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それは"彼女"が座る椅子
夜。外は暗い。
会社に残ってるのは俺灰谷と、横の女葉山。
前には、背もたれ付きの椅子がある空いた席。
そこに座っていた、如月アミがいなくなった。
正式に言うと、3日前から来なくなった。
噂によると連絡もつかず黙って辞めたらしい。
そんなような事をする子では無いと思うのだが。
ただ、別に俺も特別話したことがある訳では無い。ご時世で、必要最低限の会話しかしなくなったから。
ただ、愛嬌があって好
「今、もしもバッタリ君に逢えたら、何と言えばイイのかな?」
#2000字のドラマ
登場人物
ボク * 彼女・るる * バス停係員の女性
おもむろに彼女の名前をInstagramで検索する。
新しい姓の後に、カッコ書き。
純白のドレス姿に身を包んだ彼女は、ボクが知っている一番の泣き笑顔をしている。
ボクはその泣き笑顔の意味を知っている。
窓から差し込む朝日が眩しい。
松山駅到着を知らせる車内アナウンスを耳にしながら、手