◆事件は起きない方がよいとは思うが起きざるを得ないというものがあり、その代表がガリレオ裁判やソーカル事件。ソーカル事件は学生のころに知ったが、いたく感銘を覚えた。ノーベル賞ウィークなので、発端の学術誌編集者がイグノーベル文学賞を受賞したこの件を思い返すのも意味があることだろう。
この事件は、一部の思想家が数学・科学用語を権威付けとしてでたらめに使用していることを指摘しました。
ソーカル事件は、ニューヨーク大学教授だったアラン・ソーカルが、1995年に現代思想系の学術誌に「無内容な論文」を掲載したことに端を発する事件です。ソーカルはポストモダン思想家の文体をまねて科学用語と数式をちりばめた論文を送り、それが受理・掲載された後、論文の無意味さを暴露しました