いしい

2023年1月から始めたピアノと、半世紀以上続けている読書と、いろいろの日々を世間の外れ値から綴ります。

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2023年1月から始めたピアノと、半世紀以上続けている読書と、いろいろの日々を世間の外れ値から綴ります。

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記事一覧

何が役立つかわからない

ブックカバー

持ち帰ったもの

初めての発表会

コンサート

目標修正

不信心の神頼み

ベン図の重なり

楽しみも不安も

本屋は売れ筋を取りに行く

心を揺らすもの

何が役立つかわからない

発表会。 リハーサルのときこそ緊張度MAXだったけど、本番は落ち着いていた。弾き直してしまったときでさえ頭の中は凪いでいて「最後はちゃんと決めよう」と比較的冷静だった。 私は仕事で、講義や会議の進行をすることがけっこうある。そういう「人の目が集中する経験」を踏んでいたことは、少なからず役に立ったかもしれない、といまは思う。 会に参加するのを決めたとき、多くの人に向かって何かをする、という意味で講義と演奏は似ているし経験が役に立つかも、とチラッと思わないでもなかった。 でも

ブックカバー

読書は、本を読み始める前のブックカバー選びからもう楽しい。 単行本はショッパーで適当にカバーしたり あとは、これとか。 文庫本のカバーはたくさん持っており、 gentenは大好きで、ペンケースもバッグもお財布も持ってる。 ただ、このカバーは最近の少し大きな文庫や、ページ数の多い文庫は入らない(悲しい) スピンが付いてるのはとても便利。 これは奈良のキトラ古墳の天井図を模したもの。 ムーミン大好きなので、出動回数が多いカバー。 扉も可愛い。 ブックマークもムー

持ち帰ったもの

発表会が終わって、次のレッスンまでは間があるし、気が抜けるんじゃないかと心配していたけれど、真面目なのでそんなこともなく。 いままでどおりの練習を、いままでどおりに続けている。 会に誘ってくださったとき、先生は「きっと喜びがあるから」とおっしゃった。それを知りたいと思ったことが、参加の大きな動機だった。 でも、けっきょく私にはよくわからなかった。 そんなに簡単にわからないものなのか、私が受け取れないものなのか、そこにはなかったのか。それもわからない。 感じることはたくさんあ

読む旅

「十二国記」がミュージカルになるということで、話題に上がっている。 たまに読み返す本だし、また読んでみようかな、と思うところだけれど、いまは「守り人シリーズ」を読んでいるので少し先になりそうだ。 「模倣犯」を読み終えて、昔読んだときほどの胸糞悪さこそなかったものの、それなりにどんよりした気持ちになったので、何か口直ししたいと思って選んだのが「精霊の守り人」 そこから順にチャグムの旅を辿り、いまやっと「天と地の守り人」までやってきた。 守り人シリーズは大人になってから読んだの

初めての発表会

朝、「験担ぎ」という記事を挙げたはいいけど、何が験担ぎなのか書くのを忘れた。 それなりに緊張していたんだなぁ。 参加したのは、先生のお知り合いの先生の主催される会で、ピアノだけではなく、ヴァイオリンやフルートやお歌を披露される方もいて、アットホームな雰囲気だった。 リハーサルが10分あったのだけど、その時が一番緊張していた。何をどうしたらいいかわからないし、先生は「それも経験してみて」って仰るだけだし、ともかく一通りさらって、間違えずに弾けて、心配なところを何回か確認して

験担ぎ

朝から、 ヨーグルト食べようとしてスプーン落としたり、歯を磨こうとして歯ブラシ落としたり、アイライナー落としたり、スマホ落としたり、これって「音を落とす」っていう前触れなんですかね🤔 なんてこと言ってると、言霊になるので、イカンイカン。 昨夜はめちゃくちゃ緊張してたけど、先生から温かいメールをいただいて、夜はよく眠れたし、体調は悪くありません。 じゃ、行ってきます👋 落ち着け、落ち着け、自分。 ピアノと仲良く、ね。

姉弟

お正月ぶりに娘がウチに帰ってきた。 「お母さん、なにか着るもの貸して~」 「ジャージでいい?」 「ありがとう」 娘はさっさと着替えて、以前のように寛いでいる。 ご飯を食べながら弾丸のようにお喋りをして、他の3人はふむふむとその話を聞き…昨年半ばまでは普通にあった光景が、束の間ではあったけど自然に戻ってきていた。 「お母さん、このジャージどこで買ったの?すごく楽で着やすい」 「それネットでめちゃくちゃ安かったの。よかったらあげるよ?」 ふふふ、と娘が笑ったので、なに?と

コンサート

今日はオペラシティに行ってきました。 なので、ピアノの練習はできず。 演目は藤田真央さんをソリストに迎えてのモーツァルト「ピアノ協奏曲第23番イ長調」 マーラー「交響曲第5番嬰ハ短調」 藤田真央さんのモーツァルトっていうだけで、脊髄反射でチケット取ったんだけども、少し期待が高すぎたようで、消化不良な感じ。 オケと、もしくは指揮者と仲が良くなさそうな、可もなく不可もない演奏。 さらーっと通り過ぎて何も引っかからなかった。 マーラーの5番は、昔、トランペットの大事故を耳に

歌心

先生には「発表会の前日まで迷っていいんです」と言われたけれど、まさか迷いに迷うことなるとは思ってもおらず。 先日、会の前の最後のレッスンで「この曲をもう少し工夫できるとしたらここでしょうか」と教えられた部分に悩んでいる。 そう表現しなくても無難に成り立つ。 そこをより良くしようと先生が提案してくださったものなので、いろいろ試してみるのだけど全然しっくりこない。 「その進行を楽しいと感じられるように弾いてみてください」 と言われた。でも、何をどうやっても楽しくない。 では、

安い愛

損な性格だと思う。 何とか大賞に選ばれただけでその本を読む気が失せるとか、タイトルが長いだけでもう読みたくないとか。 気分で出会いを減らしているからね。 映画もわりとそういうところがあって、ダサい邦題はそれだけでもう観たくなくなる。 外国映画の邦題は「愛」を使いがち。 愛を使えばなんでも感動的になると思ってる。 安いんだよね、愛が。 邦題ダサ問題を言うと、必ず「こんな素晴らしいタイトルがあります」っていう人が現れる。 よく例に挙げられるのは「An Officer and

目標修正

いま使っている教本が終わったあと、という話が出て。 まぁ、数か月先のことなんだけど。 私はけっこう前から考えていたことを先生にお伝えした。 「ショパンのノクターンが弾けるようになりたくてピアノを始めましたけど、いまはそんなに強く思っていません」 この2年でかなりのピアノ曲を聴いてきて、はっきり言って私はあまりショパンが好きではないとわかった。 曲はどれも素晴らしいものだと思う。 だからたんに好悪の問題。 ノクターン自体を弾きたいと、前ほど思っていない。 なので、ノクター

不信心の神頼み

発表会まで風邪をひかないように、お腹を壊さないように、転んで怪我しないように、用心深く生活している。 これといって大病をしたことがない。 いや、あるけれど、いずれも若い時分で、直近の入院は30年前のお産だった、というくらいには丈夫だ。 ふだんから風邪はひかないし、お腹も壊さないし、これといって調子の悪いところもない。 なので、普通に過ごしていれば無事にその日を迎えられるだろうと思っているけれど、やはりいつもよりは慎重にしている。 ところが、ここにきて神経痛がぶり返してきて

ベン図の重なり

夏休みの宿題は7月中に終わらせてしまうような性格なので、仕事も早い。 たんに、自分のところで停滞している状況に耐えられないので、爆速で次に投げることだけに注力していて、つまりクォリティは二の次なのだが、仕事が早い人のところには次々に仕事がやってくる。 それは私の領分じゃない、という仕事も来る。 「私の領分じゃない」とやんわり断ることもあるし、「私の領分じゃない」と言いながらやってしまうこともあるし、黙って請け負うこともある。 ポリシーは何もなく、単に全体を見て請け負った方が早

楽しみも不安も

noteでピアノで繋がった方々のおかげさまで、初めての発表会も全くの徒手空拳にならず有難いかぎりだ。 いろいろアドバイスいただいた中で、いろんなスタジオに弾きに行く、家でも本番のように弾いてみる、だしぬけに弾いてみる、というのをやってみている。 とても気に入っているピアノスタジオがあってよく行っていたのだけれど、そこは残念ながら土足厳禁のため現在は封印中。 いくつかある、靴のまま使用できるスタジオで練習する。 そういうスタジオにはYAMAHAのC3やC3Xが置いてあることが

本屋は売れ筋を取りに行く

本屋大賞にノミネートされた本はあえて読まないことにしている。 その本が面白いかどうかは関係なく、本屋大賞だから、というそれだけの理由である。 本屋大賞の、書店員さんが自ら売りたい本を選ぶ、というコンセプトは素晴らしいものだ。 でも、売りたい本は結局売れている本だ。 売れている本を推す形になっている。 そんなつもりはなくてもそうなっている。 面白いから売れるし、面白いから売りたいと思う。 理にかなっている。 でも、だから、私は読もうと思わない。 「禁忌の子」は読みたかったけど

心を揺らすもの

新井瑛久さんのyoutubeを好きでよく見ている。 どの動画もおススメだけれど、これが好き。 この動画を見たとき、「少しゆっくり?」と思った。 丁寧ともいえるけれど、数多の演奏家の演奏に耳慣れていると、いくぶん遅いと感じられる。 でも、私はこのくらいの落ち着いた演奏が好みだ。 自分が紡ぎ出す音に対して誠実で、意志的で、真摯だし、なにより音楽が受け取れる形をしている。 超絶技巧の演奏を耳にするとき、自分はこの演奏の一体何に感動しているのか、というのを最近考える。 一音も