自分の始まり
私がこの内観に参りました理由は、私の恋人との間に生じた問題がきっかけであります。
その問題とは、彼女が妊娠をいたしまして、「産む」「産まない」ということで摩擦を生じたことであります。
大学でお世話になっている教授にそのことを相談したところ、内観を勧めてくださいました。
これを機会に自分をもう一度見つめ直してはどうかということでした。
内観の概要は、前もって先生や先生のご家族からお聞きしておりましたので、さほど抵抗なく内観を行えているかに思えました。
4日目の水曜日ぐらいまでは、面接の際に話すことが見つかると、居眠りばかりしている始末でありました。
5日目の晩、先生に「何かご質問は?」と尋ねられました。
私は「していただいたこと、ご迷惑をおかけしたことは、さほど大きな違いは無いように思えるのですが・・・」と伺いました。
先生は、「していただいたこととご迷惑をおかけしたことは、根本的に異なります」と、その違いを説明してくださいました。
加えて、「あなたは面接で、『これは内観ではないかもしれませんが・・・』という枕詞をよく使われますよね」と教えてくださいました。
その言葉の意味を反芻していましたところ、「内観ではないかもしれないという言葉で自分を守っていたけど、私はここに内観以外で何をしに来たと言うのか」と気づき、その時、太い杭が頭の上から突き刺さるような衝撃がありました。
それから本当に内観が始まったのだと思います。
母の事、父の事、彼女の事、嘘と盗み、養育費等と、一生懸命調べました。
すると、次から次と湧水の泉のように出て参りました。
私が今ここにあるのは、両親を始め、今まで接してこられた、あるいは間接的でも接してこられたすべての方々の結晶であるのだと気づきました。
誰1人として欠くことはできなかったのです。
心からお礼を言いたい気持ちが溢れてきました。
この一週間の内観は、私の人生で始まりを意味し、これからが本当の内観が始まるのだと思いました。
最後になりましたが、先生の心温まる面接本当にありがとうございました。
そして一週間の食事の世話をしていただいた奥様にも心から御礼申し上げます。
心のこもったお食事をいつも美味しく召し上がらせていただきました。
重ねて一週間本当にありがとうございました。
このご恩はずっと忘れません。
心より御礼申し上げます。
(神奈川県 24歳男性 大学院生)
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