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#アドラー心理学

心理学・3つの勢力と福祉サービス(アドラー心理学ゼミナール秋講座①)

心理学・3つの勢力と福祉サービス(アドラー心理学ゼミナール秋講座①)

使えることがだいじ!私は、障がいのある人たちが利用する社会福祉法人の理事長兼相談支援専門員をしています。いままで、このnoteでは「対人援助職にはアドラー心理学が必要だ」と書いてきました。それは「アドラー心理学が使える学問」だからです。また、私にとって「使える」とは実践に活かせる、それにより利用者(援助を必要とする)に有益にはたらくということです。

さらに、私が専門とする障害福祉分野では、働く人

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【アドラー心理学ゼミナール3】感情/支援が支配におちいるとき

【アドラー心理学ゼミナール3】感情/支援が支配におちいるとき

前回までのふりかえり第1回目は、アドラー心理学の5つの基本前提を学び、そこから対人援助職に就く者はアドラー心理学を学ばなければいけないと書きました。また第2回目ではアドラー心理学の技法の一つ「ライフスタイル」を学び、このライフスタイルの応用が人を理解することにつながるということを書きました。よろしければ記事をお読みください。
【アドラー心理学ゼミナール1】5つの基本前提
【アドラー心理学ゼミナール

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【アドラー心理学ゼミナール2】ライフスタイルをどのように使うか

【アドラー心理学ゼミナール2】ライフスタイルをどのように使うか

前回のnoteのふりかえり 前回のnoteでは、第1回アドラー心理学ゼミナールで学んだ「アドラー心理学5つの基本前提」をおさえたうえで「対人援助職はアドラー心理学を学ばなければいけない!」と書きました。今回は、第2回アドラー心理学ゼミナールで学んだアドラー心理学の技法のひとつであるライフスタイルについて考え、あらためて対人援助職にアドラー心理学が必要である理由を説明します。なお、前回のnoteは以

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【アドラー心理学ゼミナール1】5つの基本前提

【アドラー心理学ゼミナール1】5つの基本前提

(前置き/アドラー心理学との出会い) 私は、50歳の手前である事件の関係者になり、そのときに自分の生き方を見直しました。そこで出会ったのがアドラー心理学です。その後、アドラー心理学を学ぶために通い始めたのが早稲田大学エクステンションセンター中野校です。また、約10年前、中野校に通い始めたことをきっかけにしていろいろなことを学び始めました。その学びをまとめるのに使いはじめたのがnoteです。先日(と

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アドラー心理学入門講座に参加して②/仮想論

アドラー心理学入門講座に参加して②/仮想論

今日は、仮想論について書きます。対人援助職に就く者は、この仮想論の考え方を理解しなければいけないと思っています。

アドラー心理学の基本前提としての仮想論アドラー心理学には、5つの基本前提があります。基本前提なのでアドラー心理学の土台となる考え方です。その5つは以下のとおりです。

私は、この5つの基本前提を使うことで、今の福祉サービスの原則や課題を説明できると思っています。今日は、この中から仮想

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アドラー心理学入門講座に参加して/劣等感と補償、さらには自立

アドラー心理学入門講座に参加して/劣等感と補償、さらには自立

今日は、劣等感と補償について書きます。私たちは理想とする自分像があります。その理想の自分と今の自分を比べると今の自分は劣っています。そのときに抱くのが劣等感です。また、この劣等感は成長の鍵になります。理想の自分になるために劣等感を克服しようとするからです。この努力を補償と言います。

私の劣等感と補償まずは、自分のことを書きます。私は、自分の仕事に真摯に向き合うことを心がけています。それは専門職と

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早期回想で自己覚知

早期回想で自己覚知

私とアドラー心理学の出会い私は、障がいのある人が利用する社会福祉法人を経営しています。この仕事を始めて35年が過ぎました。ただし、そのほとんどを勢いと経験だけで押し通してきました。そんな私にそれではダメだ、と気づかさせてくれたのがアドラーであり向後先生です。今回のワークショップは、自分の原点回帰のような時間になりました。

今回、学習をした「早期回想」とは、その人が思い出せるもっとも最初の記憶です

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ちはる塾おとな学部との出会い/アドラー心理学を定着させるための過程です

ちはる塾おとな学部との出会い/アドラー心理学を定着させるための過程です

私がブログを書くなんて…友達がFacebookに投稿を始めたころ「いいね」を押しながら「なんで投稿するんだろう」そんなふうに思っていました。また、新しく出会う人は、だれもがFacebookに投稿をしていました。友達が増えて「いいね」を押すことが日常になりました。それでも自分で投稿をしようとは思いませんでした。その私が、間もなくnote連続投稿1000日です。
1000日が過ぎたら一休みしようと思っ

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アドラー心理学との出会い/アドラー心理学は対人援助全般に有効です

アドラー心理学との出会い/アドラー心理学は対人援助全般に有効です

ブログが一般化したころ友達が投稿を始めました。そのころの私は「すごいなぁ」と言いながら、「自分は絶対にSNSやブログをしない」と思っていました。それなのに、間もなく連続投稿1000日です。2019年1月1日から、毎日、1000字ぐらいの文字を書いてきました。いったい、どういうことでしょう。
1000日が過ぎたら一休みしようと思っています。その前に、私の人生に大きな影響を与えた人について書きます。2

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ライフスタイル診断の要素を取り入れた事例検討会

ライフスタイル診断の要素を取り入れた事例検討会

アドラー心理学の技法の一つにライフスタイル診断というのがあります。私は、これに興味を持ちました。これを応用して自分が働く障害福祉サービスに取り入れたいと考えています。そこで、今年度後期から事例検討会にアドラー心理学のライフスタイル診断の要素を取り入れることを定例化したところです。

私は、障がいのある人が利用する社会福祉法人を経営しています。より満足度の高い支援を実現させるためには支援者の育成がだ

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キンプリから共同体感覚の育成を始める

キンプリから共同体感覚の育成を始める

相談担当の支援者が、あわてて帰って行きました。「帰って、音楽番組を見なくちゃ」と言っていました。ただし、だれかお気に入りのアーティストが出演するわけではありません。しかし、その支援者にはだいじな目的がありました。

相談事業は信頼関係から始まる私は障がいのある人が利用する社会福祉法人を経営しています。法人の事業の一つに相談支援事業があります。そこでは、福祉サービスを利用する人たちの希望を聴き取り、

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利用者の貢献感に応えられる支援者になろう(アドラー心理学を意識した内部研修②)

利用者の貢献感に応えられる支援者になろう(アドラー心理学を意識した内部研修②)

内部研修の準備をしています。昨年の秋から、Zoomによる内部研修を強化しました。昨年度は、経験の浅い層を中心とした研修でした。今年度は、中堅層の研修から始めます。

私は、障がいのある人が利用する社会福祉法人を経営しています。法人には、小さな事業所が8か所あります。事業所と事業所が離れているため、事業所間を超えて支援者が集まるのがたいへんでした。それがZoomの普及で解決されました。違う事業所の支

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注意するかわりに「ありがとう」と言おう(アドラー心理学を意識した内部研修)

注意するかわりに「ありがとう」と言おう(アドラー心理学を意識した内部研修)

内部研修の準備をしています。私は、障がいのある人が利用する社会福祉法人を経営しています。法人には、小さな事業所が8か所あります。事業所と事業所が離れているため、支援者たちが集まるのがたいへんです。

この離れ離れ緩和を解消してくれたのがZoomです。同じ場所に集まることなく研修会を開くことができます。昨年の秋、有料版に切り替えてから定期的に内部研修を実施しています。

中堅向けの内部研修昨年度は、

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アドラー心理学でスーパービジョン(アドラー心理学を応用したアセスメントとスーパービジョン③)

アドラー心理学でスーパービジョン(アドラー心理学を応用したアセスメントとスーパービジョン③)

03月13日にオンラインで行われた第6回アドラーフェストについてnoteを書いています。私は一般発表で「アドラー心理学を応用したアセスメントとスーパービジョン」というタイトルで発表をさせていただきました。

昨日、一昨日と、相談支援の過程にアドラー心理学の技法と思想を応用した事例を書きました。今日は、アドラー心理学を意識したスーパービジョンについてnoteを書きます。

なお、今までの流れは、よろ

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