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レモンを手にした後に何をすべきか? 逆境を力に変えるマインドセットとは

「レモンを手にしたら、レモネードを作れ」

これがタイトルに対する答えです。これはD・カーネギーの著書の中で出合った言葉です。はじめに見た時は、「どういう意味?」と思いましたが、意味を理解するとストンと腹落ちし、かつ「レモン」という言葉が印象に強く残るパワーワードだと思います。

困難や逆境を力に変えて乗り越えるためのエネルギーを与えてくれるこの言葉。その意味について見てみましょう。

レモンを手にしたらどうすべきか?

D・カーネギーの著書「道は開ける」は含蓄のあるエピソードが満載の一冊で大ベストセラーの本です。時代を超えて価値のある原理原則がぎゅっと詰まったているので、歳を重ねながら繰り返し読み返すと、心に響く言葉が毎回変わるのでとても価値のある一冊と言えます。手元に一冊持っておくと、ピンチの時に自分を助けてくれる魔法のような本です。文庫版が出ており、コンパクトなのでぜひおススメです。

 この本の中に出て来るのがこちらの言葉。

運命がレモンをくれたら、それでレモネードを作る努力をしよう。
If life gives you lemon,makes lemonade.

運命から酸っぱいレモンを与えられたら、あきらめたり絶望したりするのではなく、その与えられた酸っぱいレモンをうまく活用し、何か価値あるものに変える努力をしてみよう。そんな意味の言葉です。

この言葉自体はカーネギー本人のものではなく、ジュリアス・ローゼンワルドという当時世界最大の小売業であったシアーズ・ローバックの社長の言葉です。

「この不運からどんな教訓を学ぶべきだろうか?」
「どうしたら周囲の状況は良くなるだろうか?」
「どうすればこのレモンをレモネードに変えられるだろうか?」

こうした問いを立てることで、逆境から価値を見出す思考と行動が生まれます。この章の中で、心理学者アルフレッド・アドラーの言葉が添えられています。

人間の驚嘆すべき特質の一つは「マイナスをプラスに変える」能力である。

人生、誰しも日々生きていると毎日が順風満帆なわけではありません。苦境に立たされることもあります。良い条件や満足いく材料がたとえなかったとしても、与えられたものを使って最善を尽くす、マイナスをプラスに変えるチャレンジをする姿勢こそが大事だということですね。

私も今週は仕事でかなり切羽詰まった状況に身を置いていたので、この言葉はより刺さりました。ちなみに、なぜレモンなのかですが、欧米では、レモンには「質が良くない」「粗悪品」というニュアンスがあるそうです。

レモネードをつくる2つの理由

なぜレモンをレモネードに変える努力をしなければならないのでしょうか。たとえその気力が失せたとしても2つの理由で、チャレンジしなければならないとカーネギーは説きます。

理由1:成功する可能性があるから

理由2:成功せずとも、後ろを振り返らず前方を見ることになり、消極的から積極的に気持ちが切り替わるから

可能性が少しでもあるならチャレンジする価値があります。そして、それがうまく行かなかったとしても、ネガティブに塞ぎ込んでいるよりチャレンジの炎を燃やしている方が気分は前に向くので、それだけでも状況は好転するということですね。

逆境を好転させるパワーフレーズ

レモンをレモネードにするにはそれなりの勇気とパワーが必要です。そこで、逆境を乗り越えるマインドセットを得られる名言をいくつかご紹介します。

「刑務所の鉄格子の間から、 二人の男が外を見た。一人は泥を眺め、一人は星を眺めた。」
(フレデリック・ラングブリッジ)

この言葉はジョジョの奇妙な冒険という漫画でも引用され、知っている方も多いかも知れません。同じ境遇でも、どこに視点を向けるかで気持ちやモチベーションは変わるということを教えてくれる素敵な言葉です。

もし自分の弱みとされる部分に立ち向かわなければならなくなったら、僕はそれを強みに変えるやり方で乗り越えてきたんだ
(マイケル・ジョーダン)

世界最高のNBAプレーヤーのジョーダンさえも、弱みと立ち向かい強みに変えてきたとのこと。偉業を成す人はマイナスからプラスを見出すセンスと行動があることが共通点なのかも知れません。

人間が困難に立ち向かう時、恐怖を抱くのは信頼が欠如しているからだ。私は私を信じる
(モハメド・アリ)

「恐怖=信頼の欠如」確かに納得してしまう言葉です。だからこそ誰も自分を信じてくれなくても、自分だけは自分を信じる。それが困難に立ち向かうためのスタートラインということですね。

どうもがいてもだめなときがある。手を合わせるしか方法がないときがある。本当の目が開くのはそのときである
(相田みつを)

ピンチの中にこそ得られることがある、そんな気付きを与えてくれる言葉です。この言葉は裏を返せば、「本当の目」はどうしようもないくらい追い詰められた時にしか開かない、とも取れます。ピンチとは本当の自分を引き出すためには必要な環境とも言えますね。

束縛があるからこそ、私は飛べるのだ。悲しみがあるからこそ、私は高く舞い上がれるのだ。逆境があるからこそ、私は走れるのだ。涙があるからこそ、私は前に進めるのだ
(ガンジー)

この言葉は常に逆の側面に目を向けることの大切さを教えてくれます。ピンチや逆境、辛い境遇に自分が置かれた時、その時にしかできないこと、その状況だからこそできることに目を向ける。今朝のニュースでアーティストのToshIさんが「観客1人の3万円プレミアライブ」をされたとのこと。このコロナで3密を避けるためライブイベントは軒並み中止の今の状況で「今にしかできないことは何かを考えました」と語っていました。正に、逆の側面に意識を向ける発想ですね。

まとめ

私たちの生活には日々様々な困難が降りかかってきます。そのファクトはファクトです。一方で、そのファクトを「どう見るか?」はいろんな角度から見ることができます。

常に、ポジティブな側面とネガティブな側面が入り混じり、混とんとしている状況とも言えます。そんな中でも自らポジティブな側面を見つけ出す工夫をするべきですね。

レモンを手にしたらいかにしてレモネードを作るか、という発想を持ちましょう。そして、仮に厳しい状況に身を置くことになったとしても、それは自分が自己成長できるチャンスかも知れませんし、新しい自分を知れる機会なのかも知れません。

今しかできないことをする。今しか作れないレモネードを作る。

そうした視点で、厳しい境遇も乗り越えていきたいですね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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やわらかメガネりょう
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