みきこ

還暦過ぎました。 読書から 街歩きから 日々の生活から、古いもの・美しいもの・風情あ…

みきこ

還暦過ぎました。 読書から 街歩きから 日々の生活から、古いもの・美しいもの・風情あるものなどなど 感じたことをノロノロ綴ろうと思います (*^_^*)

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風俗研究家 木村荘八

永井荷風「濹東綺譚」から 2024.2.14 永井荷風(明治12年~昭和34年)の 「濹東綺譚」は昭和12年4月16日~6月15日 朝日新聞の夕刊に掲載されて木村荘八が挿絵を描いた名作中の名作。 荷風は昭和11年3月末から向島区寺島町・ 玉の井と呼ばれる私娼屈に魅せられ頻繁に 通い一人の女性をモデルとする。小説では 「お雪」とし、いかにも理想の明治の女性として「わたくし」との関係を小説に仕立てていく。玉の井という地名も荷風によってその後 名を馳せたと言ってもいい。 私

    • 母と梨

      2024.9.21 昼間はまだ猛暑が続いてますが、空は秋の雲、 夜は虫の音、季節は変わりつつあります。店頭には、葡萄に梨や早生みかんが並んでます。昨日は柿が出てました。 9月末から10月になると、母から地元の梨の新高が送られてきます。母には生まれ育ち今も暮らしている熊本県荒尾市の梨へのこだわりがあります。 結婚するまでは一面の梨畑で育ってますから、すこぶる大きくて甘い新高の出回るこの季節は母の中では懐かしさを噛み締める時期なのです。 荒尾梨は熊本や九州でも名が知れていて、特に

      • いつもごきげんでいるのは難しいヨ

        2024.9.6 落語が好きです。浅草演芸ホールでの9月上席、期待できる渋めの師匠方の出演と知り 出かけました。 電車の中の涼しいこと。汗拭きながら座席に座り隣に若い女性が座りました。電車が走り出すと同時に隣の女性が鞄の中をゴソゴソし出したので横目で見てたら、鏡を出して口紅を塗り始めました。次はマスカラ。 またか!電車の中でお化粧する女性を何度見ることか。早めに起きて家でやりなさい、せめて人目のない所でやりなさい とババアが言ったところで相手にはされないだろうから、ここは若

        • 書くしかなかった ~正岡子規「仰臥漫録」に想う

          2024.9.5 正岡子規の命日9月19日の糸瓜忌に合わせ、子規が8年半暮らした「子規庵」が1ヶ月公開されるということで初日の昨日 訪問しました。 山手線 鶯谷駅北口から台東区根岸2丁目へ。「子規庵」と掲げられた板に こじんまりとした古民家。 戦災で焼けた後、昭和25年に子規の高弟 寒川鼠骨の尽力で建てかえられてますが、玄関の格子戸や上がりかまち から十分に風情を感じる家屋です。 すべて畳張りで、8畳と6畳の部屋、展示物や物販物のある小部屋は台所だったようです。4畳半の部屋は

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        風俗研究家 木村荘八

          夏の終わりの提言(ちょっと おおげさかな!)

          2024.8.31 「打った~!!」「抜けた~!!」 アナウンサーの甲高い声がTVから響く。 NHKのアナウンサーも いつからこんなに叫ぶようになったっけ。なんて思った夏の高校野球も つい先日のことなのに、すごく遠くに感じる今日8月末日です。 今年の夏の私事など考えてみても、特別な事はなかったことがかえって良かった事かもしれないと言い訳じみた事など思ってみたりして。あ、大阪にいた長男が東京に帰ってきました。それが一番嬉しかった事でしょうか。 いずれにしても、ゲリラ豪雨と猛暑と

          夏の終わりの提言(ちょっと おおげさかな!)

          芥川龍之介と家族

          河童忌に想う 2024.7.27 先日7/24は芥川龍之介の命日 河童忌でした。 芥川が13年住んだ田端は、芸術家がまず居を構え、芥川が移ってきてからは文士達がたくさん住んだ文士村と呼ばれていました。その資料館として田端駅のそばに田端文士村記念館があります。 河童忌にちなんで当日は講演などの企画があり、今回は「芥川龍之介が好んだお菓子」を手に入れることができるということで、いやしん坊は出かけました(^.^) 下町の老舗を巡るのは大変。これはありがたい企画で美味しくいただき

          芥川龍之介と家族

          夏休み

          半世紀前の夏休み 2024.7.23 久々のnote投稿。単純に怠け者なだけです。 井伏鱒二が三浦哲郎に「毎日書かないといけないね。太宰は正月も書いていたよ」と言った言葉が毎日頭をよぎりました。 そう、書くことは習慣にしないといけないのです。わかっています、言い訳はしません(^_^;))) まあ前置きはこのぐらい。 梅雨も明けて夏休みになりましたね。子供が独立した今は特に夏休みとはもう無縁なのですが、毎日の猛暑や最近の国政をみていると 夏休み楽しんでねと簡単に言えなく

          ままごと遊び

          割れた食器 2024.5.2 うっかり急須の注ぎ口を割ってしまいました。少し欠けただけなので使えないことは ないけど,やはり割れ物を使うのはみっともない。不燃物として出しました。 皿や茶碗など,さまざまな食器はいつかは割れるもの。しかし大事に取り扱わなかった自分を反省しながら捨ててしまうしかないものです。 急須を捨てる時にふと思ったのは、これくらいの割れ物は 幼いときに ままごとでの遊び物になったなーということです。 少し欠けた茶碗や湯飲みなど子供の遊び物になっていたもの

          ままごと遊び

          荒川放水路

          北区 岩淵水門 ここから始まる隅田川 2024.4.22 夏日になった先日,いつもの散歩会に参加して北区の商店街や昭和のマンモス団地がURの大規模団地に変貌している姿などを見て歩き,最終地点岩淵水門にたどり着きました。 江戸時代から洪水に見舞われた隅田川。 明治43年の大洪水をきっかけに翌年から着手され昭和5年に完成した放水路。 え、隅田川は荒川だった?荒川は隅田川だった?以前からこのへんがよく理解してなかったのです。 要は、 岩淵水門から東京湾までの荒川は人工川なんで

          荒川放水路

          ふるさとの有明海

          あさり貝が消えた 2024.4.7 この季節になるとスーパーで あさり貝が並びます。ふるさとの熊本産をいつも楽しみにしているのに、中国産という一連の事件で熊本産が消えました。これも あさり貝が獲れなくなったことに起因はあるのですが、確かに偽装は許しがたいことでした。 私が物心ついた頃には もう毎日のように有明海の恵みをいただいていました。 有明海は広いのですが、私のふるさとは熊本県でも一番北の荒尾市。福岡県との県境で隣は工業もさかんだった大牟田市。両市は三井三池炭鉱で繁栄

          ふるさとの有明海

          変わる育児

          パパも育児 2024.3.30 最近、男性が一人でベビーカーを押したり、 抱っこ紐して電車の吊革握っている人をよく見るんです。また上手にあやしたりして戸惑っているふうでもない。 奥さんは仕事だったり、自宅でくつろいでいるのかな。旦那様は育児休暇中なのか、本日休みなのかなと いろいろ想像が膨らみます。 育児のかたちは それぞれの家庭で違っていいし、男性が育児の大変さを理解してくれるのは頼もしい時代になったなと思います。 在宅ワークができる男性は、自分の時間を上手に工夫して奥

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          樋口一葉終焉の地に想う

          楽しや東京散歩 2024.3.21 地方出身の私はきっと「お上りさん」感覚で東京散歩が楽しいんだなと最近思えます。 だから 東京出身の人が当然知っていることもずーっと遅れて知ることばかり。でもその時その時知る東京は、私なりには楽しいのです。 歴史を学び、地形をたどりながら かつ美味しいものを食べたりと 都内を中心に歩く ある散歩会に時々参加しています。 今回は 文京区根津~向ヶ丘~白山~小石川~茗荷谷へ、桜を探してのコースでした。 が、期待していた桜並木は蕾も膨らんでませ

          樋口一葉終焉の地に想う

          やる方ない時には

          昨今の日本 2024.3.15 大それたタイトル!おおげさだったかな。 いや でも酷すぎる。もう誰もがうんざりしてるはずです。 国会議員の裏金問題、女性局パリ視察の記念写真に不倫、自民党青年局過激パーティー、子供家庭庁の大臣のアタフタ答弁、海外への膨大な支援金、etc… 能登半島地震の復興時になんてことやってるのと言わんばかりのオンパレード。 移民受け入れにしても多様性 多様性と叫ぶために、日本をなめてのさばる外国人。 政治にお金はつきものであることはわかりますが、こうも国

          やる方ない時には

          当たり前だけど芸事は暗記と演技

          講談会で 2024.3.8 先日「講談師 神田愛山芸歴50周年の会~AIZAN50~」に思わずチケットがとれたので行ってきました。 実は 神田伯山の講談が大好きですが、独演会のチケットはいつも取れず、神田伯山オフィシャルサイトを見て この会に申し込んだら運良くチケット取れた次第。 ですので、主役は古稀を迎えた神田愛山先生。主催は神田伯山。ゲストは同世代で仲のよい講談師 宝井琴調 と 落語家 瀧川鯉昇。 開口一番は 伯山の3番弟子 神田若之丞さんでした。 講談は 寄

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          「古本屋台」

          私には最高の漫画です 2024.2.25 「古本屋台2」「久住昌之- 作 久住卓也- 画 本の雑誌社 出版」2024.2.20発行 この漫画が非常に面白いのです。 久住昌之さんは誰もが知る「孤独のグルメ」の原作者。ミュージシャン、漫画家。 そして漫画家の弟、卓也さん。 お二人でユニット「Q.B.B」と名乗り代表作「中学生日記」を出しています(と言ってもまだ私読んでません、読まなきゃ) この「古本屋台」の何が面白いか? 古本を積んで(推定600冊 180Kg)夜な夜な

          「古本屋台」

          還暦

          高校同期会に思うこと 2024.2.22 昨年 還暦を迎えました。同窓生は今年の3月までには皆 還暦。 ということで今年1月3日に開催された田舎の高校同期会に思いきって参加しました。 何度か開催されていたけど、遠方のためなかなか参加できず、今回は還暦と言う節目ですから自分の中でも何か節目の感情を植えつけたいような思いもありました。 会えばあの頃に戻るなんて言いますが、確かに18歳のあの頃に気持ちは戻るけど、いかんせん、皆 立派なおじさん おばさんになり顔見ても誰かわからず