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ほんのひととき編集部が気になった記事

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ここでは、旅と本のウェブマガジン「ほんのひととき」の編集部が気になったnoteをまとめています。おもに、旅や文化歴史にまつわるもの、本や書店を紹介したもの、ほんのひとときの記事を…
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2024年9月の記事一覧

寝台列車に乗って出雲・松江へ行く旅 3日目

島根旅行3日目。前日は下記。 宿泊先の玉造温泉「ホテル玉水」で朝食。 そこそこ大箱のホテルのバイキングを食べるのが久々で、かなりテンションが上がった。 メニューは幅広くも子供舌大歓喜のラインナップが揃っており、(もうここに住む…)と叶わない夢を描きながら噛み締めた。 朝9時に部屋を引き払い、荷物を預けたままサクッと玉造湯神社に参拝。 もう少し温泉街に滞在し20分ほど歩いて駅へ向かう予定だったが、日差しが強くしんどそうなのでホテルの送迎バスが出る時間に合わせた。 玉造温

展覧会レポ:京都・福寿園のアートスペースで行われる完全予約制の展覧会とは?

【約1,200文字、写真13枚】  京都の福寿園で開催されている完全予約制の展覧会に行ってきました。茶葉や枝を素材としたインスタレーション作品が展示されており、まるで森の中にいるかのような感覚を味わえます。 茶室でつなぐ  エレベーターでアートスペースに到着すると、優しくも力強い香りが広がっていました。  今年オープンしたばかりのこのスペースでは、木工芸職人・アーティストの中川周士氏による『茶の杜に惑ふ ‐ 個細胞が見る夢 ‐ 』が開催中です。  今回の展示は、森や

奈良旅。 |人の手で灯される奇跡、《なら燈花会》を歩く夜

《なら燈花会》とは、1999年に始まった奈良の夏の行事。 世界遺産の古都・奈良で、夏の間のわずか10日間、無数のろうそくに灯りが灯されます。 「燈花」とは、灯心の先にできる花の形をした蝋のかたまりのこと。 仏教で縁起が良いとされる燈花に「会える」場所、それが《なら燈花会》です。 奈良公園に赴くと、そこにはろうそくの花畑が一面に広がっていました。 訪れた人に幸せが訪れるよう願いを込めて、ひとつひとつ人の手で灯されるという、《なら燈花会》のろうそくの灯り。 1万を超え

泊まれる本屋?「松本十帖」元旅館の大浴場が本箱になった!

また見付けちゃった! 泊まれる本屋「松本十帖」。 泊まれる美術館、泊まれる公園、泊まれるテレビ塔など、「泊まれるホニャララ」を巡っているんですが、今回は、長野県松本市にある「松本十帖」。 最近は、古い旅館や古民家をリノベーションしたホテルなども多く見かけるようになりましたが、「松本十帖」の前身となったのは、なんと江戸時代創業の旅館。 しかもユニークなのは、ブックホテルであること。 そして元々大浴場だったところが本箱になった光景がすごかったんです! 読書好きな友人と行って

久多:北山友禅菊

久多は、京都市左京区の最北端に位置する、豊かな自然と伝統文化が息づく山間の集落です。 特徴 北山友禅菊:左京区久多地域に自生していた野生菊である朝鮮嫁菜(キク科の宿根草)の系統の中から特に強健で栽培しやすい系統を選抜したもので、平成9年から左京区久多地域で栽培されています。 自然豊かな環境:四季折々の美しい自然に囲まれ、特に秋には紅葉が素晴らしい景観を作り出します。また、久多川が流れ、釣りや川遊びも楽しめます。 伝統文化の継承:平安時代から続く花笠踊などの伝統行事が今

白川一本橋周辺:しだれ柳

京都の白川一本橋周辺のしだれ柳は、風情ある風景を作り出す象徴的な存在です。 白川は、京都市左京区から東山区にかけて流れる小さな川ですが、その一部、特に知恩院の南側周辺は、川沿いに美しいしだれ柳が並び、京都らしい風情を感じられる場所として人気があります。 これらのしだれ柳は、川面に枝葉を垂らし、まるで緑のカーテンのように水面を覆います。特に新緑の季節には、鮮やかな緑が川面を彩り、その美しさは格別です。また、秋の紅葉シーズンには、葉が黄色や赤に色づき、また違った風情を楽しむこ

台風10号に翻弄された京都旅、でも、そのおかげで読書三昧

京都に3泊して帰りも(ぷらっとこだま)の予約をし金曜日の午前中に帰る予定でした。帰る日はゲストのチェックインもありましたので、どうしても帰らなければならなかったのですが、、、 帰る前日、ノロノロ台風はまだ、九州でうろうろしていました。さすがに新幹線は運行すると思っていたのですが、静岡の三島→名古屋まで、大雨で基準値を超えたとで、東海道線は計画運休となりました。この時点で新幹線はキャンセルが決定となってしまいました。 京都から新幹線に乗っても名古屋で足止めされるということで

夏山シーズン、ロッキー山脈をゆく

車は一路南を目指す。 次の目的地はコロラド州デンバー。 コロラド州と聞いて浮かぶのは美しい山々が連なる風景。  州西部には4000メートル級の山々が連なるロッキー山脈を有し、全米一の平均高度を誇るコロラド州。 州都デンバーはアメリカ国内でも有数の大都市でありながら、自然との共生を大切にしている人が多く集まる街らしい。 今回はここからさらにロッキーマウンテン国立公園に向かう。 こんなにもせっせと国立公園をまわっているのは、今年ナショナルパークの年間パスを購入したから。

飛鳥の夢舞台

今年の夏、奈良を訪ねました。 橿原神宮(かしはらじんぐう)、久米寺(くめでら)、飛鳥大仏、石舞台、岡寺、高松塚古墳、橘寺(たちばなでら)・・・日本の古代ロマンの里・飛鳥地方に2泊して駆け足で巡りました。日本文化発祥の地とも言えるこの地は私にとって初めてで、色々と勉強になりました。 櫃原神宮に隣接して、聖徳太子の弟が建立したとされる久米寺があり、その古い縁起と有名な故事“久米の仙人”の話は、ここが出所と初めて知った次第です。 これは『今昔物語集』収録の有名なエピソードです

名湯・・HOTなSHIRAHAMA

白浜温泉(正式名は南紀白浜温泉)は、 日本三古湯(白浜温泉、道後温泉、有馬温泉)で日本書紀に斉明天皇や持統天皇などが訪れたことが記載されている日本屈指の古湯です。 また、万葉集には、「牟婁の湯」として登場しています。 熱源はフィリプン海プレートの潜りこみによるものと最近の研究により報告されています。 白浜温泉にはいにしえからの湯崎に加え、大浦、古賀浦、網不知、白浜など7ヶ所の温泉地(泉源)があり、さらに周辺には泉質が違う極上の温泉地も存在します。 宿にも泉質やロケーション

2024夏の思い出

今年の夏は海とか湖とか山とか、けっこうあちこちウロウロした。 次から次へといろんなところにフラフラしていたので、全く筆が進まない。 というわけで、とりあえずダイジェスト版。紅葉の季節になる前に、旬な写真をアップです。 お醤油発祥の町、和歌山県湯浅町 古い町並みが保存されていてステキなところ。 おすすめは、山の上のホテルです。 駅でレンタルした自転車が役に立ちました。 詳しくは、こちら 築地本願寺 東京に用事があったのでインドの宮殿のような本願寺さんへの寄り道しまし

夏のフランス旅行記⑥|マリーアントワネットを訪ねて、ヴェルサイユ宮殿

この日の目的地はヴェルサイユ! こちらも事前に9時から時間指定の予約をしていたので、朝イチ電車で向かいます。 パリ市内ならスマホに入れてるメトロの回数券を使えるのですが、今回は郊外となるヴェルサイユ宮殿。初めて切符を券売機を使って購入しました。もちろん券売機の使い方は予習済みです。 ここでちょっと困ったのが、マップで示されていた駅名と券売機の駅名の語順が若干違ったこと。おそらくどちらも「Versailles」と「Château」記されているので間違いないのですが「本当に間

「働く」について考える。働くことは生きることだから。【BOOK HOTEL 定期マガジン「ホンスキ。」】

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紀伊半島旅行記 喫茶店の名を持つホテル:瀞ホテルの魅力

訪問時期 2018年夏 奈良県十津川村にある瀞ホテルを訪れたのは、偶然SNSで見かけたことがきっかけでした。 実際に行ってみると、奈良県・和歌山県・三重県の県境に位置するこの場所は、まさに隠れた秘境です。 瀞ホテルは「ホテル」と名乗っていますが、実際には喫茶店として営業しています。 しかし、そのロケーションは素晴らしく、訪れる人々に特別な体験を提供してくれます。 瀞ホテルは、熊野川の支流である北山川の瀞八丁と呼ばれる地域に位置し、眼下には北山川が広がります。 川で削られた