ゆのん

職を転々としてきた40代。既婚。読書好き。スポーツ観戦好き。文系学問好き。修士。 個人的なフィクション。 むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく、おもしろいことをまじめに、まじめなことをゆかいに、そしてゆかいなことはあくまでゆかいに(井上ひさし)

ゆのん

職を転々としてきた40代。既婚。読書好き。スポーツ観戦好き。文系学問好き。修士。 個人的なフィクション。 むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく、おもしろいことをまじめに、まじめなことをゆかいに、そしてゆかいなことはあくまでゆかいに(井上ひさし)

最近の記事

医療過誤ならぬ異動過誤

以前、異動で配属された職場は、私にとってまさに地獄のような場所でした。それまでの経験とは全く異なる、上意下達や前例踏襲主義が厳しく、暴力的なパワハラや長時間労働が当たり前のように行われていました。根性論が求められるその職場は、私には全く合っていなかったのです。 人事担当者からは、私がその職場で期待されていると、的外れなことを言われ、相談しても全く取り合ってもらえず、結局、休職時間を挟んで長時間その状況に耐えなければなりませんでした。医療において、医師が医療過誤、医療ミスをすれ

    • 政治と宗教と野球の話はタブーといいますが

      政治、宗教、野球の話は、一般的に安易に話題にするべきではないとされていますが、果たしてそうでしょうか。話し方一つで、状況は大きく変わるのではないでしょうか。 この「タブー」という言葉は、銀座の高級クラブでの接待の場で、お客様を不快にさせずに、より多くのお食事やお酒を楽しんでいただくための暗黙のルールから生まれたように思います。つまり、お客様との円滑な関係を保つための手段として、これらの話題は避けるべきとされたのです。 確かに、政治や宗教など、一度議論が始まると、なかなか意見が

      • 氷河期世代対象採用、という傲慢さ

        あの頃は、就職活動はまさに戦場でした。就職氷河期ど真ん中の世代ですから、不採用通知が届くたびに心が折れそうになりました。周囲の友人も似たような状況で、未来に対する不安が募るばかりでした。 バブル世代の方々の就職話が耳に入ると、あまりの落差に言葉を失いました。会社説明会に参加するだけで内定をもらえたという話を聞き、私たちがどれほど厳しい状況に置かれていたのかを痛感しました。 当時は、「優秀な人は必ずどこかで評価される」「努力すれば必ず道は開ける」などと自分に言い聞かせていま

        • 小学生のうちは女子と男子はなぜか仲良くしずらいけど

          「ドラえもん」のしずかちゃんを見ていて、あれほど男の子たちと自然に仲良くできる小学生の女の子は、私の子供の頃にはあまりいなかったな、と思い出しました。 私たちの頃は、女の子と男の子の間には見えない壁があって、仲良くしていると同性から面白がられたり、陰口を叩かれたりというのが定番でした。私は別に男女の友情があってもいいと思っていたのですが、男の子たちは恥ずかしがってなかなか受け入れてくれず、女の子たちもあまりよく思っていなかったように感じます。 のび太くんやスネ夫くん、ジャ

          静かな退職は悪くないし、対応する必要がある

          「静かな退職」が社会問題として取り沙汰される昨今、働き方に対する価値観が大きく変化していることを感じます。 これまで、会社に尽くすことが美徳とされ、長時間労働や成果主義が当たり前のように求められてきました。しかし、働きがいを見出せず、最小限の仕事しか行わない「静かな退職」を選ぶ人が増えている現状は、必ずしも問題であるとは考えておりません。 むしろ、これまで「全身全霊で会社に尽くす」ことが求められてきたこと自体が、少し異常だったのではないかと感じています。もちろん、会社に貢献し

          静かな退職は悪くないし、対応する必要がある

          哲学者はまた数学者。学問は断絶でなく連絡

          パスカルやデカルトといった哲学者が、卓越した数学者であったと伺った時、数学が苦手で文学部に所属していた私は、大変な衝撃を受けました。哲学といえば、文学部の一部門であり、数学とは全く縁がないものだと考えていました。しかし、よく考えてみると、これは当然のことだったのです。 世の中の仕組みや事象を数量化し、その成否を客観的に評価するためには、数値的な表現が不可欠です。数学が苦手で、言葉だけで世の中をうまく操ろうと考えていた私は、それは到底不可能なことだったと気づかされました。

          哲学者はまた数学者。学問は断絶でなく連絡

          テレビが見たいと思ったらオワコンになってた皮肉

          私の生まれ育った地方では、テレビ東京系列の番組を見る機会がほとんどありませんでした。ヤンヤン歌うスタジオのような人気番組も、他のテレビ局で土曜の夕方など、イレギュラーな時間に放送されていたのです。しかし、これはまだマシな方でした。友人が住んでいた秋田県では、TBS系列の放送局がないため、『8時だよ!全員集合』や『ザ・ベストテン』といった誰もが知っている国民的な番組を見ることすらできず、とても残念な思いをしたと聞いています。 現在では、宮崎県のように民放テレビ局が2局しかない地

          テレビが見たいと思ったらオワコンになってた皮肉

          新聞社は生き残れる。地元に向き合おう

          私が大学生の頃は、マスコミ、特に新聞社が花形の職業の一つでしたよね。倍率もすごく高くて、地元の新聞社はもちろん、全国の新聞社にもたくさん応募したけれど、なかなか内定をもらえなくて。新聞社って、私にとっては高嶺の花のような存在でした。 それが今では、新聞の売上が落ち込んで、業態転換を迫られているだけでなく、地方都市も全国紙も関係なく、人員削減が相次いでいるなんて、本当に残念です。 理由はよく分かります。新聞を取ってくれる人が減って、宅配制度も厳しくなって、収入が減ってしまっ

          新聞社は生き残れる。地元に向き合おう

          病院は事務職にとってきついです

          一時期、病院で働いていましたが、本当にきつい仕事でした。病院は、医師が絶対的な存在で、看護師や検査技師、薬剤師がその下に位置する、完全な上下関係の世界なんです。事務職の私たちは、さらに下の階層に置かれていて、彼らの命令で動くだけ。事務局長も一応事務職ですが、実質は医師の方が偉いんです。 休日出勤や夜勤も当たり前で、特に大変でした。医師や看護師は、そういう変則勤務に慣れていますが、私たち事務職はそう簡単には対応できません。慣れるまで時間がかかり、その間に体調を崩すこともありまし

          病院は事務職にとってきついです

          ブルマも管理職も罰ゲーム

          私たちが子供の頃は、体操着と言えばブルマーでしたよね。元々は女性が動きやすいようにと考案された、ある意味女性解放の象徴だったんです。当時はそれが当たり前で、ブルマーを穿いている女の子の姿はいたるところで見られました。ちょっと下着っぽいと感じる人もいるかもしれませんが、私たちにとってはごく自然なものでした。 ところが、私たちが社会人になる頃には、ブルマーはだんだん見かけなくなっていきました。そして、ハーフパンツに変わってしまったんです。それだけじゃなく、ブルマーはだんだんイメ

          ブルマも管理職も罰ゲーム

          Facebookでリア充アピールと実際のギャップに唖然

          以前は非常に流行っていたSNS、Facebook。実名で情報を公開するのが前提という点に抵抗感があり、私のような臆病な人間はほとんど利用していませんでしたが。それでも、有名人でもないのに、さも充実した日々を送っているかのようにアピールする方がいらっしゃいましたね。 かつて同じ職場で働いていた女性もその一人で、Facebookに自身の顔写真や子供の写真を頻繁にアップロードし、いかにも幸せな家庭を築いているかのような印象を与えていました。名家の出身で、夫も優秀、子供にも恵まれ、

          Facebookでリア充アピールと実際のギャップに唖然

          今のお役所の予算システム、少しは変えてくださいよ

          国も地方も、お金がないっていつも言ってますよね。新しいことしたいって言っても、予算がないからって。税金も増やせないし、借金もしたくないみたい。 予算を決めるのは、財務省とか財政課っていう部署の人たち。彼らがOKを出さないと、何もできないんです。だから、みんな必死でお願いに行くんだけど、本当に大変。 でも、自分のお金じゃないのに、偉そうにしている人もいるんですよ。「私が決めるんだ」みたいな態度で。お願いする方も、お願いされる方も、みんな疲れてます。 例えば、無理そうなお願いをし

          今のお役所の予算システム、少しは変えてくださいよ

          野球選手のFAを転職経験から前向きにとらえたい

          阪神・大山が国内阪神・大山が国内FA権行使を決断 2024年11月13日 https://news.yahoo.co.jp/pickup/6519436 大山選手のFAのニュースを見て、色々と考えさせられました。私も若い頃、会社を転々とした経験があるから、彼の気持ち、すごく分かるんです。最初の会社で一生働くって、難しいことだって思う。大山選手もきっと、阪神でたくさんのことを学んで、感謝しているんじゃないかな。 私自身、新卒で入った会社は、まさに「社会のスタートライン」だと思っ

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          オワコンのままで終わるな百貨店

          「オワコン」という言葉、耳にするたびに心が重くなります。かつて私が青春を捧げた百貨店が、そう呼ばれる現状を見るのは本当につらいです。 隣の県ではすでに撤退や倒産が相次ぎ、私たちの店もいつまで続くのか、正直不安です。ネット通販の便利さや価格競争には、もはや太刀打ちできないのかもしれません。それでも、このまま諦めていいのか、という思いが消えません。 私がいた頃は、待遇も業績も決して良いとは言えませんでした。それでも「平成不況なんて、きっとすぐに終わる」と、どこか楽観視していた自分

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          言うべきことを言えず、無駄な関東防空大演習を嗤えなかった当時の方々

          先ほど、言葉は人を傷つける、と言いましたが、一方で、真っ当な意見を率直に言えない空気も、なんだか息苦しいなと感じます。 1930年代の戦前のときのことを思い出しました。あの時代、日本は戦争へと突き進んでいて、人々は不安でいっぱいだったと思います。そんな中、東京が敵の飛行機で空襲にあったときのためにということで、首都圏各団体の主催で「関東防空大演習」が大々的に行われました。 この時、信濃毎日新聞の桐生悠々という人が、大規模な防空演習のことを「嗤う」って書いたんです。 https

          言うべきことを言えず、無駄な関東防空大演習を嗤えなかった当時の方々

          学歴厨に一撃を加えた立命館大学の国家公務員総合職合格者増

          私の周りにも、学歴をとても重視する方がいらっしゃいます。いわゆる「学歴厨」。誰かについて話す機会があると、『その人はどこの大学を出たの?』と尋ねられることが少なくありません。やはり、多くの方が学歴を気になさるのだと感じます。 昔は、サンデー毎日などの雑誌に東大、京大、東北大といった有名大学の合格者の名前がずらりと掲載されていたり、地方新聞でも有名高校や大学の合格者が大々的に発表されていたりしていました。むしろ、名前が掲載されることが名誉なことだと考えられていた時代でした。誰も

          学歴厨に一撃を加えた立命館大学の国家公務員総合職合格者増