次は此れ。俳句のいろは。知っているつもりだけど、思考が失踪しないように溺れてみようと思う。
中村光博『「駅の子」の闘い』、戦後各地に溢れた戦災孤児の現在を追ったNHKドキュメンタリー書籍化。本放送を見た記憶あり。この子達にあの「りんごの唄」は聞こえなかった。靴磨きの少年が街娼に助けられ米兵の客を得たというエピソードが印象的。俳人鈴木しづ子を想起。少年は米に渡り教師に。
『夏みかん酢つぱしいまさら純潔など』単行本版。椎名林檎推薦の帯で興味。消えた俳人鈴木しづ子東京時代の瑞々しくも狂おしい「春雷」と東京を離れてから師が選句した物悲しい「指環」の二つの句集からなる。「奔放」に閉じ込めてきただけなのではないか。もっと彼女の句が読みたい。巻末解説は△。