"あんまり儲かっているようにはみえないけれど、潰れない店がある。そのころの自分はそんなふうなかんじで食っていけないかなあと考えていた。古本が読めて、たまに友人と酒が飲めて、寝たいときに寝る。あと年数回旅行(国内)ができれば、それでいいかな、と。"荻原魚雷『暇な読書人』より。
”二十一世紀の隠居は、株やら金やらの資産運用に精通した人が多いと小耳にはさんだことがある。浮世離れにしても、研究を重ねるにつれ、簡単ではないことがわかってきた。例外はあれ、浮世離れした人は、親が金持ちか、妻が働きものか、そのどちらかであることが多い。”荻原魚雷『暇な読書人』より。