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綿帽子 第十九話

エレーベーターを降りて、正面玄関手前にある入退院受付を目指す。

お袋に肩を借りながら、なんとか待合室の受付の前にある長椅子まで辿り着いた。

困ったことにお袋が手続きができないらしい。

俺の方も認知能力がおかしくなっているのか、言葉を投げかけられても理解し難い場合がある。
相手の話す内容によっては瞬時の理解が乏しい。

恐らく長期間に渡って発熱していた為の後遺症だろうと感じてはいたが、戸惑いだけが俺の全てを支配している。

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2,104字
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