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楽しい調理学習のすすめ~特別支援学級のテクニックお伝えします~

よし、今日は教育関連の本を読むぞ!と意気込んで書斎に入るのですが、気づいたら横山光輝の三国志を手に取って数十分・・・Mr.チキンです。
今日は調理学習についてお話をします。
「自分で料理した!」という感覚を育てる調理の指導方法をお伝えします。
家庭でのお手伝いにも良いですよ!

困ったときは食べれるものを教材に!

突然ですが、こんな悩みありませんか

算数で、「水のかさ」がなかなか身につかない子がいるんですよ。
国語の日記もいつも同じことばかり書いてて、内容が広がらないんです。

とか、

偏食が激しくて・・・ごはんをあまり食べないんです・・・

とか、教科での困難や、生活上の困難の解決が難しい時ってありますよね。
そんな時は、とにかく作って食べてみませんか
特別支援学級では、年間を通して調理学習をよく行います
今は感染症対策でなかなかできないですが、この伝統は引き継いでいかなくては・・・と思っています。
調理学習の何が良いのか。それは先ほどの例に当てはめると

  • 「食べることができる!」と思うと、必死で分量をはかるようになる。

  • 「みんなで食べた」経験は、他の人にも伝えたい原動力になる。

  • 「自分で作った物」「みんなで作った物」のおいしさは100倍になる。

調理学習は、様々な教科の要素が合わさっています(教科等を合わせた指導と言います)。
まさに、料理は科学なわけです。
さらに自分たちで育てた野菜を調理した時の感動は・・・無限大ですね!

調理学習を阻む壁・・・安全確保

調理学習の良さは分かるのだけれど、安全面の確保が難しいですよね。
特に特別支援学級では、
子ども本人の不器用さが怖くて家庭でも調理はさせたことが無いんです。
という保護者の方もたくさんいます。
まずは、学校で安全に調理したいですよね。
ここからは、Mr.チキンが実践の中で、色々な先生たちと話し合いながら
たどり着いた安全の確保方法についてご紹介します。

①フォークを使え!

今回は、我が家の次男坊(2歳6か月)に協力してもらい
実践写真を交えながら説明していきます。
調理学習では、ピーラーや包丁など、刃物を扱うことは避けられませんよね
猫の手」という言葉もありますが、子どもたちは家庭科室に入ると

「教室は走らない」「手を必ず洗う」
「ゴミはここに捨てる」「班で行動する」
「高学年が低学年のお世話をする」
鼻くそをほじらない」・・・etc

たくさんの教室とは違うきまりや緊張感、情報が錯綜します。
経験上、猫の手は忘れ去られることが多いです。
そんな時に、フォークを使うと、指導事項が一個減り、
一気に安全度が上がります

2歳児であっても、こんな風に親が離れて写真撮影もできるぐらい
余裕ができます。
包丁も同じ要領で、フォークで抑えて切ると指を切るリスクが減ります。
何より、「自分でできた!」という自信が生まれますよね。

②安全な仕事を生み出すべし!

フォークを使っても危ないぞ・・・?と思われる低学年ちゃんなどには、
安全な仕事を生み出します。
包丁などは教員が支持しながら行い、

切り終わった物を器に移したり

玉ねぎの皮をむいたりすることは、安全にできるしごとの一つです。
これらのことを、「この仕事は君に任せたからね」と言葉を添えます。
終わった後に

「さすが玉ねぎ隊長。涙が出るくらい感動したよ。」

と声をかけると、「それは玉ねぎむいた時の涙だろ~!!」ってツッコミが入ります(笑)

③子ども用軍手をはめるべし

ジャガイモの皮をむくときなど、清潔な軍手を使うのも一つの安全確保です。
フォークは子どもっぽいよという中学年くらいからは、
実生活に近づけるために、軍手を使うことがあります。
まずは、「軍手で安全に切れるようになったら、素手でやろうね」と声をかけます。
ちょっとやりにくいのですが、それが集中につながります。
そして、このやりにくさが、素手に移った時の「すごく楽になった!」という感覚につながるようです。
軍手期を抜けた先輩が、後輩に向けて

「今は大変だけど、そこを抜けたら楽になるからな」

なんて励ましてたら、それは成長と自信の表れです(笑)
軍手で汚れるので、最後に食材を洗うのを忘れずに行ってくださいね。

まとめ

今回は調理学習を安全に行うためのテクニックについてお伝えしました。
ここに至るまで、何度危険な目に合わせてしまったことか・・・
(大事にはいたりませんでしたが。)
シェアすることで、安全に、楽しく調理学習ができたらと考えています。
そして、この方法でできるだけ支援者が離れられれば良いなという思いも込めています。
支援者が離れ、「自分でできた」という感覚をつかむことができると、
いずれやってくる自立した生活につながるのではないでしょうか。
ぜひ、やってみてくださいね!
では、またね~!


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