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ドイツ歌曲の話 マーラー Lob den hohen Verstandes 高い知性を誉める歌
魚に説教するアントニウスと並んで、皮肉、風刺、滑稽がキーワードとなる歌です。
さて、この歌の何が皮肉で風刺で滑稽なのか。
まず前提を知らなければなりません。
独和辞典を調べると、
ロバ = ばか と出てきます。
カッコウは
ein Kuckuck unter Nachtigallen
ナイチンゲールの中のカッコウ(玄人の中に混じった素人)
というのが出てきますし、また英和辞典を見ると、カッコ
ドイツ歌曲の話 マーラー Des Antonius von Padua Fishpredigt 魚に説教するパドヴァの聖アントニウス
今日はマーラーの歌曲集「子供の不思議な角笛」から。
子供の不思議な角笛とは、同名の民謡詩集に作曲された歌曲集で、10曲からなります。この「魚に説教するパドヴァのアントニウス」は6曲目。
こんな詩です。
パドゥヴァの聖アントニウスとは
パドヴァの聖アントニウスというのはWikipediaによると「カトリック教会で、失せ物、結婚、縁結び、花嫁、不妊症に悩む人々、愛、老人、動物の聖人とされている
ドイツ歌曲の話 詩人の恋 Dichterliebe #21 終曲、ドイツ名所めぐり
いよいよ終曲。
四分の四拍子。嬰ハ短調。前曲の平行調。Ziemlich Langsam かなり遅く。
ジャーン!
ジャジャーン!
ジャジャーン!
ジャジャーン!
という大層な前奏に続くのは、♩♪♪という、民謡調のリズム。
なんか田舎のチャチな芝居小屋の幕が上がったような感じがする。
昔の忌まわしい歌って、あの彼女が歌ってた歌でしょうか。5番とか10番とかの。彼女はきっと歌が好き。
いまいま
ドイツ歌曲の話 詩人の恋 Dichterliebe #20 目を覚ましたくない
前の曲の下属調のホ長調。明るい調です。
八分の六拍子。Lebendig (生き生きと)
詩といい、調の変遷といい、狂っとる(笑)
昔、ドイツ語の先生(ドイツ人)がおっしゃってたことを思い出します。好奇心でマリファナを吸ってみた時の話です。青や赤の光がチカチカしただの、ぐるぐる回っただの、ちょうどこの詩のような感じ。
だから、これは夢なのか、ヤク中なのか、と思ってしまいます。いずれにせよ普通ではな
ドイツ歌曲の話 詩人の恋 Dichterliebe #18 夢で彼女は
13番目の曲であるこの曲は前半はほぼアカペラ。歌と歌の間にピアノが入りますが、歌っているときは歌だけ。特殊な歌と言える。本来20曲あったのをカットしたりしているので、これが13番目になったのは偶然ですが、13番目にふさわしい曲だと思います。
変ホ短調、Leise(静かに)
前の曲と同じ八分の六拍子。
美しい後奏の最後の音と同じ、シ♭から始まるので、無伴奏とはいえ、歌いやすく作曲されています。