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人間の仕組み

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寛容と不寛容

寛容と不寛容

寛容は不寛容に対して不寛容になるべきか。

自分と異なる多様な価値感を認め、ひとりひとりの違いを包み込む「ダイバーシティ」や「インクルーシブ」という言葉をよく目にするようになった。これからの社会でますます重要になる考え方である。金子みすゞの言葉を借りれば「みんな違って、みんないい」。しかし他者に対して「寛容」であることは実は言うほど簡単なことではない。まず、寛容は無関心とは違う。寛容であるためには

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凡人が、天才に勝つ方法。

凡人が、天才に勝つ方法。

はじめまして、どうも、つんく♂です。

作詞・作曲を中心に音楽やエンタメ全般のプロデューサーをやっています。モーニング娘。のプロデュースから始めて、アイドルやアーティストなど、たくさんの作品を生み出してきました。

『リズム天国』などのゲームや、アニメにも関わっています。今は、「つんく♂エンタメ♪サロン」のメンバーで、「中2」をテーマにした映画制作を始めたばかりです。

声の病気をしたので今は歌え

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人は人と出会うべきなのか

人は人と出会うべきなのか

「というのも、各々は直接的に他者のうちに自分を知るからであり…しかもそれによって、各々が、他者もまた同じように彼の他者の内に自分を知るのだ」(ヘーゲル『イェーナ体系構想』法政大学出版局)

 「臨場性」はなぜ必要か

 コロナ禍の中で、心から消滅して欲しいと思ったのは「ハンコ」である。

 大学が入構自粛になっているのに、ハンコを押すためだけに出勤することの徒労感。そういえばうちの大学では、会議か

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【スライド約300枚】ベンチャーマネージャーのマニュアル

【スライド約300枚】ベンチャーマネージャーのマニュアル

\マネジメントスクール&コミュニティ「Emo」受講生募集中/

本マニュアルの概要本マニュアルは、「ベンチャー企業のマネージャーに必要な行動の型・知識」を、私のマネジメント・経営の実践経験、及び様々なベンチャー企業の経営アドバイザーとして観察したことを元に体系化してまとめたものです。
総論だけではなく各論に突っ込んだ、ベンチャー企業のマネージャーのための”実務マニュアル”です。
(ベンチャー企業の

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その人を「足手まとい」にして、社会は進んでいけるのか。

その人を「足手まとい」にして、社会は進んでいけるのか。

うちの近くの横断歩道に「交通弱者専用ボタン」というものがある。
それを押すと、通常よりも早く信号が変わる、らしい。

僕はいつも「弱者」という言葉にすこしドキッとしながら、赤信号が青信号に変わるのを待っている。

社会福祉士の勉強をしているときにも「社会的弱者」という言葉が出てきた。差別用語かと思ったが、普通に使われていた。医療、介護、福祉のサービスを利用する人たちを指す言葉だ。

今日、昼寝から

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Tera Term開発を15年やって引退した話

Tera Term開発を15年やって引退した話

こんにちは、ゆたかさんです。筆者は2004年にTera Term Projectというオープンソース開発プロジェクト(非営利のコミュニティ)を立ち上げました。そこではTera Term(テラターム)というターミナルソフト(ターミナルエミュレータ)の開発が行われています。そして、この度、一身上の都合で2019年12月にプロジェクトから引退をしました。2019/12/7に行ったTera Term 4.

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幸せの俯瞰図(その1):ホメオスタシスとの関係

幸せの俯瞰図(その1):ホメオスタシスとの関係

 「幸せ」について講演する機会が多い。今週だけでも、中東からの使節団、経済大国の大使、政党の勉強会、若者向けなど、4回講演させていただいた。さらに、これに関連して、今週は日経新聞の一面(2019/11/27朝刊)に名前を出していただいた。
 このように、幸せについて関心を持つ人は多いし広い。皆がどうしたら幸せになれるかを知りたいのだ。しかも大変熱心に講演を聞いてくれる。ある意味で当然かもしれない。

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寂しさで他人をコントロールしようとする人たち

寂しさで他人をコントロールしようとする人たち

作家のエージェント遠山怜です。誰にとっても他人事ではなくて確実にあなたの周囲で起こっていることで、そしておそらくあなた自身に関係している話をしたい。つまり寂しさとその諸々の変化球について。

数年前、ある飲み会に参加したときのこと。
ほとんど初めて会う人が揃う会で、参加者は探り探りコミュニケーションを取っているような場。そこである年配の男性が若い女性に声をかけていた。相互理解を深める、知り合った同

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いかにしてプロデューサーと手を取り合うのか。PとDの適切な分業関係

いかにしてプロデューサーと手を取り合うのか。PとDの適切な分業関係

プロデューサーの仕事と、どうやって彼らとうまくやっていけばよいのかという質問をもらったので書いてみようと思う。

残念ではあるが、受託開発だと、非常に多いケースではある。

プロデューサーという仕事は何なのだろうか。ゲーム制作側から見るとわかりにくいのでその説明と、制作側から見ての視点を書いてみよう。

その後、どうやって協力していくのか、どうすればプロダクトが売れるのかを理解できるのかを書いてい

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視野の外

視野の外

どんなことでも良い。
何かを考え、そのことについて他人とディスカッションするとき、物事を見る視野が狭くて、自分の視点でしか考えずに話していると、相手と話が噛み合いにくい。そのことによって会話の時間そのものが不毛なものになってしまうことも少なくない。

しかし、視野が狭い当人には何故相手と話が噛み合わないかさえ、わかっていないはずだ。だって、当人にとっては見えてる世界がすべてで、相手がその世界の外の

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群れと、組織と、

群れと、組織と、

プロジェクト単位で、毎回結構内容の異なる課題にチャレンジすることになる僕のような仕事をしてると、「一手一手に勝負を賭ける」というのは、比較的普通のことのように思えるが、まあ、たいていの仕事はそうではないだろうというのもわかる。
いや、僕の仕事だって、それなりには計画されているのだから、組織立っていたりもするわけで、そんなにすべてが「賭け」なわけではない。
ただ、「蓄積=資本」があるかというと、初体

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ストレスの多くは他人を動かしたいという気持ちから来る(日々の日記)

ストレスの多くは他人を動かしたいという気持ちから来る(日々の日記)

私たちが感じるストレスの多くは、

ということから生じているという仮説を結城は持っています。

そして同時に「他人を思うように動かす」というのは、ほぼ不可能といういえるくらい難しいことだということも思います。

ある人間が、自分の思うように動かせる可能性があるのは「自分」だけですが、それですら、すでにかなり難しいものだと思います。自分自身を思うようになんて動かせません。少し考えれば、それはわかりま

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