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#語源
一語の宇宙 | 逆成 back-formation
「back-formation」とは、言語学用語で「逆成」のこと。
「英語学・言語学用語辞典」(開拓社、2015年第1版)、85頁では、次のように説明されています。
これだけを読むと難しそうに聞こえる。簡単に言うと、たいていの場合、英語の名詞は動詞から作られるが、名詞から動詞が作られることを「逆成」(back-formation)と呼ぶ、ということです。
通常の単語の成り立ち
たとえば
一語の宇宙 | サイレン | siren
「siren」。
サイレン🚨のことだが、元々は、ギリシア神話に登場する「半女半鳥」の海の精「セイレーン」のこと。
最初は上半身が女性で、下半身が鳥だとされたが、後世になって下半身は魚となったらしい。
「siren」を辞書(リーダーズ英和辞典[研究社])でひいてみると、
サイレン((両生類))、((特に)) MUD EELのこと、と出ている。
MUD EEL ?、泥のうなぎ?
英辞郎で調
一語の宇宙 | 図書館 | library
図書館は英語で「library」ですね。
図書館を意味する言葉は、どの外国語でも基本的な語彙なので、初学者の使う単語集に、間違いなく登場します。
しかし、英語の「library」は、他のヨーロッパ系の図書館を意味する単語と比べてみると、パッと綴りを見ただけでも明らかに語源が異なるようです。
とりあえず、ドイツ語、フランス語、スペイン語、ロシア語を調べてみましたが、いずれも図書館は「
一語の宇宙 | 神学 | theology
「theology」とは、「神学」のこと。
現代では「神学論争」(theological argument, theological controversy)というと、「不毛な論争」あるいは「証明しようのない無意味な言い争い」みたいな意味で使われる。
しかし、かつて神学は「哲学は神学の婢(はしため)」と言われ、最高の学問であると考えられていた。
「theology」の語根「theo-
一語の宇宙 | portfolio | ポートフォリオ
「portfolio」(ポートフォリオ)。
経済学部出身の人なら、必ずどこかのタイミングで聞く言葉。
主に金融論の講義などでよく使われる言葉で、「どの株をどの程度の割合で保有すべきか」という文脈で使われる。
元々は「書類かばん」とか「写真集」という意味で使われていた言葉である。
語源
<
一語の宇宙 | date
dateという単語は、中学1年生の時に習った。当時みんなが期待していた「デート👫」という意味ではなかったけれど。
What is the date today?
(今日の日付は?[今日は何月何日?])
いちばん始めに「date」という単語は「日付」という意味で習う。
#dateの語源
語源を調べてみると、もともとは「一時期または時間の期間、季節、時代」という意味だったものが、「何かが起
一語の宇宙 | welcomeの謎 | なぜ過去形はwelcameとならないのか?
いままで、そんなに気になったことはなかったのだが、「welcome」という言葉は、よくよく考えると不思議な言葉だ。
一般的によく使われるのは、
「You are welcome.」(どういたしまして)だろう。
「Thank you. 」(ありがとう)に対する返事として使われる。
「welcome」は「You are welcome.」以外ではあまり見かけない。
そのほかでは、ケネディ大統領の就
一語の宇宙 | radar | レーダー
「radar」。日本語はそのままカタカナにして「レーダー」。
radarという単語は、
radio
detecting
and
ranging という「頭文字」から作られた言葉。
このような言葉を「頭字語」(acronym)という。
よく耳にする「頭字語」(とうじご、アクロニム)には、
「AIDS」(エイズ)
「OPEC」(石油輸出国機構)
「NATO」(北大西洋条約機構)
「UN