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2023年12月の記事一覧
2023年ベストアルバム トップ20
今年はびしっと厳選して20枚で1年を総括。ライブカルチャーの復権と揺れる世界、喜びも悲しみも猛スピードで切り替わる時流の中で、この音楽を聴いてる間はきっと大丈夫だ、と思えたアルバムを選びました。
20位 ROTH BART BARON『8』
三船雅也がドイツに拠点を移してからの1作目。ここしばらく毎年凄まじいアルバムをリリースし続てけいるが、本作はまた違う場所へ飛ぼうとする萌芽を感じた。エレキ
2023年ベスト映画 トップ10
劇場公開から配信までの間隔がどんどん狭まって、年末には9月公開くらいの映画ならば(特にU-NEXT)配信で観れちゃうようにはなってるのだけどこうして振り返ると劇場鑑賞のインパクトはやっぱ強い。来年は恐らくここまで映画館には行けなくなるはずなので、このトップ10を大事に噛み締めます。
10位 正欲
欲望が共有されない寄る辺なさ、欲望を共有することで生まれる信頼、という点でとても根源的な問いにまつ
2023年ベストトラック トップ20
今年からは20曲に。選りすぐりの良い"うた"ばかりです。
20位 Cody・Lee(李)「さよuなら」
つくづく彼らは生活のバンドなのだな、と思う。メンバー脱退をここまで明け透けに歌にするとは。本当の想いを隠し切れないという誠実さ。
19位 Bialystocks「幸せのまわり道」
フォークの装いでどこまでリーチできるか、それを何歩先にも進めてしまう存在が、ど真ん中を撃ち抜いてきた。この温かさ
メンタルヘルスと2023年のポップカルチャー③デバイス化していく心について
ポケモンスリープがリリースされた時、これはとてもユニークなゲームだと思った。眠りを測定し、その深度によって出てくるポケモンが違う。だから今日は寝つきが悪いと思ったとしても、「まぁいつもと違うポケモンに出会えるからいいかぁ」と解釈すれば結果的に健やかな睡眠に繋がるのではないかと考えたのだ。生活リズムにフィットする革新的なゲームだと思った。
しかし結果的に日中はばたばたとカビゴンに食べ物を与え、どの
アジカン精神分析的レビュー『プラネットフォークス』/他者と生きるためのエンパシー
10thアルバム『プラネットフォークス』(2022.03.30)
このアルバムの制作はコロナ禍に突入する時期に大半が行われた。2020年以降、世界中で猛威を奮ったウイルスがもたらした影響は計り知れない。アジカンもライブツアーが中止となり、ライブ活動が再開になった後も観客からの声がない「リライト」や「君という花」を演奏をし続けた時期もあった。通常ではない日々を積み重ねる中で本作は少しずつ形になって
超常現象の現在地/「サムシング・イン・ザ・ダート」「モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン」
フィクションに触れるならせっかくだし見たことのない世界を見てみたい。そうなるとやはり超常現象が出てくるものを欲してしまう。それも約束された超大作よりも、どっちに転ぶか分からない変な予感のするやつ。そういうわけで観た2作はどちらも超常現象を今この時代に描く意味に溢れていた。
サムシング・イン・ザ・ダート「ムーンナイト」「ロキ シーズン2」というMCUドラマの傑作2本を手掛けたジャスティン・ベンソン