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小説『丼とburger』草稿 田辺篇③
バンズをどうしよう?
あがら丼あがら飯のパンフには、カツサンドがある。サンドイッチか。こうなるともう丼でも飯でもない。何でもありのあがら勝手だな。やっぱり素晴らしく自由だ。
このカツサンド、解説を読むと、この辺で昔から好まれている甘みのある食パンが売りのようだ。バーガーにするのにうってつけかも。ハンバーグなど味の強い具をさはむハンバーガーには甘めのパンを合わせる店が多い。
街中でパン屋を
小説『丼とバーガー』草稿⑤
金沢⑤
とてもさわやかな青空。
いろんな種類の食べ物のキッチンカーがたくさん並んでいる。
僕がいるのは『はんとぱんと』という看板のキッチンカー。いかにも女性らしい可愛いデザインの外装とロゴ。
実はこの『はんとぱんと』という屋号というか、ショップネームが、今回僕が店を出そうと思った理由でもある。
加能まいもん軒のマスターから、電話があった。
「こんど市内でマルシェがあるんですが、こない
小説『丼とバーガー』草稿④
金沢④
加能まいもん軒。マスターに料亭大伴楼でのくだりを話した。老舗料亭の主人が乗り気なことにマスターも驚いていた。
「何を丼とハンバーガーにするのです?」
鰆の西京焼き、鯛の唐蒸し、松茸と白子の天麩羅、鴨の治部煮。四つの料理をあげた。
大伴楼の主人からは、それぞれ奥が深いので郷土料理の代表の唐蒸しと治部煮に絞ってみることをすすめられた。
「では、予習のお勉強しましょうか」マスターは微
小説『丼とバーガー』草稿②
金沢②
「パンという共通言語で、世界に日本の食文化を伝えたいのです。」
熱く語った。グリルオーツキのオーナーも快く撮影に協力してくれた。
ランチが終わって、ディナーまでのアイドリングタイムに、ハントンライスの調理シーン、ブツ撮り、箸上げ、僕自身の試食レポートを撮影させてもらった。
僕のカメラはソニーのハンディカム。普通のユーチューバーだと、ルミックスやαなどのミラーレス一眼を使っている人も多
小説『丼とバーガー』草稿①
あらすじテレビ局で、全国を旅して魅力的な店主の美味しい店を紹介する番組を担当していた人気ディレクターが、なんだか言えない事情があって、YouTuberに転職!
本人は、日本の丼ものをバーガーにトランスフォームして、日本のどんぶり文化を世界の人たちに伝えたいと息巻いている。
「丼とburger」をテーマに土地ならでの丼ものを探して、車中泊仕様の軽のワゴンで日本各地を旅する元テレビディレクター。
どん