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【大乗仏教】盧舎那如来と久遠の釈迦如来
今回は如来蔵思想・唯識思想の原点となった言われる初期大乗経典「華厳経」「法華経」において、「仏の三身(法身・報身・応身)」を見ていきたいと思います。
○盧舎那如来
「華厳経」の教主、盧舎那如来(毘盧舎那如来)は梵語(サンスクリット語)でヴァイローチャナといいます。ヴァイローチャナは光明遍照、即ち、太陽という意味であり、盧舎那如来は太陽のように常に世界を照らし続ける偉大な仏という意味です。あたかも
【大乗仏教】唯識派 識の変化
唯識派の思想において、人間的実体(主観的存在)と想定されるものは、生じた瞬間に滅する「識」が次々に継起して形成する識の流れです。そして客観的存在と考えられるものも、「識」の内部にある「表象」に過ぎません。識が瞬間ごとに表象を持つものとして発生することが「識の変化」です。実際にあるのは「識の変化」であって、それを人は主観的存在(自己)あるいは客観的存在と想定しているに過ぎないということですね。「識の
もっとみる【大乗仏教】唯識派 唯識二派
六世紀の初頭にナーランダー出身の徳慧(グナマティ)は西インドのカーティアワール半島にあるヴァラビーに移り、彼の弟子である安慧(スティラマティ)に至って、この地の仏教学は最盛期を迎えたと言われます。同じ頃、ナーランダーにおいては護法(ダルマパーラ)が活動していましたが、安慧(スティラマティ)と護法(ダルマパーラ)の間には唯識説の解釈に相違がありました。
前者は阿頼耶識が最終的には否定されることで、