シェア
Yu Ishisaka
2022年4月13日 11:42
はじめまして、遅咲きの桜。新潟県に住んで二度目の春をなんとか無事に迎えられているわけだが、実は昨年はとてもあたたかく、例年よりかなり早い桜の開花となったそうだ。たしかに、4月3日ごろには満開の桜を見た気がするし、都会と比べてすごく遅いと思った記憶もあまりない。ところが今年はどうだろう。都会に住む家族、友人から桜の写真が送られてきて、ついには散り始めた報告までくるのに、こちらは一向に開花
2022年1月21日 12:01
はじめまして、どか雪と雪かき。わたしは日本海の目の前、オーシャンビューの家(聞こえだけはいい)に住んでいるので、新潟県ではあるが、降った雪は暴風によって吹雪となり吹き飛ばされ、そんなに積もることはない。らしかった。なのに昨年の年始は信じられないくらいの雪が降り、地元に避難していたわたしも、その情報だけで心が荒んでもう戻れないのではないかと思うほどだった。そんな今年。年末年始にまたも寒波
2022年1月17日 16:57
はじめまして、雪道の運転。きっと雪国生まれの人には信じられないことなのだろうが、わたしはこの町に移住するまで、雪道を運転する車の助手席にすら乗ったことがなかった。(正確に言えば人生で一度だけスキーに行ったことがあるが、夜行バスは終始寝ていたのでノーカウント)一昨年の夏、通常の道での運転もままならないまま突然移住し、ようやく運転ができるようになりかけた頃、雪の日に煽られてパニックに。アク
2022年1月12日 16:55
はじめまして、ファンレター。突然だが、これを読んでいるみなさんは、年賀状を書いているだろうか?わたしは、小学校~高校まではかろうじて書いていたものの、大学生でひとり暮らしを始めるにあたり、家にプリンターがなくなったため書かなくなってしまった。だがわたしはおそらく珍しいほうで、3年間のブランクの後、なんと大学4年生の時に自分でデザインした年賀状を100枚書いて出した。(表の住所は手書き、裏
2021年11月19日 10:24
はじめまして、冬囲い(をしているところを見るの)。そして、縁側でお茶。「冬囲い」なんて、きっと何かで見たことはあったやろうけど名前は知らなかったし、27年間口にしたことももちろんなかった。なんなら、イルミネーションの類の飾りかなくらいに思っていた。昨年、このくらいの季節になるとみな一斉に冬囲いを始めると知った。そして今年。「親戚一同集まって冬囲いをするのでよかったら見に来ない?」
2021年11月10日 09:34
はじめまして、炬燵のある家。わたしは生まれてからずっと太平洋側のマンション、アパート暮らしだったので、炬燵のある家に住んだことがなかった。(そのせいなのかはわからないが)両おばあちゃんの家も、片方は実家よりもおしゃれな机に大きなソファのあるマンションだし、もう片方は昔昔は炬燵を出していた記憶がおぼろげにあるが、わたしが生まれて少しして「危ないから」と出さなくなり、気付けば床暖房になり姿を消
2021年9月2日 14:15
はじめまして、雑草と格闘する夏。この町に来るまでの27年間、一軒家というものに住んだことがなかった。引っ越しや一人暮らしも何度も経験したが、ずっとマンションもしくはアパート暮らしであった。あったのは、狭く無機質なベランダのみ。昔は母が、そこでガーデニングに精を出していたっけ。そんなわたしがこの町に来て暮らし始めた家は馬鹿でかく、またやりたかったことの拠点となった場所の庭もものすごい広さ
2021年7月1日 16:15
はじめまして、畑仕事。東名阪でしか暮らしたことのないわたし。住まいは、昨年移住してくるまでずっとマンションか一人暮らしのアパート。ベランダも狭く、家庭菜園すらしたことはありませんでした。育てたことがあるのは、幼稚園の頃のミニトマトと、キッチンでの豆苗くらい。ズボラで虫も苦手な都会人のわたしに、畑仕事なんて向いているわけも機会もなく。今日まで生きてきておりました。だけど・・・せっか
2021年6月9日 14:21
はじめまして、無人駅。わたしは、一人で電車が利用できるようになった中学生以降、駅から徒歩10分圏内にしか住んだことがなかった。その駅というのも、地下鉄や私鉄、JRなど様々だったが、どれも少なくとも10分に一本は電車が来たし、23時台、ともすれば日付を超えても電車があった。そんなわたしが昨年の夏移住してきたこの町には、駅がたった2つしかない。一番近い駅までは約4km、徒歩1時間ほどだ。
2021年6月2日 12:08
はじめまして、(この町で見る)月食。の、はずが・・・はじめまして、(この町の)救急車。と、なってしまった話を。先日、夕日のとても綺麗に沈んだ日、もう1年弱も続けていて恒例となっている毎週水曜日の町の方たちとのランニングに向かった。待ち合わせ場所に着くと、ちょうど日没。広い広い日本海に真っ赤な夕日がゆっくり沈んでいくところを見ることができた。ベストタイミング。みんなではしゃい
2021年4月15日 12:18
はじめまして、地場産の蟹。先日、この地に来て9か月、はじめて獲れたての蟹のお裾分けをいただいた。「蟹食べられっか?」の一言で、蟹3杯。さすが海沿いの暮らしである。茹でたものをいただいたので、さっそくその夜はお酢を用意して、急遽蟹パーティ。もちろん、一人。白米のお供。なんならこの日は水曜日で、19時から町の人たちと走る予定があったため、のんびりお酒を飲みながらとかでもなく(時間があった
2021年4月1日 09:33
はじめまして、正月太りならぬ正月痩せ。雪国・新潟にもようやく桜のピンクと春の気配が見え始めたこの頃。長めのお正月休みが明けてから片手に収まらないくらい言われた言葉がこれ。「・・・痩せた?」まさか、人類が太るためにあるのではないかと思うお正月明けにそんな言葉を聞くことになるなんて。ちなみにこれは、死ぬ気で雪かきを毎日した成果ではない。雪かきの仕方もわからず、そもそも雪におびえてまっ
2021年3月3日 14:43
はじめまして、人生最大の大雪。大変ご無沙汰しております。3月になっても雪が降るということにびっくり、わなわなしながら、なんとか生存しております。雪国・新潟に移住してはじめての冬。まさかの、地元民も辟易する災害レベルの大雪に見舞われ、生きる希望を失っておりました・・・こうしてネタにして文章に起こせるようになるまで2か月も要してしまった。なんてこった。でもそれほどに、わたしの衝撃は大き
2020年12月15日 17:36
はじめまして、雪国の雪。数日前からおかしいとは思っていた。寒すぎる。極暖ヒートテックを着ても、ゆたんぽを抱きしめても、ふとんの上に毛布を2枚かけても朝寒くて目が覚める。「寒くてふとんから出られない~」なんていうのは、本気の寒さではないのだと悟った。本気で寒いと、ふとんの中も寒すぎて一刻もはやくストーブをつけて着替えるためにすぐにふとんから脱出することになるのだから。昨夜。嫌な予感はし