しゅげんじゃ

ただひたすら功夫あるのみ。

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    無数の銃弾: VOL.9 (ユダン・ナラナイ・パブリッシャ)

    城戸圭一郎
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    無数の銃弾: VOL.8 (ユダン・ナラナイ・パブリッシャ)

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    無数の銃弾: VOL.7 (ユダン・ナラナイ・パブリッシャ)

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  • 逆噴射小説大賞2024応募作+αマガジン

    逆噴射小説大賞2024応募作+αです

  • 逆噴射小説大賞2021エントリー収集

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    #逆噴射小説大賞2021 のエントリー作品を全て収集するマガジンです

  • 掌編とか短編とか!

    自作の掌編・短編小説を格納していきます。

  • 軌道旋風ギャブリエル

    電子パルプマガジン「無数の銃弾」で連載しているシリーズを、最新号から一話遅れて掲載していきます。

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    読んだ本の感想とかのまとめです

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罪喰らうけだもの

 南雲星斗の死は美しいものだった。  夜の埠頭で係船柱に腰かけながら、如月凌馬はゆっくりと紫煙を吐きだした。星斗のアトリエで見た光景が、鮮やかに蘇ってくる。  アトリエにはオブジェがあった。オブジェはアクリル板で仕切られた高さ三メートルほどの正四角柱で、透明な合成樹脂によって満たされていた。そして固体化した樹脂の中には、人間大の塑像が浮かんでいた。  角が一本。  ぎょろりと一つ目。  巨大な顎と滑らかな体。  蹄のある四つ足。  魚のように跳びあがり、大きく身を捩った

    • 逆噴射小説大賞2024ピックアップ『現役商業作家編』

      逆噴射小説大賞とは?『ニンジャスレイヤー』で有名な創作ユニット、ダイハードテイルズが主催する「この続きを読みたいと思わせる、最もエキサイティングなパルプ小説の冒頭800文字」だけで競いあう小説コンテストです。 今年の応募期間は10月末で終わりましたが、 というわけで、例年以上の盛りあがりを見せています。そんななか「今年はプロ作家の参加が多い」みたいな声を耳にしました。たしかにそんな気もしますが、実際のところどうなのか? 調べてみました!(アフィブログ風) とは言え、そも

      • 小説をこれから書いてみたい人/もっと小説がうまくなりたい人におすすめ『逆噴射小説大賞』の応募期間はあと僅か!

        あと6日間の勝負……! 逆噴射小説大賞とは?『ニンジャスレイヤー』で有名な創作ユニット、ダイハードテイルズが主催する「この続きを読みたいと思わせる、最もエキサイティングなパルプ小説の冒頭800文字」だけで競いあうという、とてもユニークな小説コンテストです。2018年からはじまり、なんと今年で 7回目を迎えています! なぜか『公募ガイド』にも載っている……! 応募作から商業作品が生まれてしまった! なぜ逆噴射小説大賞をおすすめするのか?逆噴射小説大賞の最大の特徴は……

        • 落花〈ラッカ〉

           想像を絶する景色が広がっていた。青と黒。地球の大気層と、宇宙が織りなす壮大なるコントラスト。地上百キロメートル。概念上の地球と宇宙の境界線――カーマンライン。  そこにあるのは静寂、そして高揚だった。  軌道エレベーターに設置された「飛び込み台」の上。来栖紫苑と真空とを隔てているのは、特殊な宇宙服のみだった。管制室からの情報がバイザーに映しだされ、通信が隣に立つ男の声を伝えてくる。 『僕らに相応しい光景だ』  そう呟く男の横顔は美しく、バイザー越しでも眩しかった。

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        記事

          第六切断面

           おぉ、オォォ……。それは悲しく、寂しく。歌うような断末魔だった。燃え上がる髑髏兵の叫びを見つめながら、男は顔を歪ませていた。また一人、失ってしまった――。髑髏を焦がす炎は盤面を照らしだし、闇に包まれた空間をいっとき橙色に染めあげてゆく。  そこは暗い空間だった。男の前には巨大な卓があり、卓上にはゲーム盤が置かれている。盤は将棋に似た升目で区切られていて、山があり、川があり、都市があり……つまりそこには世界があった。  盤上で燃える髑髏が、卓の向こうで笑う影を揺らしている

          パワパー孔明 VS. 人肉とんかつ定食 | #AKBDC2024

           パワパー孔明とはパワーパーソン諸葛亮孔明のことである。  孔明は後漢の生まれ、高名なる蜀漢の誉れ、だがいまや時代は流れ、だからいま彼はここにいる……大都会東京に! 『速報です。刺激の強い内容ですので、どうか気を強くしてお聞きください』  ラジオキャスターの落ち着いた声が食堂に流れていた。カウンターに座りながら孔明はその声に耳を傾けている。彼の目の前にはほかほかと湯気をたてているとんかつ定食。実にうまそうな香りが漂ってくる。 『事件が起きたのは市内のとんかつ専門店、被

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          ブレイン・ブレイン | #むつぎ大賞2024

          「脳力来来、脳力来来」  円形の構造物のなか。そこはただひたすらに広く、床も壁もドーム状の天井も、すべてがほの白く輝いていた。  冷たく、茫漠さすら感じさせる、漂白された空間。  そのなかで、少年少女たちは一心不乱に唱えつづけている。 「脳力来来、脳力来来」  彼らは整然と立ちならんでいる。大勢だ。千人にも達しようという少年少女たちだ。その肌、その髪、その瞳の虹彩、身に着けているローブじみた長衣まで、すべてが白い。まるで、漂白された空間に溶けこんでいるかのように。 「

          ブレイン・ブレイン | #むつぎ大賞2024

          安良さん( @anliang )のカバーイラストがかっこよすぎる『無数の銃弾:VOL.9』は本日より発売開始! ぜひ! https://www.amazon.co.jp/dp/B0D9DJJC7J

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          近況報告「やっと書けました……」ってハナシ

          やっと書けた何が書けたって? 以前から何度か話題にしていた「アラガイザル」ですよ! やったー! ただし。三章+エピローグ構成のうち、ようやく第一章が書けただけだがな! うー、とてもまずい。 進捗がとても遅い。しかも第一章の時点ですでに8万8千字を超えている……何かがバグっている気がする。これだけ書いて、ようやく物語の序盤が終わったぜってハナシ……。 あとアラガイザルはどこかの新人賞に投げこみたいのだけど、ボリュームが膨らみすぎるとそれも難しくなってしまう予感がある。しかし

          近況報告「やっと書けました……」ってハナシ

          軌道旋風ギャブリエル 『楽園の地獄』 第五話 「死して屍拾う者なし」

          【前回】 登場人物たち◆  戦争がすべてを狂わせたのか、それとも、狂っていたから戦争が起きたのか――デミルにはわからない。  しかし、これだけははっきりとわかっている。  戦争によって失われたのだ。  セレン。  ずっと一緒だった人。  大切だった君。  君はもう、二度と戻ってくることはない。  ――そう、わかっていた。  手からこぼれ落ちた水のように、君の笑顔も、君の優しさも、君のぬくもりも、そのすべてが。  だから。  デミルは、闇のなかで立ちどまった。  敵地、エク

          軌道旋風ギャブリエル 『楽園の地獄』 第五話 「死して屍拾う者なし」

          2023年に読んだ小説をふりかえる

          人生振りかえりが大事。ということで昨年(2023年)読んだ小説を振りかえってみるという、毎年恒例の記事です。なお「よい」と思った小説のタイトルの横には をつけています。ただこれ、完全にしゅげんじゃの好みと主観での判断なので、そういうもんだと思ってください。 それではやっていきます。 ◎黒牢城現代の創作においてはジャンル横断的・マッシュアップ的な要素は不可欠で、この黒牢城は戦国ものにミステリーを、それも安楽椅子探偵ものを掛けあわせたものになっていて、その時点ですでにおもし

          2023年に読んだ小説をふりかえる

          2024年がはじまったようです

          🎍あけましておめでとうございます🌵 2024年の抱負的なやつひとまず創作限定で。 活動面・質の面・進捗の面というみっつに分けて抱負を書いてみます。 創作活動面での抱負 2023年はなんというか、生煮えというか、くすぶっていたというか……仕事が忙しかったことが原因とはいえ、創作に向けて自分をうまくチューンできてないな、という感覚がありました。 なのでワークライフバランスとはちょっと違うんだけど、2024年はしっかりと創作に集中できる時間を確保する……ということを軸にして

          2024年がはじまったようです

          世紀末お肉バトル伝説 オニクカ・メーン | #第三回お肉仮面文芸祭

           勇者オニクカ・メーンの死から五十年後。世界は核の炎に包まれた。海は枯れ、地は裂け、あらゆる生命体は絶滅したかに見えた。しかし、人類は死に絶えてはいなかった――。 「ヒャッハー!」  乾いた空気に野蛮な叫びが木霊する。この物語の主人公はデンガク。彼の故郷であるササミ村は今、恐るべき野盗の群れに襲われていた! 「お許しください! そのお肉は……そのお肉だけは!」  すがりつき、懇願する壮年の男。その男を、 「あ~?」  と、あからさまに悪そうな面構えのモヒカン頭が一瞥した。

          世紀末お肉バトル伝説 オニクカ・メーン | #第三回お肉仮面文芸祭

          中途半端が一番クソ🔥🖕🔥

          あー、ムカつくぜ……! 心の底からムカつくぜ……心の底からな……ッ! ふだんおだやかなしゅげんじゃ氏(自称)が、いったい何にこんなにムカついているのか? それは……! 逆噴射小説大賞の最終選考に選ばれなかったから? いいえ、答えは No。たしかにそれはムカつくきっかけのひとつではあるけど、ムカつきの根源はそこではない。 そもそもこの結果は内心、折り込みずみだったというか、前回大賞を獲ったこともあり「今回は賞レース気にせず気楽に参加してみよう」ぐらいのゆるゆるな心構えで

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          赤人館の殺サンタ事件 | #パルプアドベントカレンダー2023

          1. 探偵は遭遇する  探偵とは死に遭遇し、謎を解き明かし、去っていく……そういう存在だ。探偵が行くところ、常に死と謎とがつきまとう。それはもはや、宇宙の法則だと言ってもいい。  だが、それにしても……。  と、八神は思った。探偵である彼はいま、目の前の現実に戸惑っていた。  洋館の歓談室のなかだった。パチパチと、暖炉が音を奏でていた。銀の燭台の上ではろうそくの灯が揺らめき、窓の外ではしんしんと、降り積もる雪が白銀の世界をつくりだしている。  暖かく、静かな空間。  

          赤人館の殺サンタ事件 | #パルプアドベントカレンダー2023

          【逆噴射小説大賞ピックアップ】2023年版 その肆

          逆噴射小説大賞の応募作品のなかから僕なりにテーマを決めてピックアップをしていきます、の第四回目です。今回で最終回なので、いつもより多めに景気よくドーンといきます! おかみ様の遣わすもの現代的な怪談って「日常のすぐ隣にある怪異との遭遇」に怖さがあったりするわけですが、この作品は日常っぽい何かがむしろ怪異である、という転倒がおもしろいと思いました。宇宙飛行士っぽい人たちが怪異なのではなく、実は日常の方が怪異という。というかですよ、登場人物が「シカ(鹿?)の代わりに狩れてよかった

          【逆噴射小説大賞ピックアップ】2023年版 その肆