越前敏弥 Toshiya Echizen(オフィス翻訳百景)

文芸翻訳者。読書会トラベラー。訳書『オリンピア』『ロンドン・アイの謎』『Yの悲劇』『オ…

越前敏弥 Toshiya Echizen(オフィス翻訳百景)

文芸翻訳者。読書会トラベラー。訳書『オリンピア』『ロンドン・アイの謎』『Yの悲劇』『オリジン』『解錠師』など。著書『翻訳百景』『文芸翻訳教室』『日本人なら必ず誤訳する英文』など。仕事のご依頼はoffice.hyakkei@gmail.comへ。twitter @t_echizen

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最近の記事

INFORMATION 2024-11-10

 16日(土)の21時から、YouTube で「なんだ、この変な本は? 『ターングラス』完全ネタバレ トークライブ(全国翻訳ミステリー読書会YouTubeライブ第22弾)」が開催されます。出演者は以下のとおりです(50音順)。  井戸本幹也(早川書房編集者、『ターングラス』担当)  越前敏弥(全国読書会トラベラー、南東京読書会世話人、『ターングラス』訳者)  大木雄一郎(どくミス2025事務局代表、福岡読書会世話人、司会)  加藤篁(名古屋読書会世話人)  小林さゆり(西東

    • INFORMATION 2024-11-01

       少し前に YouTubeにアップした動画「翻訳書の企画持ちこみ 成功のための5か条」を観てくださる人がこの数日、急に増えています。『ロンドン・アイの謎』『オリンピア』『アウシュヴィッツの父と息子に』の3作の企画を立てたときの話が中心です。編集者のかたもかなり観てくださっているようで、持ちこみの際に留意してもらいたいことを代弁してくれたというご感想をいただきました。翻訳書以外に関しても参考になる部分があるかもしれません。  そのあとに公開した「『訳者あとがき選集』刊行にあた

      • 『訳者あとがき選集』(HHブックス)が刊行されました

        【トップ画像の左は10月20日に PASSAGE SOLIDA で1日店長をつとめたときのものです】  10月20日に『訳者あとがき選集』が刊行されました。すでにお買いあげくださった人もたくさんいらっしゃいます。ありがとうございました。  刊行にあたって、この本の内容や、HHブックスをはじめようと考えたいきさつを40分程度で話してみました。  特に聞いてもらいたいのは11:00あたりの「3,000部か、300部か?」からあとの部分で、なぜ「軽出版」(個人出版・小規模出版)

        • INFORMATION 2014-10-16

           いよいよ10月20日に『訳者あとがき選集』(HHブックス)を刊行します。よろしくお願いします。購入方法についてはこのページをご覧ください。  今月下旬から来月半ばにかけてのトークイベントや読書会の予定は以下のとおりです。わたしはすべてに参加します。お時間のある近隣のかたはぜひお越しください。 ◎10月20日(日)  個人出版による『訳者あとがき選集』(HHブックス)の発売日に、神保町の PASSAGE SOLIDA で一日店長をつとめます。よかったらお越しください。  

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        • YouTube などで動画が公開されているイベント・講座
          26本
        • SIX WORDS の楽しみ
          8本

        記事

          『訳者あとがき選集』(HHブックス)10月20日に刊行

           すでにSNSなどでお伝えしていたとおり、10月20日に軽出版(個人出版)の形で『訳者あとがき選集』(HHブックス)を刊行します。HHは翻訳百景の略で、今後はおもに翻訳の技術や周辺事情などに関する本、さらにはこの枠で刊行できる翻訳書などを無理のないペースで出していきたいと考えています。 『訳者あとがき選集』にあとがきを収録している21作品のタイトルは以下のとおりです。 【あとがき収録作品】(刊行順) 『デッドエンド』『飛蝗の農場』『ボーイ・スティル・ミッシング』『天使と悪魔

          『訳者あとがき選集』(HHブックス)10月20日に刊行

          INFORMATION 2024-10-06

           今月下旬から来月はじめにかけてのトークイベントや読書会の予定をまとめました。わたしはすべてに参加します。お時間のある近隣のかたはお越しください。 ◎10月20日(日)  個人出版による『訳者あとがき選集』(HHブックス)の発売日に、神保町の PASSAGE SOLIDA で一日店長をつとめます。よかったらお越しください。『訳者あとがき選集』の内容や購入方法などについては、後日くわしく書きます。 ◎10月25日(金) ・金沢でおこなわれるJTF翻訳祭で、「コロナ以降の出版

          『アウシュヴィッツの父と息子に』刊行

          『アウシュヴィッツの父と息子に』(ジェレミー・ドロンフィールド、河出書房新社)が刊行されました。〈このミス〉で1位に輝いた『飛蝗の農場』(創元推理文庫)のドロンフィールドが、長い沈黙ののちにノンフィクション作家に転身して書いた長編作品です。父を追い、みずから志願してアウシュヴィッツに入所した若者にまつわる、驚くべき実話がもとになっています(原題は "The Boy Who Followed His Father into Auschwitz")。  下のプレスリリースでは、わ

          『アウシュヴィッツの父と息子に』刊行

          翻訳書の企画持ちこみ 成功のための5か条

           本日、『アウシュヴィッツの父と息子に』(ジェレミー・ドロンフィールド)が刊行されました。『飛蝗の農場』『サルバドールの復活』のドロンフィールドが長い沈黙を経てノンフィクション作家として復活しました。この作品については、イベント情報なども含めて、後日別の記事で紹介します。  この2年ほどのあいだに、『ロンドン・アイの謎』『オリンピア』『アウシュヴィッツの父と息子に』3作の持ちこみ企画が翻訳刊行まで行き着きました。それぞれの作品をどんなふうに持ちこんで、その後どんなふうに事が運

          翻訳書の企画持ちこみ 成功のための5か条

          『ターングラス』読書会(西宮、神保町、郡山)開催

           刊行されたばかりの『ターングラス』(ガレス・ルービン、早川書房)の読書会を3か所で開催します。オフィス翻訳百景が主催する東京の読書会は、神保町の PASSAGE bis! でおこなわれます。以下に案内を記します(西宮と郡山の案内は記事の最後にあります)。 ―――――  表から読んでも裏から読んでもかまわない、2024年秋の話題作『ターングラス 鏡映しの殺人』の読書会を開催します(受付はPeatixのこのページで)。会場は、本書の翻訳者である越前敏弥が棚主となっている共同書

          『ターングラス』読書会(西宮、神保町、郡山)開催

          『ターングラス 鏡映しの殺人』刊行

           早川書房から『ターングラス 鏡映しの殺人』(ガレス・ルービン)が刊行されました。見てのとおり、非常に変わった体裁の本で、半分が逆さまになっていて、表からも裏からも(あるいは、右からも左からも)読むことができます。単に上下巻なのではなく、ふたつの話(エセックス篇とカリフォルニア篇)が互いにからみ合い、互いの結末に影響を与え合うという不思議な作品です。  早川書房の公式サイトやnoteにも、くわしい紹介記事が載りました。内容と装幀については下の記事をご覧ください。  少し前に

          『ターングラス 鏡映しの殺人』刊行

          INFORMATION 2024-09-14

           長く入手困難となっていたパーシヴァル・ワイルドの名作『検死審問』(創元推理文庫)が、東京創元社の70周年記念復刊フェアの一環として重版されました。装幀などは以前のものと同じです。かつて、訳しながら笑いが止まらず、寝ようとしても笑いが止まらなかった本です。まもなく書店に出まわるので、この機会にぜひ読んでください。  また、9月19日ごろに早川書房から『ターングラス 鏡映しの殺人』(ガレス・ルービン)が、9月27日ごろに河出書房新社から『アウシュヴィッツの父と息子に』(ジェレミ

          「オンライン文芸翻訳実践講座」第7期スタート

           2024年10月から、オフィス翻訳百景が主催する「オンライン文芸翻訳実践講座 第7期」を開催します。進め方は第6期までと同じで、もちろん今期からはじめて参加することもできます。Peatix でのお申しこみの際にメールアドレスと氏名を記入してもらうことになります。  第7期の要領は以下のとおりです(3か月を1期とします)。 【日程】 2024年10月5日(土)、11月2日(土)、12月7日(土)の3回(前期まで毎月第2土曜日におこなっていましたが、今期から原則として毎月第

          「オンライン文芸翻訳実践講座」第7期スタート

          朝日カルチャーセンター横浜教室の新講座「文芸翻訳添削道場」について

           朝日カルチャーセンター各教室(新宿・横浜・中之島)の10月期文芸翻訳講座の受付がはじまりました。わたしが担当する全クラスの内容を下のページにまとめてあるので、ご覧ください。  きょうはそのなかで、新設された「文芸翻訳添削道場」(横浜教室のみ、オンラインもあり)について、すこしくわしく書きます。  朝日カルチャーの「英米小説の翻訳」クラスでも、オフィス翻訳百景の「オンライン文芸翻訳実践講座」(次期は9月1日受付開始)でも、わたしは原則として個別翻訳指導をおこないません。ひ

          朝日カルチャーセンター横浜教室の新講座「文芸翻訳添削道場」について

          朝日カルチャーセンター2024年10月期の文芸翻訳講座

           朝日カルチャーセンターでわたしが担当する文芸翻訳講座は、2024年10月期についても、すべてハイブリッド形式(教室・オンラインのどちらでも受講可)でおこなう予定です。新宿教室・横浜教室・中之島教室のすべてで受付がはじまりました。引きつづき、全国どこでも(海外でも)受講できる形なので、関東・関西以外にお住まいのかたもどうぞ。  朝日カルチャーセンター全体のトップページの最上段にある検索窓に講師名を入れてもらえれば、現在受付中の講座がわかります。教室名を選んで再検索すると、そ

          朝日カルチャーセンター2024年10月期の文芸翻訳講座

          あらためて、『オリンピア』について思うこと

           パリ五輪が終わりました。以前も『オリンピア』もうひとつのあとがきと、ある編集者の感想に書いたとおり、『オリンピア』は1992年のバルセロナ五輪までのオリンピックを背景とした物語であり、一気に商業化が進んだ1996年のアトランタ五輪以降のオリンピックについては、わたしはずっと冷めた目で見ているので、あまり思い入れがありません。ただ、自分は相変わらず敗者のふるまいに興味があるんだな、と思いながら、横目で観ていました。『オリンピア』はまさに敗者の(再生の)物語であり、自分が『オリ

          あらためて、『オリンピア』について思うこと

          『いっしょに翻訳してみない?』刊行記念 越前敏弥の夏の翻訳教室

           8月17日(土)の15時から、ブックファースト新宿店で 「『いっしょに翻訳してみない?』刊行記念 越前敏弥の夏の翻訳教室」と題したトークイベントをおこないます。本の内容紹介や、もとになった中学2年生の勉強会の裏話のほか、今回特別に用意した、中学2年までの英語力で取り組める翻訳課題(100語程度)の解説をします。  本のなかではオー・ヘンリーの「二十年後」を課題として扱いましたが、今回の特別講座では同じオー・ヘンリーの「最後のひと葉」を扱います(両作とも角川文庫『最後のひと葉

          『いっしょに翻訳してみない?』刊行記念 越前敏弥の夏の翻訳教室