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「かけがえのないもの」と「くだらないもの」の差は、実は些細なものなのかもしれない【多田修の落語寺・天狗裁】
ある長屋で、夫が昼寝をしています。
妻は夫を起こして「どんな夢見てたの?」と聞きます。夫は「夢なんか見てない」と答え、「見たでしょ」「見てない」と夫婦ゲンカが始まります。仲裁に入った人まで夢の話を知りたがって騒ぎが大きくなり、奉行所で裁きを受けることになります。すると「くだらないことで奉行所を煩わせるな!」。
これで一件落着と思いきや、お奉行さまが「夢の話、聞かせてくれるであろう」。男が「夢な
「自我」なんて存在しない。自分への執着との向き合い方【多田修の落語寺・粗忽長屋】
浅草寺の門前に行き倒れの遺体があり、身元がわからないので野次馬がいろいろなことを話しています。その行き倒れを見た八五郎、「熊の野郎じゃないか! 今から本人を連れてくる」と言って、熊五郎の家に行きます。
八五郎は熊五郎に「こんなところで何やってるんだ! お前は浅草で死んでるだよ」と力説し、2人で浅草に戻ってきます。熊五郎は遺体を見て「間違いない、俺だ」と泣き出し、2人で遺体を運びます。すると熊
江戸時代から「罰ゲーム=丸坊主」だった? 僧侶が解説! 落語が楽しくなる仏教の話【多田修の落語寺 vol.3】
【其の一】墓で酒を飲む「墓見」で出会った狐と……? 演題 安兵衛狐(やすべえぎつね) 自他とも認める変わり者の源げん助。近所の人から萩見物に誘われましたがそれを断り、「墓見(はかみ)」に出かけます。
お寺に着いて、ある女性のお墓の前に座り、お墓に話しかけながら酒盛りしています。ふと横を見ると塔婆(とうば)が倒れていて、人の骨がのぞいています。源助はそれに酒をかけて供養しました。
その晩、源