マガジンのカバー画像

戯 れ 夢

15
叶うまで 叶わないだけ
運営しているクリエイター

記事一覧

残酷であるものへ。

冷静に恐ろしさを振りがざしてやりたい。 舐め腐ったその行動や言葉をへし折ってやりたい。 こ…

りんご
10か月前
7

透明人間

幼い頃から、独特な人、変わっている人と安易に言われがちだった。 そう言われるのが怖くてな…

ちさき
5か月前
15

葬想覚え書

 納棺師が死化粧を施すさまを目にして、あなたが日常だった日々を想い出し、我慢を超えて流れ…

眠川ケイ
1年前
14

春の紫陽花

白い紫陽花の花言葉は「ひたむきな愛情」らしい。 この一週間、気持ち悪いぐらい両親が優しか…

澄
7か月前
40

8/15 じぶんのために買った花束

・ 永遠に続く気がした真夜中に 朝の顔して訪れる4時 ・ かろうじて息はしていたあの春の 記憶…

わたしの嘘に気づかないで

今年の夏頃、マッチングアプリをはじめて、偽りの自分を演じることにはまっていた。 名前、職…

498
ちさき
3年前
132

私が知らない母親を、Facebookは知っていた。

この一月、私は実の母親と再会した。 その時の話は次のnoteを読んでもらえたら嬉しい。 それ以降、特別母親とは連絡を取っていない。もともと、新年と誕生日くらいしか連絡は取らないだろうとは思っていたからそんなものだとは思っていた。だから、特別思い出すことなんて何もなかった。 そんな中、六月から始まった企画メシに合わせて作成したFacebookのアカウントで「知り合いかも」に母親の名前があった。赤の他人かと思ったけれども、違うことはどこかでわかっていた。 Facebookで

ごめんなさい、許さない、

 そういえば母にカミングアウトをした。ぼくは男のひとが好きだから彼女とか結婚とか一生ない…

はやかわ
11か月前
44

師走

改札で別れた友人は振り返り、もう一度丁寧に手を振った。 世界の中心はここですと言わんばか…

田波ジェーン
11か月前
25

伏線

入社一年目、上司から異動を命じられた時の気持ちを、私は既によく知っていた。突然言い渡され…

🌻
4年前
4

大人になり損ねた僕たちは

大人になり損ねた僕たちは 世界のせの字も知らずに 未来を語っていた いびつなまでに幼い心は …

okona
1年前
13

こころ何色

ポジティブな事が憎い ポジティブという思考放棄罪。 二人だけの世界。 思考のシーソーで、 …

6

【掌編小説】ラブドール

 抱かれるとき、私はたしかに空っぽな人形だった。空っぽな中に精子を注入されるから、体の芯…

造花
2年前
15

遺書

葬儀には、自分の持っている中で一番お気に入りの服を着て、参列してください。喪服は禁止とします。 香典袋は、開けるときに楽しいので、可愛いキャラクターのポチ袋なんかにしてください。アンパンマンとかドラえもんとか。サンリオのだと、私がより喜ぶかと思います。中身は小銭だって構いません。ギザジュー100枚とかでもいいよ。見つけたとき、なんか特別な気分になるよね。 遺影に使う写真は、大学の卒業式の日、家族に囲まれながら撮ってもらったものがいいかな。今までで一番幸せそうな顔をしている