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世界中のカフェ、図書館、古本屋、書店で出会って読んだ本たち。 本を持って旅に出て、その土地に合った本を置いて、また新たな本と旅に出る。
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記事一覧

それぞれの性に合った幸福の追求方法【本:死ぬまで男は自分を認めるな、女は幸福を諦めるな】

それぞれの性に合った幸福の追求方法【本:死ぬまで男は自分を認めるな、女は幸福を諦めるな】

アーユルヴェーダ
オイルマッサージや白湯をすする健康法もアーユルヴェーダからきている
人は死を迎えるその瞬間まで「幸福を拡大していくこと」をたったひとつの目的としてとらえている。

「ありがとう」と言われたいのが女
「すごい」と言われたいのが男

女:私のほうががんばっている
男:俺のほうがスゴイ
女:いつも感謝されたい
男:いつも褒められたい
女:今ここの幸せが大事
男:後世に名を残したい

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自立して生きるための働き方改革【本:稼ぐ力~「仕事がなくなる」時代の新しい働き方~】

自立して生きるための働き方改革【本:稼ぐ力~「仕事がなくなる」時代の新しい働き方~】

2023年に出版された本。10年以上経った後、少しの変化は見られつつも、まだ同様の議論を繰り返している風潮はある。

1. 企業に依存しない働き方

現代の日本企業において、「成果を生み出す仕事」の定義が曖昧であることが多い。このため、社員が主体的に働くことが難しくなり、企業に依存する働き方が常態化している。真の自立を目指すならば、たとえ会社に所属していても、個人としてのスキルやキャリアを確立し、

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「優れた意思決定」の本質というのは、「選択すること」にあるのではなく「捨てること」【本:世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?】

「優れた意思決定」の本質というのは、「選択すること」にあるのではなく「捨てること」【本:世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?】

自分自身が海外駐在している身として、駐在員の帯同で来られた方々が、子育てはもちろん、空いた時間を使ってその土地の文化や言語を学ぼうとされているのには、すごく共感すると同時に、働いていないとむしろ社会との繋がりを見失いやすくストレスになる自分にとっては、『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』というごもっともなタイトルの本にも共感する。

今回の一時帰国を機会に、ずっと前からため込んでいた「読みたい

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頭でっかちなだけじゃ、生きてる辞書は作れない【映画:舟を編む】

頭でっかちなだけじゃ、生きてる辞書は作れない【映画:舟を編む】

ほとんどの人に知られていない、南インド在住者向けの小さな図書館があって、もし、そこで専属の図書館員とかになれるのであれば、毎日、来る人もいないけれど、一冊ずつ読んで、紹介していきたい。

「昔はもっと、外に開けていた」

この社会に30年、40年以上住む人々から、5年ほどコロナ禍を経て駐在している方々、そして最近インドに赴任となった、あらゆる人々と話す機会はある。そうはいっても、なかなかそこに就け

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インドが抱えている様々な問題は、地球全体が抱えている問題と同質【本:河童が覗いたインド】

インドが抱えている様々な問題は、地球全体が抱えている問題と同質【本:河童が覗いたインド】

インド旅行記の本は、この世の中にごまんとある。
特にバックパッカー的な、旅人情緒あふれる文章好きにとって、インドは「書きごたえがある」国だと感じる。

インドに来るときに、インド関係の本を20冊(と、旅する度に増える建築や南インド書籍たち)ほど持ってきていたのにもかかわらず、実はオフィスにもミニ図書館があり、なんだかんだ2023年は10冊も読めていなかったのけれど、ようやく、この傑作本『河童が覗い

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深く学ぶためには、ゆっくり学ぶ必要がある【本:RANGE:知識の「幅」が最強の武器になる】

深く学ぶためには、ゆっくり学ぶ必要がある【本:RANGE:知識の「幅」が最強の武器になる】

海外渡航前に、古本屋に本を売りに行こうとして、結局購入することになった本たち。その中に、RANGEという本があって、こちらは一気に読み込み、とにかくメモった一冊。

本文まとめ

知識の「幅」が最強の武器になる

ネルソン・マンデラ
ガンジー
ブッダ

1万時間の法則
意識的な練習(deliberate practice)
どんな分野であっても、専門に特化した練習の時間数がスキルの伸びを決める唯一

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まずはチャンスを掴み、チャンスのほうを自分にフィットさせる【本:LEAN IN】

まずはチャンスを掴み、チャンスのほうを自分にフィットさせる【本:LEAN IN】

今月上旬、3月8日は『国際女性の日』であった。

フェイスブックの最高執行責任者であり、活動家、作家であるシェリル・サンドバーグ氏によって2013年に出版された本であるこのLEAN INは、まさに女性のリーダーシップについて書かれた良著。

・半世紀前には男性13%、女性2%だった進学率。
ただ、学業はおさめても、その後の女性の参政権、意思決定権が低い

・シングルインカムとダブルインカムの考え方

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7000㎞離れたタミル語と日本語の旅路【本:日本語の起源、日本語の源流を求めて】

7000㎞離れたタミル語と日本語の旅路【本:日本語の起源、日本語の源流を求めて】

以前、インドで話される言語のうち、ヒンディー語とタミル語とマラヤラーム語を少しまとめていた。

今回は、タミル語が話される南インド、タミルナドゥ州在住の日本人の方に借りた、大野先生の本2冊『日本語の起源』『日本語の源流を求めて』を読んで、タミル語から見る日本語の起源について、歴史を振り返ってみたいと思う。

「皆が普段使っている言葉がよくわかっているかどうかが、とても大事」

言葉を厳密にとらえよ

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人々が本当に必要としているのは、意義の達成に使命を感じることであ【本:ハーバードの人生を変える授業】

人々が本当に必要としているのは、意義の達成に使命を感じることであ【本:ハーバードの人生を変える授業】

・変化するために必要なのは、自制心を養うことではなく、習慣を取り入れること

・毎日、感謝できることを5つノートに書く
・毎日、決まった時間を勉強にあてるようにする
・意義を見出す(時間の使い方を楽しく有意義に変えることを習慣化)
・瞑想を習慣化する

・人々が本当に必要としているのは不安のない状態ではなく、価値ある目標の為に努力することである。意義の達成に使命を感じることである。
(大変だったり

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新しいものに飛びつかず、古いものに立ち返る【本:孤独の愉しみ方―森の生活者ソローの叡智】

新しいものに飛びつかず、古いものに立ち返る【本:孤独の愉しみ方―森の生活者ソローの叡智】

本を売りに行ったはずなのに、ある本に魅せられて、購入して家路につく。著者は、Henry David Thoreau氏。彼は、ウォールデン池畔の森の中に丸太小屋を建て、自給自足の生活を2年2か月間送った。

以下は、ソロー氏の名言の中でも、素敵だと思った50の言葉を抜粋。

「孤独が一番の贅沢」

1.とびきり上等な孤独になれる時間を1日1回持つ

2.自分のリズムで歩くことが大切なのだ。他人の歩調

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子どもの精神的成長を阻害する親の愛というものがある【本:男の勘ちがい】

子どもの精神的成長を阻害する親の愛というものがある【本:男の勘ちがい】

出張でホテル宿泊が続いていたとき、ふと気分転換がしたくなり、旅館にたどり着く。旅館といっても、ゲストハウスのような場所で、1階にコタツつきの共用畳部屋があって、そこにあった本棚に目が留まった。

「これらの本って、お客さんが置いて行ったものですか?それとも、店主が購入されたもの?」

そう店主に聞くと、「結構、お客さんが置いていくものが多いね、あと僕が買ったものもあるよ。本交換もできるから、もし何

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文字が無い世界での文字の意味【本:サバンナの記録】

文字が無い世界での文字の意味【本:サバンナの記録】

1963年の夏から64年の春にかけて、京都大学の学術調査隊の一員としてタンザニアに9ヶ月滞在された梅棹忠夫氏の著書は、報告書でも紀行文でもなく、同じ地球上に生きる同時代人として、よき記録者であろうともつとめた、ある一群の人生の記録。

あまり同じ本を何度も読まないけれど、湖畔の家、基地、漁師、精霊の祭り、タンガニイカ湖、ゴマ族呪術師、文字が無い世界での文字の意味、神隠し、生き抜く力、山、遊牧民、長

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情報がきわめて少ない世界がもつ豊かさ【本:旅をする木】

情報がきわめて少ない世界がもつ豊かさ【本:旅をする木】

東京庭園美術館で、旅の図書館がオススメの本が紹介されていて、そのうちの一冊が石川直樹氏の『極北へ』という本だった。その中で、石川氏がよく語っていた人の中に、星野道夫氏がいた。アラスカを愛し、アラスカに暮らした。そんな氏の『旅をする木』という本を見つけたのは、あるカフェだった。

星野氏は、写真家だけれど、読書家でもあったので、とにかく情景や人々の心境の変化や移り変わりの描写が素敵で、文章を読んでい

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自分が住処に選んだ場所が、一種の自己表現になっていく時代【本:日本人はどう住まうべきか?】

自分が住処に選んだ場所が、一種の自己表現になっていく時代【本:日本人はどう住まうべきか?】

養老孟司(解剖学者、1937年、鎌倉生まれ)著書『バカの壁』など
隈研吾(建築家、1954年、横浜生まれ)著書『負ける建築』など

この本を、あるお茶屋さんのカウンター席で読んでいたら、そのお店のお母さんが「何の本を読んでいらっしゃるんですか?」話しかけてきてくれて、そこから「日本の建築の未来」や「人々の動向」「娘さんの大学受験」「どういう街が住みやすいか」などと言う話になった。私は移動中、本をひ

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