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記事一覧
「束縛コミュニケーション」の背景にあるもの
前回のnoteでは「子供自身に考えさせるコミュニケーション」について述べました。続いて、親子間のコミュニケーションがないがしろにされたまま大人になった場合に起こりうる事例について、述べてみたいと思います。
弊社で携わる患者さんたちは、その時点で、家族以外との接点がない状況がほとんどです。そして家族とも、暴力や暴言、束縛、依存による関係になっているため、とても健全とはいえません。
家族が暴力を振
【長期化した重度ひきこもりの問題を解決できる、現実的思考】
私の経験では、長期化した「重度のひきこもり」は、なんらかの精神疾患に罹患しているケースばかりだった。そもそも精神疾患の症状としての「ひきこもり」は昔からあり、たとえば統合失調症にも、ひきこもりの症状はある。そのため家族も、偏見や体裁から本人の状況を受け入れきれず、第三者の介入を拒む傾向がある。これは、長くひきこもりの問題に携わる専門家の間では周知の事実である。
今や世の中にはメンタルヘルスにまつ
東京都練馬区・長男殺害事件【殺害することでしか解決できないのか】
今月1日、東京・練馬区で44歳の息子を刺殺したとして、父親(76歳)が逮捕された。
元事務次官が息子刺殺 部屋に“殺意”メモ
東京・練馬区で44歳の息子が包丁で刺されて死亡し、農林水産省の元事務次官の父親が逮捕された事件で、父親が神奈川県川崎市で小学生ら20人が死傷した事件を念頭に、「息子が周囲の人に危害を加える恐れがあると思った」などと供述していることが分かった。
(略)
熊沢容疑者は英一郎さ
精神科救急医療実録1 薬物依存の家族と救えなかった命
今回は、私のなかで悔やみ続けている事例をお伝えしながら、薬物依存の危険性を感じていただけたらなと思います。
この事例は選択を変えていたら、命だけは救えたかもしれないと悔いの残る、忘れられないケースの一つになります。
※個人や事例の特定ができない様に事実を一部改変しています
ある日の救急当番日 あれは、ある日の救急当番日のことでした。
夜間、救急隊から「過量服薬」の診察を依頼されたこと
素人が「あかさたな話法」をマネしてはいけない理由
最近目にする機会が増えた「あかさたな話法」という言葉。
障害のある方とのコミュニケーションに使用されるとのことですが、私個人的には「慣れない方がマネをしたら危ないのでは…!?」と心配に思っています。
今回の記事ではその理由を4つに分けて説明したいと思います。
(※もし私が誤解している点がありましたらご指摘ください)
1.子供や学生さんがやるのは危ないかも??
これは「あかさたな話法」に
誰からも煙たがられる人
以前、ある患者さんが入院中に問題を起こし、弊社スタッフも同席のもと、主治医の先生とお話をしたことがあります。そのとき、先生が患者さんに「このままじゃ、頭が悪くて性格の悪いおじさん(おばさん)になっちゃうよ」と諭したことがありました。
言葉尻を捉えられる現代では、ともすれば「ハラスメント」と批難される発言かもしれません。しかし実際のところ、その患者さんが院内のルールを無視してわがままを言い、思い通
死ぬかもしれないから、言っておきたいこと。
ガン患者になってちょうど一年がたつ。
この一年はまさに激動だった、充実していたともいえるのであっという間に過ぎたようにも感じた。このペースで進んだらあっというまに人生が終わってしまいそうだ。
去年とおなじように今年も病院でクリスマスと年末年始も過ごすことになった、じつは肺炎で入院している。肺炎ってはじめてなったけどけっこうヤバい。
いつもの仮病とは明らかにちがう様子に妻が異変を感じ、大学病
高校1年生の時に母をがんで亡くし10年後に医師になって見た日本のがん診療とこれからの話〜母が亡くなってから10回目の誕生日に寄せて〜
初めまして、医師の村本と申します。
今回のnoteを開いていただき誠にありがとうございます。
2017年に筑波大学医学類を卒業し現在医師2年目になります。
そして2018年11月1日で満26歳になります。
私が医師をはっきりと志したのは10年前、2008年の7月14日でした。
高校1年の夏、がんで母親をなくしたときです。
このnoteを読んでいる中にもきっと最愛の家族や親友を何かの病気や事故
【幡野広志さん②】苦しんで死ぬ? 苦しまずに死ぬ? 「死」を倫理観ではなく、損得勘定で考えてほしい。
関口祐加監督によるドキュメンタリー映画シリーズ『毎日がアルツハイマー』(略して『毎アル』)の公式noteにようこそ。
このnoteでは、シリーズ最新作『毎日がアルツハイマー ザ・ファイナル〜最期に死ぬ時。』の公開まで、映画のテーマである「死」についての記事を定期的に更新していきます。
前回に引き続き、昨年がんであることを公表された写真家の幡野広志さんにお話を伺います。今回は幡野さんが積極的に情
【幡野広志さん①】鎮静死だけでは取り除けない死の需要。死にたい理由は痛みだけじゃない
関口祐加監督によるドキュメンタリー映画シリーズ『毎日がアルツハイマー』(略して『毎アル』)の公式noteにようこそ。
このnoteでは、シリーズ最新作『毎日がアルツハイマー ザ・ファイナル〜最期に死ぬ時。』の公開まで、映画のテーマである「死」についての記事を定期的に更新していきます。
今回は、昨年がんであることを公表された写真家の幡野広志さんに、病気がわかってから、感じ、考えたことについてお話