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『綿帽子』

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綿帽子というタイトルで書き綴っているエッセイです。 「親子とは何か?自分とは何か?」 永遠に答えが出なさそうで、案外知っていたりする事実をテーマに書き綴っております。自分の経験や…
無料記事に有料記事8本を含めた『綿帽子』第一部を纏めたマガジンです。
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#人生

綿帽子 第四十五話

連絡を待っている。 これまでも何度か価格を相談しては更新をしてきたが、一向に買い手はつか…

sekirein
4か月前
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綿帽子 第三十六話

季節が過ぎ行くのは早く、そして俺の歩みは遅い。 上手く伝えることはできないのだが、2月に…

sekirein
6か月前
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綿帽子 第三十五話

「先生、それでは鎮静をかけて抜歯をお願いします」 「分かりました、それではこれで手術の予…

sekirein
6か月前
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綿帽子 第三十話

1週間が過ぎた。 税理士さんからの連絡はない。 不動産屋から再度来宅したいと連絡が入る。 …

sekirein
6か月前
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綿帽子 第二十七話

『残酷な向日葵が並んでいる』 元々厳しい残暑のおかげで季節外れに華々しく咲いていた向日葵…

sekirein
6か月前
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綿帽子 第二十六話

寒くなったら暑くなる。 初秋だというのに残暑のぶり返しがきつい。 いい加減諦めろよ残暑と…

sekirein
6か月前
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綿帽子 第二十五話

あれからも同じ道を通る度に婆さんは出てくる。 老木に近づくにつれて緊張感が増していくが、平常心を養うには丁度良いのかもしれない。 少しずつ距離を伸ばしてコンビニの近くまで来れるようになった。 店内に入ってみる。 このコンビニにはよく通っていたので懐かしい顔を見る。 軽く挨拶を交わしてから、すぐに外に出た。 まだ人と上手く会話できるような状態ではないらしい。 自分が本当に情けなく思ったりするが、ここまで弱ってしまったのだから仕方がない。 腹を括って前を向くしかないのだ

綿帽子 第二十二話

昨夜お風呂に入ってみた。 最後に入ってから2週間以上は経っている。 夏なのでシャワーだけ…

sekirein
7か月前
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綿帽子 第二十話

眠れぬ夜が明け、朝が来た。 太陽の光を感じられる喜びは何事にも変えられない。 自分が生き…

sekirein
7か月前
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綿帽子 第十九話

エレーベーターを降りて、正面玄関手前にある入退院受付を目指す。 お袋に肩を借りながら、な…

sekirein
8か月前
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綿帽子 第十五話

「おはようございます」 「尿がどれぐらい出ているかチェックしたいので、便器の方にしないで…

sekirein
10か月前
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綿帽子 第十四話

「自力トイレ来たー!!」 「めでたし、めでたし」 回復しだしたので、トイレまで自力で行く…

sekirein
10か月前
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綿帽子 第十三話

「点滴が一つ減った!!」 何が減ったのか内容は分からないが、気分は少し良くなるものだ。 …

sekirein
11か月前
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綿帽子 第十二話

「グレープフルーツが食べたい」 昨夜お袋に頼んだグレープフルーツが今日には到着するだろう。 甘味、塩味、酸味、を感じなければ、あとは苦味しかない。 味覚とはその4つに旨味を加えて基本の五味として表現するらしい。 午前中、看護師さんがやって来て心臓のエコー検査に連れて行かれた。 検査結果は後ほど先生の方から報告が来るそうだ。 時たま胸が締め付けられるようになって、深夜に起きてしまうのはその影響なのだろうか? 心臓に何かが起きているとしたらグレープフルーツはあまり良くはな