#夏目漱石
「夏目漱石」読み解き一覧
「坊っちゃん」は下敷きが「ファウスト」と認識されず、「草枕」は冒頭のみ有名で、「二百十日」は人気がなく、「野分」はしばしば意味を逆に取られ、「虞美人草」は完読する人すら少なく、「坑夫」は提言の重要性を受け止めてもらえず、「夢十夜」は全体構造踏まえた鑑賞をされず、「三四郎」はタイトルに数字使うも経済ドラマとは認識されず、「それから」は「ニーベルングの指環作品群」に含まれると思われず、「門」は時間が主
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素性不明の人物・原口画家の原口のみ金銭やり取りの中に入っていません。その原口は美禰子と親しく話します。つまり冒頭集約の列車の、お灸の爺さんに該当する人物です。列車の中に登場する以上、作中有数の重要人物です。しかしなぜか姓のみで名前がなく、素性もよくわかりません。
わかっているのは里見兄妹には亡くなった長兄がおり、原口はその彼とヨーロッパ留学していたことだけです。存命中の里見家次兄