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積み読者📚️

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あとでも読む、読みたい本があります。大切に大切に、この手に包んで本棚に収納させていただきました。ありがとうございます。
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#一次創作

詩『100万分の1』

詩『100万分の1』

1000万の子どもたちが
わけもなくどこかへ行きたいと願い
それはひとつも叶えられぬまま
900万の子どもたちが
満足して大人になった

過去にいた場所に戻ってみても
過去に戻れるわけじゃないから
虚しさが消えるわけもなく

どうせ何かをつくるときは
いつもベッドの上なのに
精も 性も 生も
詩も 詞も 死も

僕は100万分の1
取り残されて 泣いている
悲しい 悲しい 100万分の1さ

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詩『生きてる Stay Young』

詩『生きてる Stay Young』

わたしは絶対死なない
このウソだけはホントになれる
流れ流れ去る時間の中で
夢があるのは若いからか
夢がないのは若いからか
なんにでもなれる
でも
わたしでいれる
ぜんぶあるけど なんにもない
それがどれだけ幸福か
若いいまに気づけるか
そこのあいつは気づけるか
ここのわたしは気づけるか
カモン!

何があるとか 何がないとか
そんなの言い訳にしたくない
誰になるとか 誰じゃないとか
そんなの口だ

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詩『中流階級の叫び』

詩『中流階級の叫び』

音楽生成AIのSunoに、今回の詩に曲をつけてもらいました。

彼にはずっと笑ってほしいが
そういうわけにもいかないという
「もう泣かないで」なんて
泣いてる僕が言えるかよ

カウンセラーは忙しくて話す暇もないらしい
隣の女は虚しくて笑う暇もないらしい
男性教師は落ち込んで遊ぶ暇もないらしい

独創性すら誰かのマネか
再上演すら親父の金か
富裕層には何もできないと思ってやがる

明るい未来が来ない

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詩『YELLOWTAIL』

詩『YELLOWTAIL』

君のことを考えようとするけど
なぜかロクに考えられない

君を想う気持ちなんて山ほどあって
全部を捨てて考えてたいのに
考えられない君のこころが
ぼんやり霞んだ想いになる

こんな気持ちが 君に分かるだろうか

その子供みたいな無邪気さで
僕を慰めてほしかった

でも君は行ってしまう
伸びた歌声とギターを置いて
僕を夏の真ん中に残して

ラリった君はイエローテイル

君のどこが好きか言おうとするけ

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詩『我こそクイーン・イディオット』

詩『我こそクイーン・イディオット』

長生きするのは 心が若いままの奴
でも不死身じゃないから 若いままで死ぬ
早死にするのも 心が若いままの奴
そう未熟なもんだから 若いままで死ぬ

結局みんな若いままなら
私は神様か赤ん坊になって
一生 生き続けよう

そんなバカなことを考えてしまうくらいには
ちゃんとバカになれてる

私もこんだけ真面目にバカをやってんだ
そこのシケたツラしたあんたも
屁でも出して元気出せよ

自信があるのは 自

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詩『赤茶色の夢』

今までずっと生きてきて
優しい人に救われた
クズ野郎にも救われた

だから 今度は私が
優しいクズ野郎になりたい

誰かのマネでも別にいいもん
マネしてるのは私だもん
それは確かなんだもん

だから今夜も赤茶色の夢を見て
一番星に誓います

今までずっと生きてきて
最高のものに恵まれた
最悪のものにも恵まれた

だから 今度は私が
最高と最悪を作りたい

二番煎じでも別にいいもん
煎じてるのは私だ

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詩『涙しゃりしゃり』

詩『涙しゃりしゃり』

私の子宮に夢を挿れてくれ
精子の代わりに夢を挿れてくれ
それが無理なら近づかないでくれ
今後いっさい私の前に現れないでくれ

私はいったいバカなのか
夢を見過ぎたバカなのか
たとえバカだとしても
ただのバカにはなりたくないな
ただのバカで終わりたくないな

むき出しでずらかる
生きるのに必死すぎて
それに空回りしすぎて
そんな自分が好きすぎて
いよいよ涙がしゃしゃり出てきた

私を至急 夢に出して

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詩『Super Moon』

詩『Super Moon』

寝れない夜に目を閉じたって
時間が流れていくだけだから
身体を起こしてステレオ流せ
シーツを剥いで扉を開けたら
オレンジの灯なんか無視して
キッチンまで直行さ
冷蔵庫の前で踊り狂えば
俺の影が家じゅう暴れ
赤いランプが頭に当たり
まるで気分は犯罪者
なあ 分かるだろ
今この瞬間 俺は無敵なんだぜ
俺はスーパー・ムーンだからな
お前も知ってるはずだ

近づく朝に中指立てて
時間は流れて 砕けたから

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詩『ロックの殺し方』

詩『ロックの殺し方』

声は届かない 弦は切れた
それでも僕はここにいる
ほんとはどこかに行きたいけれど
それともここにいたいのか?

自分の心が分からない
だけどどんなに分からなくても
嘘は絶対つきたくない

優しい嘘が許されるなら
優しさなんか 僕は嫌いだ

一言だけ喋らせてくれ
長々と喋ってると
いつか嘘をついてしまう
長々と生きてると
いつか嘘をついてしまう

汚い嘘をついてもいいか?
生きているなら仕方がないか

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詩『レオン』

詩『レオン』

ひっくり返ったあなたを
レオンと名付けた
だけど私はマチルダになれない

あなたからは色んなことを教わって
色んなことをしてもらったけど
私はあなたに何も教えられなかったし
何もしてあげられなかったから

だけどもし今からでも
あなたに何か与えられるなら
それは時間だと思う

それだけは
私がいちばん持っているもの

夢で見たあの日と同じ風が
あなたに吹きますように

夢で見たあの日と同じ風が

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詩『十八歳にはよくある話』

詩『十八歳にはよくある話』

自分の価値を試したくって
お尻がちょっと はみ出すくらいの
短いズボンで電車に乗った
あなたの駅まで運んでく
心臓が二倍速 特急を追い越してく
わたし あなたのせいで早死にするかもよ

扇風機が回る 六畳一間の部屋で
ぬるい風が ふたりの裸足をくすぐる
あなたはその足にグッと強く力を込めて
空っぽのわたしを 埋めようとするけど

「あなた色」に染まるだけなんて
全然足りない 満足できない
あなたが

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詩『豪勇オナニー』

詩『豪勇オナニー』

跡形もなく消えたと思っていたら
お前は落ちていたんだな
橋の下へ真っ逆さまに

這い上がろうとする気配もなく
お前はただオナニーしている
さぞ虚しいだろう ラクして生きるのは

お前は言う
ヨダレをバラバラこぼしながら
「虚しいのは悪いことなのか」
俺には分からない

北風が冷たい
襟を立てようと思ったら
襟のないコートだった

それだけで
信じられないほど泣きたくなって
コートを脱いで顔を覆った

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詩『人生ERO・ERO』

詩『人生ERO・ERO』

もうずっと行きたくて行けないけど
同情を買ってもらえない
みんなとっくに走り終わって
気持ち良さそうに汗をかいてる
私は入り口をこするように歩き出して
ときどき下がって戸惑っている
だから私は子供のままで
大人になった友達を
恨めしそうに遠くから見て
「一緒に走る相手がいない」
昔「アンパンマンになりたい」と
言ってたあの子も今となっては
マンホール踏んで駆けてゆく
雨に濡れたら滑るけど
あの子は

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詩『YELLOWHEAD』

詩『YELLOWHEAD』

書いた詩を消して
消した詩を戻して
いったい何がしたいのか??

とにかく裸にはなりたくない
それになれない
俺には性別なんてないだろ
とにかく今は 生きてるのが最高だ

ライブの帰りみたいな
気持ちいい風に吹かれて
この詩だってもうすぐ消すさ きっと
マイクをぶっ倒して

お前はソープにでも行って
搾り取られて帰ってこい

俺の彼女はステージの上で全裸になって
アソコをマイクで隠してさ
そのまま

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