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情報的健康

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#情報社会

大量の情報を、ひたすら浴び続ける生活習慣リスク?の話

大量の情報を、ひたすら浴び続ける生活習慣リスク?の話

私はこれまでのnoteで、「選挙とアテンションエコノミー」の分析や、「ネット三大悪」の考察などを経て、ネット空間ならではの課題の整理と、向かうべき方向性を検討してきました。

ただ多くの人にとって、「そもそも現状のままで何がダメなのか」というのが、いまいちピンとこないのではないでしょうか。そこで、こうした問題を私たち自身が少しでも「自分ごと化」できそうなデータを集めてみました。

2000年以降、

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「選挙」と「アテンションエコノミー」の話

「選挙」と「アテンションエコノミー」の話

世界的な選挙イヤーと言われる今年。7月時点で、すでにダークホース的な勢力の躍進や、圧勝が予想された候補者の苦戦など…驚きのニュースが後を絶ちません。そんな昨今の選挙情勢に、かねてから問題視されている情報空間の「アテンションエコノミー」が大きな影響を与えているのではないか、という指摘の声が聞かれるようになりました。メディアや広告の問題を研究する私としても、この問題に自分なりの意見をまとめておきたいと

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ネット三大悪を乗り越えるために、「アナロジーの力」が極めて有効だと気づいた話

ネット三大悪を乗り越えるために、「アナロジーの力」が極めて有効だと気づいた話

先日とある本に「アナロジー」について書かれているのを読みました。それによると、アナロジーとは現在直面している課題とよく似ている状況を探し、両者の類似性や共通点を手がかりに現在の課題を理解する手法で、「適切なアナロジーの力を借りれば、思いがけない新たな理解の扉が開かれる」とあります。

私がライフワークとして取り組んでいるテーマである「情報的健康」は、まさにアナロジーそのものです。

“情報に触れる

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「情報的健康」実現へ…私がライフワークに勤しむ理由。学生時代の原体験から始まる話

「情報的健康」実現へ…私がライフワークに勤しむ理由。学生時代の原体験から始まる話

私がライフワークとして取り組んでいる、ある活動があります。その活動のテーマは「情報的健康」というもの。

人は日々、多くのニュースや広告、エンタメといった、様々な「情報」に触れています。そんなあらゆる情報に触れる行為を「食」にたとえるアプローチで、情報社会における不健全性(≒不健康性?)を調査・研究し、社会的な仕組みづくりに向け、地道に取り組んでいます。

休日や、仕事終わりに活動に勤しむことも少

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「情報的健康」を知れば、情報社会の荒波を少しは乗り越えやすくなるという話

「情報的健康」を知れば、情報社会の荒波を少しは乗り越えやすくなるという話

アメリカの10代の1日あたりのSNSの利用時間が2023年夏時点で平均4.8時間にのぼり、1日3時間以上利用する若者はうつなどを発症するリスクが2倍にー

このような研究結果を、頻繁に見聞きするようになりました。国内外で、デジタル分野における「規制」の話題が増えているように、最近ではもっぱら情報社会の負の側面が注目され、悪をいかに封じ込めるか、という論調が強まっています。

多くの人が実感値として

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