記事一覧
【創作】ゴーーール!
横っ飛びに飛んだ。
「来るッ!」
と感じる前に飛んだけれど、一陣の風が吹き、ビンッ、ザッ、ドッという音が後頭部に響いた。ドン!と体が落ちて地面にぶつかり、背中を向けて自軍ゴールに走る相手チームの背番号を見た。
キャプテンが通りすがりに
「まだだ、まだ、慌てるような時間じゃない」
と言いながら、僕の後ろにボールを取りにいき、ボールを掴む気配を感じる間もなく、チームメイトを鼓舞しながら、センター
【読書感想】小学生・詩の勉強 二ねん生の詩 日本作文の会/日本作文の会(編)
気の済むまま勢いのままに。
当記事へようこそ。
執筆を担当する中村陽炎です。
読書感想コーナーにお越し頂き、誠にありがとうございます。
図書館でお借りした本をつまみ読みしての感想となります。
お時間の許す限り、どうぞご堪能ください。
なぜ『小学生・詩の勉強 二ねん生の詩 日本作文の会』を借りたのか?日本作文の会にある小学生の勉強シリーズを拝読したいと思ったからです。
せっかくの機会として6年生
【創作】猫が寝込んだら
猫が寝込んだなんて、駄洒落にも洒落にもならない。薬を飲んだけど効いている気がしない。
頭は痛いし、瞼は重いし関節がキリキリする。寝たきりで動くことが出来ない。
何か気晴らしになることを考えよう。猫が寝込んだだけじゃなくて、例えば
鼬とハイタッチ
牛が被る帽子
馬は飼うまい
河馬皮の鞄
麒麟の逆鱗
熊は逞しい
黑犀は悪路最適
犀の才能
鷺に詐欺られた
鹿が叱られた
海象(セイウチ)はダセイ家(
「妻が意識を失っていた1ヶ月間に見た夢」
本日は、「妻が意識を失っていた1ヶ月間に見た夢」について書いていきます。
やーく1年前のお話です。
(ここから)
2024年1月、妻が突然倒れ、意識を失いました。医師からは、自己免疫性脳炎と診断され、約1ヶ月の入院生活が始まりました。
その間に妻が見ていた夢のお話です。
大きな飛行機に乗って、いろんな地域を巡っていたそうです。ベットに縛り付けられていて、空港に着く度に降りる人もいたとか
【創作】星が降る夜 #シロクマ文芸部
星が降る夜は、あの娘のことを想わずにはいられない。
「流れ星が消える前に三回願いごとを唱えると、夢が叶うのよ」
と下僕が言っていた。
僕が願うのは
「あの娘が幸せでありますように」
ということだけ。もう叶えられていると信じているけれど、星が降る夜に願わずにはいられない。
下僕の帰宅が遅い、帰宅したら叱ってやらなきゃ。
彼女を見たのは保健所の倉庫だった。和風の顔をした、小さくて可愛いい三毛