【最終回】 小説 『キラー・フレーズン・ヨーグルト』(16)
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普段使わない筋肉だったせいか、右腕の筋肉痛は月曜日になっても続いていた。弁当を食べる箸がうまく操れない。
でも、その鈍い痛みがなにかの成果のようで心地よかった。
背後から例の声が聴こえた。
「ちひろさーん、ランチ時間長すぎじゃないかあー。昼休みってのは、仕事をしっかりやった人が初めて取る権利があるものであってさあ」
箸を持つ手に力がこもる。
すばやく振り返って、その声の主を見上げた。
にやけ面にある充血した目を捉えた。
ピクッと細かく