新講座「誤訳を減らして英文読解を鍛える」(朝日カルチャーセンター横浜教室)について
朝日カルチャーセンター各教室(新宿・横浜・中之島)の1月期文芸翻訳講座の受付がはじまりました。わたしが担当する全クラスの内容を下のページにまとめてあるので、ご覧ください。
きょうはそのなかで、新設された「誤訳を減らして英文読解を鍛える」(横浜教室のみ、オンラインもあり)について、少しくわしく書きます。
以前から、日ごろの仕事や翻訳クラスなどで見つけた「誤訳しやすい英文」を集めて、『日本人なら必ず誤訳する英文・決定版』や『「英語が読める」の9割は誤読』などの書籍にまとめてきましたが、今回はここ4、5年に集めたものを教材とした最新版の講座です。文芸作品から選んだ英文が中心ですが、新聞やウェブの記事などから選んだものも多くあります。
また、反復学習が必要であるという観点から、上記の2冊を含めた4冊を必修課題書とし、内容についての質問に対してお答えしていく時間もとります。
全3回の講座で、毎回、予習教材として14問の「誤読・誤訳しやすい英文」をお渡しし、それに対する訳文を講座の2日前に提出してもらいます。それをわたしがざっと採点して簡単なコメントをつけ、講座当日の朝までに各受講者に個別に返送したあと、誤読が多かった個所を中心に講座内で解説する、という流れで3回ともおこないます。
予習教材の14問は、各問が1行から数行のものが中心ですが、最後の2問はやや長めの英文を読んでもらったうえでいくつかの設問に答えてもらうという形式です。誤読・誤訳のポイントは文法的なことが多いですが、それ以外の原因によるものもいくつか採りあげます。
翻訳学習者はもちろん、英文の誤読を減らしたいと考えている中上級学習者のかたなどにも最適の講座なので、ぜひこの機会に受講してください。
講座の日程は以下のとおりです。
朝日カルチャーセンター横浜教室(オンライン受講も可)
1月11日(土)、2月8日(土)、3月8日(土)
どの日も 13:30 ~ 15:00
予習教材の例を下に示します(もちろん、実物はもっと鮮明です)。
また、90分の講座のうちの15分から20分程度は、事前に読んできてもらった必修課題書についてのQ&Aをおこないます。
必修課題書は以下のとおりです。
第1回 『日本人なら必ず誤訳する英文・決定版』(ディスカヴァー)
第2回 『「英語が読める」の9割は誤読』(ジャパンタイムズ出版)
第3回 『名作ミステリで学ぶ英文読解』(ハヤカワ新書)または『越前敏弥の英文解釈講義『クリスマス・キャロル』を精読して上級をめざす』(NHK出版)【両方でも可】
この「誤訳を減らして英文読解を鍛える」は、2025年1月期、7月期に開講し、以後は1期おきにおこなって、2年か2年半程度で終了する予定です。ほぼ同一の内容なので、受講できるのは1期だけです。
この講座をおこなわない期(4月期、10月期)には、同じ時間帯に「文芸翻訳添削道場」を開講します。
横浜教室では、同日の直後の時間帯(15時30分から17時)に「英米小説の翻訳」があるので、同時受講することもできます(両クラスともオンライン受講もできます)。意欲のあるかた、大歓迎です。