リハビリの夜明け

ある日突然くも膜下出血を起こし後遺症を持つ身となったアラフィフ女性です。急性期病院や回復期病棟のことなど主に綴っていきたいと思います。 ブログ名は熊谷先生の「リハビリの夜」をもじってつけさせていただきました。タイトルとすることに快諾してくださった先生に御礼申し上げます。

リハビリの夜明け

ある日突然くも膜下出血を起こし後遺症を持つ身となったアラフィフ女性です。急性期病院や回復期病棟のことなど主に綴っていきたいと思います。 ブログ名は熊谷先生の「リハビリの夜」をもじってつけさせていただきました。タイトルとすることに快諾してくださった先生に御礼申し上げます。

マガジン

  • リハビリ記録(リハフィット)

    お世話になっている自費リハビリ施設リハフィットに関する記事です。 リハビリの中で感じたあれこれを書いています。

  • 日々の気づき

    くも膜下出血を経験したことによって大きく人生が変わりました。 だから「退院してから感じたこと」との区別が難しいと思いつつ、 日々感じたあれこれはここにまとめようと思います。

  • 退院してから感じたこと

    退院したら入院中には気が付かなかったいろんなことに気付き、気付かされました。 そんなことを忘れないうちに書いていきたいと思います。

  • こころの深呼吸

    片柳弘史さんの著書です。1日1ページ。366の気づきと癒しの言葉が詰まっている本です。

  • 雑記

    取り留めのない、頭に浮かんだことをまとめました。

最近の記事

いまこそ、当事者の声を聴こう

"いまこそ、当事者の声を聴こう" そんなテーマで開催された日本神経理学療法士学会のサテライトカンファレンス。 当事者セラピストである小林純也さんが関わっているイベントで、脳フェスでもお馴染みの佐川陸さんやYouTuberの坂大樹さんも登壇されるとのことで、ちょっとワクワクしながら参加してきました。 情報の体系化 京都大学の宮本先生の講演の途中から参加しました。難しいことはわからないながらも"京都って何て進んでいるのかしら"そう思いました。 回復期病院を退院後、患者がどこ

    • 眠れぬ夜に

      昨日、神経理学療法士学会のイベントに当事者として参加した。 そこでおそらく同じ当事者として参加していたのであろう杖歩行の方に声をかけられた。 "綺麗に歩けていいですね"と。 なんと返したら良いのか分からず "ああ、どうも" そう答えていた。 回復期、スクワットやジャンプをする私を見て同じ脳疾患仲間の人に "いいな、俺もジャンプしてえ" そう言われた時も何と返していいか分からなかった。 くも膜下出血だったにも関わらず私の麻痺は軽い。傍目には後遺症があるとはわからないほど

      • "仕方ない"という言葉

        先日「痛みの特効薬」というブログを書きました。その追記ではないですが「痺れが辛い」という訴えをどう捉えて貰えるかで肉体的な痛みが増減する訳では無いとは思っています。 けれども"ここまでやってもらえたのだから仕方ない"と諦めがつき、痛みと付き合っていこうという覚悟が患者の側にできるということはあるのではないでしょうか。 知り合いの関西の理学療法士さんは、入院中の患者さんの希望を"病院だから無理です"とすぐに却下するのではなく"何か方法はないか立ち止まってみませんか"という内容

        • 痛みの特効薬💊

          秋に入った頃から寒暖差や気圧の変化で麻痺側がチクチクと刺されるように痛み始めました。そしてその影響なのか、足は突っ張り手の力も入りにくくなりました。 天気が悪いとてきめんで左半身の痺れと灼熱感で気が滅入りそうになりますが、今週は音訳の締め切りがあったので頑張ってマイクに向かいました。 最初は「今月は音訳を引き受けなければ良かった」と思ったのですが、かえってやらなければならないことがあったことが良かったように思います。 また、Xで同じ様な痛みを抱える方々にとても励まされま

        マガジン

        • 日々の気づき
          70本
        • リハビリ記録(リハフィット)
          30本
        • 退院してから感じたこと
          33本
        • こころの深呼吸
          3本
        • 雑記
          23本
        • zoom勉強会
          3本

        記事

          無理しないでいいよという声かけ

          きっかけ 担当療法士さんが高次脳機能障害当事者会に参加されたとのことでその感想をブログにされました。 この中で 「無理しないでいいよ」と言われることは当事者にとってショックであることを学び、当事者がどう感じているかを確認する・考えることの重要性を感じたと述べられています。 なぜ「無理しないでいいよ」という声かけが当事者にとってショックなのでしょうか? 戦力外通告 ある方から"大病にかかって手術を受け会社に復帰したら「無理しないで」と上司に言われ、それが「戦力外通告

          無理しないでいいよという声かけ

          バリアフリーを望むことは甘え?

          転院までのプロセス 私はくも膜下出血の後遺症でほとんど目が見えなくなっていましたが、急性期にいる間に手術で視力を取り戻すことが出来ました。 けれども回復期退院後、視力が低下し物が二重に見える状態となったため、手術を受けた病院に定期的に通院することとなりました。 ところがこの病院、患者数が多く2〜3時間待たされることもざらで、待合室には多くの患者がひしめき合っていました。 検査室にもたくさんの患者が詰め込まれ、視力検査は5人ほどが横並びという状況でした。そのため高次脳

          バリアフリーを望むことは甘え?

          必要な道

          こういう言葉は振り返った時にわかるものなのでしょうね。 自らの意思で読んだ本の中で出会った言葉だから "いつか本当の自分になったときにわかるものなのかもしれない" そう思えています。 本当の自分って何だろう‥と考えつつも。 でももしこれが誰かに言われた言葉だったら? 相変わらず私は反発していたことと思います。 相手が健常者であれば、なおのこと「やっぱり理解されない」そんな風に思ったかもしれません。 私には15年ほど遠回りした期間がありました。 今考えてもしなくて良い苦労を

          障害受容について伝えたいこと

          障害受容とネット検索すると障害受容のプロセス云々が上位に出て来ますが、医療従事者は実際に学校でどういう風に学ぶのだろうといつも思っています。 今回はそんな障害受容について綴ってみようと思います。 障害受容を促すケース 例えば麻痺があることを認識せず歩き回って転倒を繰り返す。そういう場合には"あなたには障害がありますよ"と理解してもらう必要はあると思います。 でも、ほとんどの場合、障害があることを他人から指摘されなくても自分で嫌という程わかっているのではないでしょうか?

          障害受容について伝えたいこと

          感受性の向かう先

          いつの頃からでしょうか? "何とかなる" と思えるようになったのは。 回復期を退院した年の年末に原因不明の痛みに襲われ救急搬送されて以来、少し動くと身体のあちこちが痛むようになりました。 そこに脳疲労が重なると、ちょっとした外出で何日も動けなくなるようになりました。 家で大人しくしていれば疲れることも痛みが出ることもない。だったらもう出かけない方がいいのでは?と何度も思いました。 くも膜下出血を起こし、人間いつ何があるかわからないからやりたいことを精一杯やろう。そう思

          感受性の向かう先

          私の障害受容

          「日常生活に支障はない」そう言われて退院した回復期。 くも膜下出血発症で止まった時間を取り戻せると思っていました。 けれども退院した私を待ち構えていたのは、高次脳機能障害により支障だらけとなった日常生活でした。 "料理がしたい、夫に好きなものをいっぱい作ってあげたい" 入院中から思っていました。 ところが料理が出来ない。 キッチンで、手順がわからず立ち尽くしたり、忘れたままの料理が電子レンジに残されているのを見て泣き崩れたりしました。 手芸道具を取り出しても何をどうし

          信頼関係の第一歩

          不安な気持ち 2年前のこの時期は、ちょうど急性期から回復期の病院へと転院した頃でした。 担当療法士さんが若くノリの軽い感じの人になり、リハビリ内容も180度変わったため戸惑っていたことを懐かしく思います。 何度か回復期については書いていますが、今でも思い出すと残念に、そして口惜しく感じることがあります。 それでも以前のようにやりきれない思いに駆られずに済んでいるのは、少しずつ消化出来ているからなのかもしれません。 現在は理学療法・作業療法ともに自費のリハビリ施設にお

          信頼関係の第一歩

          他人の人生のよう‥

          Xで、脳卒中後「自分の身体なのに他人の身体のように感じる」や「現実味が薄いと感じる」といったポストやコメントを拝見しました。 私も回復期で同じような症状がありました。 自分の人生のはずなのにどこか他人の人生を見ているようで"生きている実感がない"そう悩んでいました。 それで看護師さんに悩みを打ち明けたところ、 「何も言えずに死んで行った人もいるんだから」 と早々に話を打ち切られてしまい、以後病院スタッフに相談出来なくなりました。 けれどもそんな状態が続くことが不安で、知

          他人の人生のよう‥

          患者を前に向かせるもの

          自費の理学療法士さんのところにリハビリに行って来ました。 このところ心配だったことを相談したら、わかりやすい説明と共に心配ないことをはっきり言って頂けて安心しました。 実は明日から旅行の予定なのですが、その前に心配事を払拭出来て本当に良かったです。 リハビリの終わりに 「明日からの旅行で何か不安なことはありますか?」 と聞かれました。 深く考えることもなく 「特にありません」そう答えていました。 そういえば、昨年の秋の旅行の際は身体の痛みや脳疲労が心配で最後まで行く

          患者を前に向かせるもの

          リハビリでの嬉しい出来事

          自費の作業療法士さんにお世話になって半年ほどが過ぎました。 行く度、作業療法の幅広さに驚かされます。 回復期では作業療法の時間もひたすら筋トレで重いボールを持ち上げたり足に錘を付けて歩いたりするばかりだったので、こちらに通って初めて作業療法というものに触れた気がしています。 通院で高次脳機能障害のリハビリを受けたこともありますが、そこではひたすらプリントをするばかりでした。最寄駅から遠く通うのが大変だったこともありますが、単調なリハビリと一向に生活の質の向上に結びつかない

          リハビリでの嬉しい出来事

          当たり前なんて思っていない

          何かで障害者が話題になると 「障害者はやってもらって当たり前と思っている」 「自分たちの税金で暮らしているのに」 そんな声を耳にします。 その度に私は反発を覚えます。 だれも当たり前だなんて思っていないと。 Xで当事者の方たちと交流して感じます。 みんな働こうと必死です。 自分のことは自分でできる様に リハビリに必死です。 どうしてか。 人の世話になっていたいと 思っていないからではないでしょうか。 くも膜下出血で倒れ 気がつけば病院でした。 おむつを替えてもらい

          当たり前なんて思っていない

          伝えることを諦めずに!

          昨日は土用の丑の日でしたね。 皆さんは鰻召し上がりましたか? 以前、秋刀魚の蒲焼を食卓に出したことがありました。食卓についた夫が「給料日でもないのに今日は鰻か?」と喜んで口にし、食べてもなお秋刀魚と気が付かなかった経緯があり、以来我が家では勿体無くて鰻は食卓に上らなくなりました💦 そういう夫なので食事にはうるさくなく、買って来たお惣菜を並べても文句を言われることはありません。 けれども、得意な訳ではありませんが私は料理が好きです。家族が手料理を美味しいと言って食べてくれ

          伝えることを諦めずに!