急事態に直面した場合、身体はそれに備えるためにエネルギーのほとんどを使い、交感神経を優位にします。
またサウナ内は温度が高いので、血流量が増加してきます。
サウナに入っていると、心拍数が上がってきますよね。
これが身体にとって(特に運動をしていない人にとって)非常に良い状態で、血流が増えることによって脳や身体の疲労物質を流してくれたり、
HSP(Heat Shock Protein)や成長ホルモンが分泌され、筋肉の損傷を回復してくれたり、
GLUT4を活性化してインスリン感受性を上げてくれたり(→インスリンについて)、
有酸素運動と同じような効果を得られたりもします。
トレーニーにとっては、HSP(Heat Shock Protein)が気になるところでしょう。
身体が温まることによって、ヒートショックプロテインが分泌され、筋肉の修復を助けたりします。
結論から言うと、筋肥大を期待してサウナに入るのはコスパが悪いです。
しかし、サウナには他の利点もあるため、総合的に考えて一つのリラックス方法として採用するのは十分アリ。
サウナに入ったからといって筋肥大するか?と言われたらイエスとは言い切れないものの、サウナに入ることによってリラックスできるのであれば、他の利点も含めておすすめができるかなと思います。
ちなみにサウナと相性が良いのが、マインドフルネス瞑想。
サウナ自体にも瞑想と似たような効果があるようですが、「サウナ入ってる間暇じゃね?」と思ってしまう人はぜひ試してみてください。
余談ですが、90度のサウナには入っていられるのにお風呂はせいぜい45度くらいまでしか適応できないのは、分子の密度による熱伝導率の違いだそうです。
2.水風呂に入る
サウナの高温から一気に低温である水風呂に入ります。
どちらにせよ生命の危機であることには変わりなく、再び「緊急事態宣言」発令です。
ここでも交感神経が優位になっています。
先ほど、「身体はそれに備えるためにエネルギーのほとんどを使い」と言いましたが、つまり脳にエネルギーが行き渡らず、強制的に休まされている状態です。
サウナや水風呂ではスマホも使えないことが多いので、この脳を強制的に休めることによって脳の疲労が取れたり、リラックス効果があると考えられています。
つまり、身体のデトックスとデジタルデトックスを同時にできるということですね。
また水風呂には、サウナで上がった血流を元に戻す作用もあります。
サウナで全身の血流量が増加しているときに水風呂に入ることで、末端の細い血管が収縮します。
すると、身体の内部の大きい血管は働いていて、外部の小さい血管が休んでいる状態になります。
身体の内部の大きい血管には、脳に繋がる大動脈も含まれています。
普段は身体にいってる分の血流まで脳に流れ込んでくれるため、脳の血流量だけが圧倒的に増加します。
これが、サ活が脳を活発にしたり脳の疲労を取ってくれるメカニズムです。
3.外気浴
ここでようやく日常に戻ります。
危機的状況を回避し、交感神経によって抑えられていた副交感神経が戻ってきます。
「ととのう」のもこのタイミングです。
サウナや水風呂で交感神経が優位になったとき、脳内にはアドレナリンやエンドルフィンといった脳内神経伝達物質が分泌されています。
(→脳内神経伝達物質について)
一方、身体は副交感神経優位になっていてリラックスしている状態。
身体がリラックスしているにも関わらず、脳内にはアドレナリンやエンドルフィンが残っていて冴えているという不思議な状態が「ととのう」の正体だった訳です。
アドレナリンやエンドルフィンの半減期は、2-3分。
つまり、2-3分のうちにアドレナリンやエンドルフィンの濃度が半減してしまうということ。
ですので、水風呂から出てから2-3分までが最高に気持ちいい時間になるようです。
●サウナにエビデンスはあるの?
サウナに関する研究はここ数年で急激に広まっています。
最近、日本サウナ学会というものが設立されました。
代表の方がなんとお医者さんなようで、日々サウナのメカニズムについて研究をされているようです。
最近は本も出版され、各種エビデンスについて触れられています。
他にも、海外の論文を横断的にまとめたYouTubeの動画を見つけたので紹介しておきます。
時間によって身体への効果が変わっていくけど、30分以上のサウナは危険だからやめましょうってことらしいです。そりゃそうだ。笑
また11-15度の水風呂に11-15分入ることで筋肉痛を軽減できるというメタアナリシスもありますが、どう考えても苦行すぎて現実的じゃなさそうです。。。笑
海外はあんまりサウナのイメージがない国も多いですが、サウナ文化が根付いているのは日本の他にフィンランド、ロシア等でしょうか。
筆者がシンガポールに住んでいたときはサウナどころかバスタブや温泉すら滅多にお目にかかれず、文化の違いを感じました。
ちなみに旅行でロシアに行ったときにロシア人がビールでロウリュを始めたときはクソ笑いました。
そのときサ活に目覚めてなかったのが残念、、、
●まとめ
・サウナはいいぞ
・サウナは脳にもいいぞ
・サウナは身体にもいいぞ
・サウナはいいぞ
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