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岩波少年文庫を全部読む。

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シミルボンから移行してきました。 少しでも長く続くよう、いや、全タイトルをレヴューできるよう、みなさん応援してください。
戦後日本の児童文学を牽引してきた存在のひとつ、岩波少年文庫のレパートリーを、毎週1タイトル取り上げ…
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#読書の秋2022

岩波少年文庫を全部読む。(113)近代「児童文学」の出発点では、赤ずきんちゃんは食べ…

岩波少年文庫版『ペロー童話集』(天沢退二郎訳)は、シャルル・ペローの『韻文による昔話集』…

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千野 帽子
2年前
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岩波少年文庫を全部読む。(112)異世界転移の副産物として、なんかわからん悪をいきな…

ライマン・フランク・ボーム『オズの魔法使い』(1900。幾島幸子訳、岩波少年文庫)を、久しぶ…

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千野 帽子
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岩波少年文庫を全部読む。(111)神話と伝説と歌に溢れたミュージカルファンタジー史書…

むかしの史書にはいろんなものが混じってる 福永武彦の『古事記物語』(1957)を読みました。…

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千野 帽子
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岩波少年文庫を全部読む。(110)目に見えない魔法の輪の、外側に疎外されてるあなたへ…

〝やってみようともしない〟ことの苦しみ ジョーン・G・ロビンソンの『思い出のマーニー』(1…

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千野 帽子
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岩波少年文庫を全部読む。(109)本筋ハッピーエンド後に「衝撃のほんとうの結末」 ジ…

訳題はなぜか語順が逆 ジョージ・マクドナルドの『カーディとお姫さまの物語』 (1882。脇明…

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千野 帽子
2年前
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岩波少年文庫を全部読む。(108)剛速球なのに変化球。ヴィクトリア朝長篇ファンタジー…

ジョージ・マクドナルドの『お姫さまとゴブリンの物語』(1872。脇明子訳、岩波少年文庫)は、…

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千野 帽子
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岩波少年文庫を全部読む。(24)塀の中のドリトル先生 ヒュー・ロフティング『ドリトル先生のサーカス』

(初出「シミルボン」2021年3月11日) 「エピソードIII」か、それとも真の「エピソードII」なのか? 『ドリトル先生の郵便局』に続くシリーズの第4作です。第1作『ドリトル先生アフリカゆき』同様、3人称の語りで進行します。  第2作『ドリトル先生航海記』の語り手兼登場人物であり、第1作および第3作の局外の語り手でもあるトミー・スタビンズと、先生が出会う前のお話であることは確かなようです。  先生一行はアフリカから帰国し、ホームタウンであるパドルビーに戻ります。借りた

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岩波少年文庫を全部読む。(23)「オシツオサレツ」というフレーズの妙 ヒュー・ロフテ…

(初出「シミルボン」2021年3月4日) ふたたび、スタビンズ誕生以前の物語 『ドリトル先生航…

千野 帽子
2年前
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岩波少年文庫を全部読む。(22)いちばん有名な第2作 ヒュー・ロフティング『ドリトル…

(初出「シミルボン」2021年2月25日) 語り手トミー・スタビンズが名乗りを上げる 『ドリト…

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千野 帽子
2年前
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岩波少年文庫を全部読む。(21)僕らも「時代の考え方」にとらえられて、おかしな考えか…

(初出「シミルボン」2021年2月18日) 19世紀前半を舞台に、博物学者が大冒険 米国在住の英…

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千野 帽子
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岩波少年文庫を全部読む。(20)イソップ寓話は「古代ギリシア文学」なのか? 河野与一…

(初出「シミルボン」2021年2月11日) 教訓とは一般論である 拙著『人はなぜ物語を求めるの…

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千野 帽子
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岩波少年文庫を全部読む。(19)はやくおとなになった人は、長いことおとなでいられるよ…

(初出「シミルボン」2021年2月4日) 都市から海へGO 『エーミールと探偵たち』(1929)の6…

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千野 帽子
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岩波少年文庫を全部読む。(18)寄る辺なき少年の、ありえないけどあらまほしき都市小説…

(初出「シミルボン」2021年1月28日) 少年の寄る辺なさが刺さる 冒頭で少年が窮地に陥って…

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千野 帽子
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岩波少年文庫を全部読む。(17)1943年、オハイオ州センターバーグ。なぜか懐かしい。 ロバート・マックロスキー『ゆかいなホーマーくん』

(初出「シミルボン」2021年1月21日) 呑気で滑稽なクレシェンド ラジオ修理が趣味というホーマー・プライスくんは、オハイオ州センターバーグという小さな町で父の仕事を手伝いながら暮らしている穏やかな少年。この連作短篇集には、彼を主人公とする6篇が収録されています。  ペットのスカンクといっしょに強盗事件に巻きこまれたり(「ものすごい臭気事件」)、映画館の劇場イヴェントに登場したアメコミヒーロー〈スーパー=デューパー〉の思わぬ正体を見てしまったり(「大宇宙漫画」)、ダウン

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