高校生に関する論文まとめ

 

高校生の相談に関する意識についての研究(飯野・中溝・板橋ら)

勉強についての相談・生活についての相談に対する有用感は、友人への相談と正の相関があり
教師に相談や親に相談よりも高い相関が見られる

有用感・・・役に立つ 親しみやすい などの項目から構成

高校生の悩み深刻度と被支援志向性との関係(山口、下平)

心理社会・健康の悩み
→深刻度が高いほど友人・先輩後輩に最も相談する。次いで家族
理由:安心、信頼できる身近な存在を選択

進路の悩み
→家族に最も相談する
理由:経済的援助が絡んでくる、卒業後も親密な関係が続いていく家族を選んだ?

部活の悩み
→友人・先輩後輩についで教師に相談
理由:学校内の問題であること、人間関係や仲間意識

思春期の悩み多き時期には多くの相談相手を持つことが心理的健康に高い影響を与えることが考えられる。


青年期における「相談する」という行動の意味(森田・上杉・服部)

子どもたちへの直接的支援の必要性
悩みが生じた際に相談に行くことができる場所、子どもたちの問題を周囲がキャッチして働きかけができる仕組みが必要

中高大学生の「相談すること」に対するイメージにはある程度の共通性がある

年齢が上がるにつれ、肯定的なイメージがより強く、否定的なイメージは表出されにくくなるといえる
中学生では「わからない」という回答の割合が高い


高校生の相談に乗る力の向上に関する研究(中村)

思春期・青年期にとってのピア(同世代の友人)は価値観や罪悪感を共有する特別な存在
→ピアがお互いに上手に相談に乗り、悩み事に対して適切に対処できれば、いじめや不登校などの予防や問題解消に効果が期待できる

相談にのる力はトレーニングによって身につくのであろうか

PCP中大式の実践
前半→自己理解(カウンセリングネーム作成、お気に入りの写真撮影等) 後半→共感性(信頼ゲーム、ロールプレイ等) 随所→感性を養う(お話作り、ラベンダーを五感で感じる)
の習得を狙いとした講座

結果
自尊心、自己表現、共感性、自己理解、主体性、対人信頼感があがった


中村(2015)より引用

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