【三題噺】「夏至」「スニーカー」「高校生」
「夏至におろしたスニーカーを履いて受験すると、志望校に合格する」という、誰もが知る全国的なジンクスを作ったのは、何を隠そう、地元の商店街で靴屋を営んでいる私の叔父である。
何の気なしにSNSに書き込んだものが、たまたまその通りに受験して無理めな大学に受かった学生によってリツイートされ、その後瞬く間にひろまったのだ。
いまでは土用の丑の日にうなぎ屋が大盛況になるように、夏至前には靴屋に行列ができる。
そして私も今年、高校三年生。今は6月。周りの同級生たちがどのブランドのスニーカ