猪田浩隆 Hirotaka Inoda

医師|経営者| 身体・医学知識を用いた新規事業と研究開発のサポート(成功報酬型)に注力しています|画像診断・がん治療が専門領域|東京大学薬学部卒・東京医科歯科大学医学部卒|noteではバーベルの安全な持ち方からセリアック病まで、体に関わる少し外れた疑問も紐解きます

猪田浩隆 Hirotaka Inoda

医師|経営者| 身体・医学知識を用いた新規事業と研究開発のサポート(成功報酬型)に注力しています|画像診断・がん治療が専門領域|東京大学薬学部卒・東京医科歯科大学医学部卒|noteではバーベルの安全な持ち方からセリアック病まで、体に関わる少し外れた疑問も紐解きます

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マガジンにまとめました。

医療の舞台裏シリーズ 綺麗事ではない、実際の医療現場での実態について、考察とともに述べています。https://note.com/nikobun8/m/m61e506eede49 実症例と教訓シリーズ 稀で例外的なケースが、僕たちに教えてくれるメッセージについて書いています。 主に疾患を取り扱っています。 ※筋骨格系については https://note.com/nikobun8/m/m3cee424a8c43 運動器(筋肉、骨格)トラブルシリーズ にまとめています。

    • 医師が暗記アプリ・手法を使してみて数年後レビュー④

      記憶力コンテストで使われるような、意味や関連のないものを即時に覚える手法を使ってみたところ、確かに、メモがいらないほど正確に記憶できるようになりました。 ただ、これにもデメリットというか、制限がありました。 まず、全く意味のない数字やアルファベットの名称などを覚えても、そこまで重要ではなく、重要なものは記録してでも正確に引き出したほうが、リスクが少ない。 例えば、この記憶法を使って、薬の容量を覚えるとすると、 薬の容量は間違えると人が死ぬことがあります。また数字だけ覚え

      • 医師が暗記アプリ・手法を使してみて数年後レビュー③

        学生時代は自己流だった記憶の方法をリニューアルして、先人の手法を取り入れてみました。 次に試したことは、記憶力コンテストで素早く覚える方法です。 例えば、知識の中には、時として意味のない数字や名称などが出てくることもあります。 最大航続距離は漢字一つ一つの意味から理解できますが、 シューメイカーレビー9と言われると、なんのことかわからなかったりします。(木星に衝突した彗星の名前です) こういったことをすぐに覚えるにはどうしたらいいか長年疑問でした。 僕の大学時代の同

        • 医師が暗記アプリ・手法を使してみて数年後レビュー②

          暗記アプリや手法を取り入れてみて数年経っても、すらすら覚えています。使わなかった記憶も覚えていますね。 一方で、デメリットというか限界もありました。 アプリに登録したクイズが自動バックアップしないと一定期間で消去される仕様はさておき、 一つ目は、クイズ自体を作成するのに時間がかかる点です。 学生の時、記憶の手法を毛嫌いしていたのは、 記憶を効率よく行うシステムを作る(暗記カードも然り)のに時間がかかってしまうことです。 つまり、全体として時間は限られている時、作って

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        マガジンにまとめました。

        マガジン

        • 身体や医療における反一般的な疑問シリーズ
          75本
        • 自身の身体における習慣やチップスシリーズ
          57本
        • 実症例と教訓シリーズ
          83本
        • クライアント・知人からの調査依頼シリーズ
          14本
        • ヘルスケアビジネスシリーズ
          14本
        • 医療の舞台裏シリーズ
          24本

        記事

          医師が暗記アプリ・手法を使してみて数年後レビュー①

          試験勉強とかで暗記をとにかく効率的にやりたい人がいますよね。医師の仕事は知識を正確に覚えていることが求められ、学生の頃は自己流でした。暗記アプリや手法を取り入れてみてどうだったか数年後のレビューをします。 学生の時は自己流でしたが、社会人になってから、やっぱり効率が悪いんじゃないかと思って、毛嫌いしていた記憶の仕方の研究を読んだりして、実際に取り入れてみました。 はじめに、覚えたい内容をクイズで作っておき、すぐに記憶に入らなかったものについては、早い時期に再びチェックして

          医師が暗記アプリ・手法を使してみて数年後レビュー①

          臓器同士が勝手に結合

          手術の影響ではなく、病気の影響で臓器同士が結合してしまう時があります。瘻孔(ろうこう)と言います。癌が多いですが、それ以外でも起こったりします。一例を紹介しましょう。 胆嚢に石を持っている人は結構いると思います。 原因としては食生活(脂肪の多い食事)などが挙げられています。 胆嚢は大体3〜4cmくらいの袋ですが、(炎症があるともっと大きくなります)、 胆嚢は胆汁と呼ばれるうんこのあの茶色を司る消化液が入っていまして、一時的に溜めておいて、食物が胃や十二指腸に来ると、ピュー

          臓器同士が勝手に結合

          子供の顔面の発達

          頭部は、頭蓋冠と言って、いわゆる毛が生えている部分の頭蓋骨と、頭蓋底といって、顔面の奥の頭蓋骨で表面からはさわれない底の部分があります。 後者には突起や孔が空いており、突起は咀嚼や嚥下に関わる筋肉が付着している箇所が多いです。 孔は脳神経と言って、脳から直接出ている神経が通る道になっています。 顔面のマッサージで、頭蓋底の骨の歪みをとるという変なサービスについて調査依頼があったので調べていました。 頭蓋骨は、複数の骨に分かれていて、それらが縫合と言ってひっついている状態

          子供の顔面の発達

          ご相談:医療ダイエットとクリエイティビティ

          医療ダイエットの薬についてご相談を受けました。 尿を増やして水分を減らす薬があり、確かに体重計の数字を減らすには理にかなっています。創造性を高める環境については調査があるが、「金」についてはされていないんじゃないでしょうか。 自由診療の医療用ダイエットが流行っているらしく、美容整形外科でも取り扱っていたりします。 ダイエットのために処方される薬について少しご相談を受けたので、調べてみました。 色々ツッコミどころが多いラインナップでしたが、 その中でも以下の二つが目につきま

          ご相談:医療ダイエットとクリエイティビティ

          精神疾患とワンランク上の病気

          重度の脳の病気がある人は、ワンランク上の重症の病気にかかる傾向があります。最近うつっぽいというレベルじゃない人の精神疾患の患者でしばしば経験します。意外と死因になっている可能性があるかもしれません。 以前は精神分裂病と言われていた、統合失調症という病気があり、幻聴が聞こえたり、幻視が見えたり、強い妄想が出たりします。 https://www.carenet.com/news/general/carenet/37858#:~:text=・剖検データに基づく分析,%)などであ

          精神疾患とワンランク上の病気

          医師もやりまくる初歩的なミス、何年経っても治療困難説

          仕事するにあたって、初歩的な知識不足や、ミスは何年経っても消せないのではないでしょうか。 特に守備範囲が広い仕事をしている人はこの現象は度々見られます。 僕は以前飲食店の経営を譲渡される依頼があり、 厨房の中で調理やオペレーションを見学し、実際にやってみる機会がありました。 同じものを何十年も調理している人(80歳代)に調理方法を教えてもらいましたが、長年の経験から基本的なことは全て身についている動きでした。調理の基本的な手順は毎回寸分違いませんでした。特別なことが起こ

          医師もやりまくる初歩的なミス、何年経っても治療困難説

          骨は常に蠢いている

          足や腕、膝を捻ったりした時、たまに晴れたりしますが、骨に異常ないかどうか気にして病院に行ったりしますが、骨折がなくても結構異常があったりします。 骨付き肉を食べると、骨だけは固いですよね。 打撲をして関節が腫れたりすると、病院に行って骨折がないかどうかチェックしてもらう人も多いと思います。 レントゲンを撮って、医者から「骨折はありませんでした」と言われたら、「よかった」と胸を撫で下ろす人が多いです。(実はレントゲンでわからない骨折も山ほどあります) しかし、もっと詳し

          骨は常に蠢いている

          元祖ボディービルダー先生の思い出

          パーソナルトレーナーと話する機会があるのですが、石井直方先生がとても有名と知ってちょっと驚きました。 https://amzn.asia/d/dj3RHIZ 八月に胆管癌で逝去されましたが、 僕が大学1、2年生の時に授業をとっていたのを鮮明に思い出します。 フィールドワークがあり、自身の研究室に連れていってくれて、短距離選手のアキレス腱の動きを、超音波で可視化して見せてくれました。優れた選手は、アキレス腱が一瞬で細くなると言っていたのが記憶に残っています。 クソの掃き

          元祖ボディービルダー先生の思い出

          左右逆な人

          表面上は左右対称でも、体の中は非対称になっています。 完全内臓逆位と言って左右逆の人がいて、特殊な病気にかかる場合があります。 きっかけは受精卵の直後に遡るそうです。 人間の体は、左右対称ではありません。 胸部では、心臓が左に突出してついており、心臓に接続する太い血管は本数も分岐も左右非対称です。 例えば、心臓へ全身から戻る血液を運ぶ血管(静脈)は上下一対ありますが、心臓から全身へいく血液を運ぶ血管(動脈)は、上に一本しかなく、途中でループして腹部の方に向かいます。ループ

          首の骨の並び方と睡眠時無呼吸症候群

          就寝中に息が止まって、肺や心臓に負担をかけ、心血管系の病気にかかりやすくなる睡眠時無呼吸症候群ですが、加齢の影響で増えることがわかっています。一つの可能性として首の骨の並び方の変化が影響している可能性はないでしょうか。 通常は前弯と言って前に沿ったような並び方をしています。 胸は後弯といって後ろに沿った並び方、腰は前弯です その下の仙骨から尾骨までは後弯しています。 特に体重を支える首、胸部、腰部は前、後、前と交互になっていて、これで重い頭を支えています。 首の骨の並

          首の骨の並び方と睡眠時無呼吸症候群

          ついスマホを見る習慣に全面戦争

          スマホをぼーっと見る時間は無駄です。 が、多くの人がやってしまうのは、コンテンツが巧妙に作られているのもありますね。特にニュースは、自分に一切関係ないにも変わらず、ダラダラ見てしまいますよね。僕がやっている対策について紹介します。 ほとんど常識化していますが、ついついニュースを見てしまうのは、人間の脳に新規の情報を目にするとき快感を感じるメカニズムがあります。 また、内容もネガティブな方が引き込まれやすくなります。進化心理学とかでの説明するなら、ネガティブな情報は生存に

          ついスマホを見る習慣に全面戦争

          朝練による睡眠不足で怪我爆増と隠蔽の可能性

          睡眠不足で運動するとすごく怪我します。思春期は生理的に夜型生活になりやすくなります。部活の朝練とかをやらせていると、睡眠不足になって、不要なケガを生産している可能性はないでしょうか。 睡眠不足が運動中の体に与える影響はたくさんあり、折に触れて紹介しようと思いますが、 ある研究によると、12−18歳で8.1時間未満しか睡眠を取っていない人は、8.1時間以上取っている人に比べて、1.7倍ほど怪我が増えるとしています。 また、睡眠不足が長引くと、怪我が増加することがわかっています

          朝練による睡眠不足で怪我爆増と隠蔽の可能性