マガジンのカバー画像

NoteパルプマガジンMexico

317
Noteで連載されているパルプ小説をピックアップする事を目的としたマガジンだ。 このマガジンをフォローすればNote上での豊かなパルプ生活が認可される。
運営しているクリエイター

2019年12月の記事一覧

雪娘 -Снегурочка-

第3次世界大戦が終結して5年後。12月24日、クリスマスイブの夜。 ネオペトログラード自治州。…

サンタ・リベリオン #パルプアドベントカレンダー2019

『市民。サンタは禁止である』 『やめなさい! 今すぐサンタ行為をやめなさい!』  威圧的…

21

戴冠 #パルプアドベントカレンダー2019

 寂れた町のはずれにある教会で、少女が祈りを捧げている。  人目を憚るようにして建てられ…

ニイノミ
5年前
14

妹たちの国 #パルプアドベントカレンダー2019

1東の方にどこにも曲がらずに、地平線や水平線を越え、世界の果てまでずっと歩いていって、そ…

高野優
5年前
10

通りすがりの魚屋さん外伝【クリスマス特別編&新たなる戦い】 #パルプアドベントカレ…

海底の珊瑚玉座に鎮座す超常の存在。人間女性に似た五体を持つが魚にも海月にも軟体動物のよう…

無銘海姫
5年前
13

わたしたちのラストクリスマス #パルプアドベントカレンダー2019

 空腹に鳴く腹を押さえながら、私はエレベーターを降りた。足早に向かうは向かいのコンビニ。…

【短編】12月24日・異聞 #パルプアドベントカレンダー2019

「お前、俺が誰なのか知っていてやったのか?」  老人は青年の首をつかんで、古ぼけたアパートの部屋の壁に押しつけながらそう凄んだ。  いつの間にやら祝日でなくなっていた12月23日の翌日、24日の夜。  老人は青年の顔を見て、こいつは今の時期、幸福な時間を過ごすタイプではないな、と考えた。  年の頃は30前後。ひょろりとして細身の体。とりあえず邪魔くさくならぬ程度に短く切られた髪に、野暮ったい眼鏡をかけている。その奥の瞳は泥水みたいに濁っていた。 「当たり前だろ。何も知らない

クリスマスナイト・ウィズ・マッスルジャッジメント #パルプアドベントカレンダー2019

「メェェェェエリィィィイクリスマァァァアスッ!!!」 ナムサン!クリスマスの暖かなイルミ…

ダブル・ニッケル #パルプアドベントカレンダー2019

真夜中の子供部屋。ぼくの目の前には、二人のサンタクロースがいた。 一人はおなじみ、赤い服…

三宅つの
5年前
17

『怪対本部 序章 赤手事件』#パルプアドベントカレンダー2019

「これで出来上がりだ。最終的に全ては五芒星に帰結する。だから……あちこちにこれを描いたが…

復路鵜
5年前
23

グリーティング・ウィンター1987 #パルプアドベントカレンダー2019

 しめしめ、今年も豊作だ。  12月24日の仕事帰り。バッグとコンビニの袋片手に郵便受けを開…

ニイノミ
5年前
21

スペース紅白歌合戦 #1200文字のスペースオペラ

「ずん、ずんずん、ずんどこ」 「°〆<4¥〆%2〜!」  全身をサイボーグに換装した氷川きよ…

『ラストクリス升席』 #パルプアドベントカレンダー2019

トンタントンタン。シャンシャンと鳴り響く鈴の音に合わせて相撲太鼓が軽快なリズムを刻む。そ…

47

衛星軌道旋風ギャブリエル 凄絶メリクリ殺! #パルプアドベントカレンダー2019

 静かな朝だった。 『ピピーガガッ……死ぬには良い朝だ』 『ザザッ……そうね、アデル』  完全なる無音。丸みを帯びた大気層に、眩い陽の光が差していく。それはたった5分程度の朝。あっという間に過ぎ去っていく朝だ。 『ザザッ……ごめんなさい、アデル。わたしは、もう……』 『ガガッ……わかっている……わかっているさ、ファティハ』 『ザザッ……あぁ……わたし……血が……止まらない』 『ガガッ……ファティハ……もう話すな……』 『ザザザッ……もう……あなたのことを……サポート……