沢木 耕太郎『旅のつばくろ』
たまに東北新幹線に乗ると楽しみにしていた『トランヴェール』の中のエッセイが単行本化。2本目のエッセイに「縁」についての記述がある。旅はそれを掴み、育てるものだと僕も思うが、予定不調和を好まない人は、自らの手でそれを捨てているのかもしれない。
僕はかつて友人から「ハプニング職人」と呼ばれたことがある。誰かと一緒でも旅程をころころ変えるし、目の前の事象にすぐ影響される。予想外のことが起これば起こるほど、楽しくなる。一緒にいるとハラハラするのかもしれない。しかし、最終的には信じら