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北海道日記(2015-2016)

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2020年5月の記事一覧

北海道日記(23)

(前回までのあらすじ)美女の居眠りを見ました。

札幌駅に着くと、17時50分でした。開演まであと1時間ちょっとしかありません。大急ぎでホテルに向かいます。地下道はうまく把握できていなかったので、外に出ました。1年ぶりの札幌です。感慨深さに浸るかと思いましたが、時間に追われてそれどころじゃありませんでした。子どもは雪を見てテンションが上がり、雪とじゃれ始めました。そんな余裕は全くないのですが、これ

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北海道日記(22)

(前回までのあらすじ)写真を5枚もらいました。

おじさんのおかげで随分時間がつぶせたので、飛行機の搭乗口に向かいました。搭乗ゲートのチェックを受けるため、僕はポケットからカギやスマホを取り出しました。その時、名刺を持ってくるのを忘れたことに気付きました。今さらどうしようもないのであきらめ、ゲートをくぐるついでに上に着ていたダウンのジャンバーも脱ぎました。すると奥さんが、「あれ、ジャケットは?」と

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北海道日記(21)

(前回までのあらすじ)結果オーライでした。

搭乗手続きを済ませ、大きい荷物を預けると、飛行機の出発まで2時間半ほどの余裕がありました。福岡空港をうろうろしました。
まず、4階の展望デッキに行きました。去年、奥さんと子どもは福岡空港まで見送りに来てくれて、その時も展望デッキに上がりました。展望デッキに行く3階から4階の階段の所にガチャガチャがあって、それを子どもがやりたいと言いました。奥さんも、飛

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北海道日記(20)

※この日記は、2016年の2月ごろに書いたものです。

1月末に北海道に行きました。呼んでもらえたからです。たぶん呼ばれなくても行きましたが、呼んでもらえたのでありがたく行きました。
「悪い天気」という作品を書いたのですが、2014年末に北海道戯曲賞の大賞をいただきまして、その舞台作品が今年の1月末に上演されたのです。終演後のアフタートークに呼んでいただけたので、行きました。
ただ、僕だけじゃなく

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北海道日記(19)

(前回までのあらすじ)クロワッサンを黒こげにしました。

札幌駅は朝から人がたくさんいました。電車も混んでいて、新千歳空港までずっと立っていました。
空港につきました。空港ってこんなに混雑する所なのかとびっくりしました。搭乗手続きの有人カウンターがごった返しています。午前中の便がかなり欠航していて、乗り換えの手続きをしようとしている人があふれているのです。これに並んでいたらスープカレーなんて食べら

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北海道日記(18)

(前回までのあらすじ)打ち上がりました。

とうとう最終日です。この3週間くらい、仕事と日記にしか力を入れていません。日記書かずに戯曲書いてればよかったと思いました。でも、日記書きたかったんだからしかたありません。

9時過ぎに起きました。昨日よりさらに30分くらい遅い起床です。どんどん堕落しています。昨日は打ち上げで4時頃まで起きていたので、それでもけっこう無理して起きました。飛行機が飛ぶかどう

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北海道日記(17)

(前回までのあらすじ)公演が終了しました。

打ち上げに誘っていただけたので、ほっとしました。お店に行く時にも雪は降っていて、道はけっこう大変なことになっていました。初めて除雪車を見ました。除雪車とセットで、ダンプカーが数台、路肩に止まっていました。雪をダンプカーに積んで、山とかに捨てに行くのだそうです。一緒に歩いていた学生さんが教えてくれました。前田さんが「雪祭りの時とかは、雪像に利用したりしな

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北海道日記(16)

(前回までのあらすじ)昼の公演を見ました。

楽屋に戻りました。今日もお弁当を用意していただいたので、ありがたくいただきました。夜、おそらく打ち上げがあって誘っていただけると思うのですが、誘われない可能性も考慮して、しっかり食べました。学生さんたちも楽屋に休憩にきましたが、昨日同様、人見知りを発揮したので全くしゃべりませんでした。窓から雪の影がちらついているのが見え、前田さんが「明日、飛行機飛ぶか

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北海道日記(15)

(前回までのあらすじ)あごを引きました。

昼の公演は、福谷さんの「終末の予定」と、島田さんの「乗組員」の上演です。「終末の予定」は、世界が終わる、最後の数十分を描いた作品のようでした。ト書きも読む演出だったのですが、上演される際の具体的なイメージの湧くト書きが多く、福谷さんはご自身で演出されたのだろうなあと思いながら見ました。僕はちゃんと演出した作品はまだ1つしかなく、具体的なト書きは、自分には

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北海道日記(14)

(前回までのあらすじ)展望しました。

スープカレーのお店を探して歩いていると、妻から電話がありました。北海道に来てから、こっちの生活をエンジョイし過ぎて、まったく妻に連絡をしていませんでした。やべえ、と思いました。「なんで自分の旦那の動向を、ツイッター上で把握しないといけないんだ。」というような内容のお叱りを受けました。「さーせん。さーせん。」と平謝りしました。事務的にやりとりを済ませ、早々に電

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北海道日記(13)

(前回までのあらすじ)内臓天国をスルーしました。

8時半頃、目が覚めました。昨日より30分くらい遅い目覚めです。決まった時間に用事がないと、人は徐々に堕落していくのだなと思いました。

朝食バイキングに行き、昨日島田さんが言っていた「カツゲン」を飲もうと思って探しました。ありました。コーヒーメーカーの隣に、瓶に入った牛乳のようなものが置いてあり、「カツゲン」とラベルに手書きされていました。味見程

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北海道日記(12)

(前回までのあらすじ)上演されました。

終演後、表彰式がありました。僕と島田さんは舞台に上がり、並んで立ちました。北海道舞台塾実行委員会委員長の磯田さんから、目録と、LEDで時計が浮かび上がる木の板を授与されました。先に島田さんが授与されたので、後の僕は島田さんの動きを完全に真似しました。

磯田さんからお祝いのお言葉をいただきました。「北海道戯曲賞を、九州のお二人が受賞されたというのは、この戯

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北海道日記(11)

(前回までのあらすじ)昼の公演が終わりました。

楽屋に戻ると、お弁当を用意してもらっていました。ありがたくいただきました。受け付け回りをやってくれている学生さんたちも、同じ楽屋で食べました。僕は座布団を用意したり、お茶を用意したり、楽屋内の暗い所の電気のスイッチをオンしたりして、学生たちのポイントをかせごうとしました。当たり前のことをしただけで、その後は人見知りを発揮して全然しゃべらなかったので

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北海道日記(10)

(前回までのあらすじ)楽屋でお昼ごはんを食べました。

昼からは、島田さんの「乗組員」と、粟飯原さんの「あなたとのもの語り」のゲネプロでした。島田さんの作品も粟飯原さんの作品も未見だったので、楽しみでした。

粟飯原さんの「あなたとのもの語り」は、セリフもト書きにあたる部分も、すべて俳優が発話するように書かれていました。ト書きと言うより、小説の地の文のようでした。俳優二人がイスに座って読む、シンプ

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