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わたしの学んだこと

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読んだ専門書や学んだ専門的なことをまとめておくところ
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記事一覧

【読書メモ】カールロジャーズ

心に残ったところだけ書き出します

◆よいファシリテーターとは、どんなことであれ、他の人にそれを自分自身で行ったのだと感じさせることのできる人のことなのです

◆理論に依拠してしまうと、セラピストは、クライエントが体験するがままにクライエントの世界に関わるのではなく、むしろクライエントを予断に基づいた認識構造に合わせようとしたり、あるいはその構造の型に押し込めようとしてしまう
→自分自身の経験の実

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【読書メモ】自殺のサインを読みとる 

読んで感じたこと考えたことをピックアップしてここに残す

第1章 日本で今何が起きているか◆自殺が急増している
特に中高年は自殺のリスクが高く(不況に関係なくライフサイクル的にも自殺リスクが高い),今後日本は高齢化社会になっていくことで高齢者の自殺が問題となってくるであろう

まず感じたこととして,自殺はどの世代にも生じうるが世代によってその理由や意思決定までに要した時間は大きく変わってくるだろう

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【読書メモ】カウンセリングの理論(第1章序論から第3章ロジャーズ)


第1章 序論
第1節カウンセリングの定義

◆カウンセリングの実践家として自分なりのカウンセリングの定義を作らなければいけない。それには正誤はない。自分がクライエントに一貫した反応を示すためのもの。

私なりの定義は、「クライエントの人生を知ることであり、クライエントの理解者としてその自律をサポートするもの」だと思う(今現時点)

◆この本でのカウンセリングの定義は「言語的および非言語的コミュニ

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【読書メモ】カウンセリングの理論⑵

第4章行動主義
◆精神分析やロジャーズ理論が推論に基づいて「行動の動機となる心」を対象にしているのに対して、行動主義は事実に基づいて「目に見える反応」を対象にしている

◆行動主義は創始者はおらず共同作業で構築されてきた

第1節行動主義の概説

◆条件反射理論(古典的条件づけ)と試行錯誤理論(オペランと条件づけ)が一つに合体したものが行動主義

◆条件反射理論(古典的条件づけ)はパブロフのイヌが

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【論文まとめ】マズローの自己実現理論の全体像

【論文まとめ】マズローの自己実現理論の全体像

石田潤先生 マズローの自己実現理論の全体像をまとめます

欲求階層説とは

マズローによると人の欲求は5段階に分かれていると考えてる

生理的欲求・・・食べたい、飲みたい、眠りたいなど

安全の欲求・・・生命の危機から逃れたい

所属と愛の欲求・・・誰かに愛されたい、集団に所属したい

承認欲求・・・周りに認められたい

自己実現欲求・・・より理想的な人間になりたい

ポイント💡
基本的には、下

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【論文まとめ】遊戯療法における治療メカニズムについて

【論文まとめ】遊戯療法における治療メカニズムについて

弘中正美先生の論文をまとめます

遊戯療法とは「遊び」を媒介としておこなわれる子どもに対しての心理療法の一種

遊戯療法のいろんな考え方遊戯療法と言ってもさまざまな考えに基づいて進められている
代表的な考え方として以下の4つがある

精神分析的な考え方

ユングの考え方

アクスラインの考え方

行動療法の考え方

1精神分析的な考え方とは

精神分析では主に、子どもとセラピストの間で生じる転移に

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高校生に関する論文まとめ

 

高校生の相談に関する意識についての研究(飯野・中溝・板橋ら)

勉強についての相談・生活についての相談に対する有用感は、友人への相談と正の相関があり
教師に相談や親に相談よりも高い相関が見られる

有用感・・・役に立つ 親しみやすい などの項目から構成

高校生の悩み深刻度と被支援志向性との関係(山口、下平)

心理社会・健康の悩み
→深刻度が高いほど友人・先輩後輩に最も相談する。次いで家族

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【論文まとめ】日本における中学生・高校生を対象とした自己受容研究の動向

渡辺伸子先生の論文のメモ

中高生はアイデンティティの確立が重要な課題
学校に由来するストレッサーにさらされる社会状況

教師は生徒理解に基づく生徒指導を行うべきであるとされる(文部科学省2013)

自己受容・・・自分のありようをそのまま受け入れること
自己それぞれの側面がどのようなものであるにしても、それらをまとめた自己を全体として善悪の判断なく好き嫌いなどでもなくただ素直に今の自分はこうなの

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【論文まとめ】不確実性にの時代におけるキャリア・アダプタビリティ

北村雅昭(2018)の論文をまとめる

近年AIなどの技術革新やグローバル経済の脆弱さにより、大きな不確実性にさらされている。個人のキャリアは安定した組織や雇用を前提として緩やかに(確実に安定して)発達するという考え方から変化した。

その背景にはロボットの先端技術による人間の雇用の揺らぎ、リーマンショックなどでグローバル経済の脆弱さが露見したことにある。かつてのように予測可能性の高いキャリアを歩

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【論文まとめ】高校生のメンタルヘルスに関する実態調査

武内・小島・藤田・渡邊の論文をまとめる

まとめ

思春期・青年期のメンタルヘルスの実態を明らかにするために高校生2451名を対象とした「メンタルヘルスの状態」「相談に関する意識」「援助要請行動」についての質問紙を実施。
結果、全体の27%が抑うつ的傾向があり、その多くは相談への不安・懸念を抱いている。自ら積極的な援助を求めることができない。援助を要請できない生徒を後押しする支援、相談の効果を実感

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【論文まとめ】大学生の幼少期の親からの意思決定支援の認知と自己決定感

川嶋健太郎・蓮見元子(2019)の論文をまとめる

はじめに

近年、自分のことを自分で決めることのできない子どもが増えている。流されるままの大学生の増加。

→その原因として、幼少期からの意思決定の経験不足、支援不足が疑われる

保護者は子どもに対して
どのような事柄について選択をさせるのか(意思決定の機会の提供)
選択肢の種類はいくつか(選択肢の提供)
間違った選択をした際にどのように言い含め

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【本紹介】ころんで学ぶ心理療法⑤

【本紹介】ころんで学ぶ心理療法⑤



初心者のための覚え書き

五感を使って面接を振り返ること

録音記録を聞き返すだけでなく、五感を使って面接を振り返る
→面接室の中で
セラピストとしてその時にどう考え、どんな感情がわいていたかを思い出す
クライエントになったつもりになって録音テープを聴く
クライエントがどんな気持ちや考えだったか追体験する
セラピスト側とクライエント側の記録がどれくらい噛み合っているかチェック

論文を書くこと

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【本紹介】ころんで学ぶ心理療法④

【本紹介】ころんで学ぶ心理療法④

逆転移をいかしてみよう逆転移分析を自己開示技法につなげる方法

自分の逆転移分析をありのままに伝えること

→自分の姿が他者の目にどのように映っているのかを知る体験になる
→Thの素直な自己開示によって「よそよそしい」存在でなくなることによって新しいクライエントの自己洞察に向かうこともある

クライエントが新たな対人関係を学ぶ
→ネガティブなコミュニケートをしても壊れない対人関係があることを学ぶこ

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【本紹介】ころんで学ぶ心理療法③

【本紹介】ころんで学ぶ心理療法③

面接に慣れたと思ったら

面接が生き詰まったと思ったら
「今この場で何が起こっているのだろう?今の状況はどうなっているのだろう?」自問自答して客観的に分析すること

慣れたころにやってきた落とし穴

事例
CL B(17)女子高校生
主訴:自分に自信がなく落ち込んでしまう。周りと比べて何事もできないのではないか、ダメな人間なのではないか。
来談経緯:学校の養護教諭からの紹介
内容:成績がよく性格の

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