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研究&人材開発に投資すると(しないと)何が起きるか【本の感想】シン・ニホン
本書が出版が出版されたのは2020年の頭ということで、まだ世界がCOVID-19の波に飲まれる前のことであった。
それから3年が経った今はじめて読んでみたのだが、この本で指摘されている課題のいくつかには、コロナ禍を経てより強く意識されるものがある。リサーチの手厚さと著者だから得られた経験や視点(たとえば政府系の委員会などで色々と課題について役所の人と議論した経験など)のオリジナリティが組み合わさの
蜘蛛の糸が降りてきたと思ったら、お釈迦様が地獄まで来てくれた6月3日
1年の中で思い出深い日を挙げるなら。
6月3日は、人生のベスト3に入ります。
2019年6月3日のぼくのGoogleカレンダーを見ると
「19:00 婚活パーティ@新宿」
と書いてあります。
そもそもぼくがそれに参加の申し込みをしたのは、当日の18時くらいでした。
夕方に品川で友人に会う用事があり、そこまで自転車で行ってました。
で、帰り道に代々木公園の園内で自転車を置いて「暑いな〜」と思いな
死する人が選べること
母が死んでから9ヶ月が過ぎた。
母は肺がんの末期だった。最後の3週間は病院にいた。途中から緩和ケアというものに切り替わったが、どこかでそれは便宜上そのように取り扱っているだけだと思っていた。けれど、突然に歩けなくなって入院してから3週間後の2月25日に母は生涯を終えた。75歳になってすぐだった。現代の平均寿命からすれば短いが、70歳を過ぎていると考えればそれなりに人生を謳歌したと言えるのかもしれ
脱アリストテレスの道のり【本の感想】この世界を知るための人類と科学の400万年史
物理学者であり、作家である著者による「科学者たちの生き様、研究姿勢、それが生み出したものの影響」に焦点を当てた、人物伝&科学史の読み物。
感想を一言でいうと、面白すぎて止まらない。
どうしてここまで面白いのか。1つの理由は、著者が網羅的な科学史を書こうとせず、人物の内面と行動、人物同士の関係性のストーリーに着目し、それを事実に沿って淡々と、しかしユーモアとドラマをきっちり添えて、丁寧に描き出して
人類の苦しみを軽減するたゆみない事業【本の感想】エネルギー400年史: 薪から石炭、石油、原子力、再生可能エネルギーまで
今日、日本に生きる私が、エネルギーの入手と利用に関して、困難を覚えることは1つもない。明かりがほしいときに、照明スイッチを押して光を得ることができる。料理をしたいときにコンロを点けてガス火力の熱を得ることができる。移動が必要なときには、電車、バス、タクシー、少なくとも利用可能な交通手段であれば、それで移動することができる。いずれにもかかるコストは低い。そして何よりも安定している。清潔で、安全だ。