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NoteパルプマガジンMexico

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Noteで連載されているパルプ小説をピックアップする事を目的としたマガジンだ。 このマガジンをフォローすればNote上での豊かなパルプ生活が認可される。
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2020年1月の記事一覧

悼む色は赤             「人を殺すより簡単【前編】」

 子供の頃から、誕生日が嫌いだった。誕生日になると陽のある内しか外へは出られない。陽がな…

青の剣の継承者#1

 ムルの谷は、ハリの町を経由して王国の西部へ向かう隊商にとって、古くから難所として知られ…

氷谷八尋
4年前
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noteパルプマガジンMexico 総合目次 (2020/1/31版) #BrMxic

 よう、兄弟。俺たちだ。よくきたな🍑  この記事は、Note小説のオススメ作品を蒐集している…

【短編小説】菊之助じいさんの朝は早い #グラライザー

 朝は5時ちょうどに目が覚める。  カーテンと窓を開け、外の様子を確認。天気は晴れ、麗か…

ゲリラ監査役 青海苔のりこ EX 前編

 ────2020年1月、都内某所。  鞄を傘代わりにしたサラリーマンが、凍雨に濡れるアスファ…

へるま
4年前
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ほんの少し、未来の物語

ラツカの森の奥深く、ぽつんと建てられた、小さな小さな一軒家。 窓際に据え付けられた粗末な…

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いい日わるい日、揚げたてに

6月8日天気:雨  妹の葬儀が終わった。病院に駆けつけてから、葬儀会社との打ち合わせ、出棺。眠るヒマもなく過ぎていった。通夜が終わって、久々に会った友人に心配された。その流れで日記を友人に勧められた。感情の整理のためにはアウトプットが大事なんだそうだ。今日から書いていく。  「事故死です」と珍しくもなさそうに看護師は言っていた。帰り道に煽り運転の車を避けようとして、街路樹に突っ込んだらしい。いまだに運転手は特定できず、このままだと有耶無耶になってしまうのだとか。あまりに寝覚の

ぴ~すふる その1

[> ニューゲーム   ロードする   終わっちゃう 次へ行っちゃう =>[???] 【エマー…

チルお
4年前
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グリゴリの結婚(前編)

 裁判で死刑と判決が下ったので、私は拘置所の独房に入れられた。処刑日は知らされていない。…

高野優
5年前
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機動巨神と青い星【SF短編】

 青い海に機動巨神が不時着した。  天にも届く巨体が海面を突き抜け、数千メートル底の海面…

ナタ
4年前
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ファントム・キャリッジ

1. モーター・ゾク 『アルテミスハイウェイのアーバンレジェンド:ファントム・キャリッジ!…

【総合目録】婦人科医のシズ先生

 知っていますか?たくさんの妖怪と悪魔があなたの子宮と直腸を狙って、望まぬ子を産ませよう…

akuzume
4年前
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刀鬼、両断仕る 第一話【無粋】

 夜明けから間もなくの、曇天。  山と山の狭間に開けた草原に、つんとした血の匂いが漂う。 …

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機械仕掛けの墓標

 海の見える丘に、その墓標は建っていた。  王族でも貴族でもない男のものにしては、いささか大きすぎる墓だった。  家屋三階分はありそうな、塔の形をしている。  その姿は、さながら天に向かって突き上げられた剣のようだ。  低く重い歯車の音が、周囲に漏れ出てきている。  ごとり、ごとり。  規則的なその音は、墓の内部で恐ろしく複雑な機械仕掛けが作動していることを物語っていた。  墓標の基部には墓碑銘があり、中で眠る男の名が刻まれている。  特にどうということのない、王国に住む者な