もしもの備え その3.1 河川の近くに家を建てるな 当たり前過ぎて意識しなくなっていること
私の理解をご紹介しますね。
ファンダメンタルズの続き…
父から子供の頃に
河川の近くに家を建てるな
と教わりました。父方の先祖が河川の氾濫による水害に遭ったからだそうです。
ですから、家業を弟に譲った代わりに祖父に買ってもらった家は河川から離れた台地の上、海抜は50m程度。
ですが河岸段丘の坂を下って少し離れたところに小川が有りました。河岸段丘に沿っても小さな池があったり泉があったり…。
その小川は私が幼稚園に通っていた頃氾濫し、付近は沼地のようになってしまいました。その後先ずはコンクリート斜面による護岸整備が行われのどかな小川から2級河川らしい感じになりました。
それ以降は氾濫は無かったのですが、その後下流域で氾濫が起き、護岸はコンクリートの斜面から垂直に組まれた鋼材に変わりました。斜面が無くなったのて河川が町並みから孤立しました。しかし一応河川のところどころに階段方のあって水面に近づける遊歩道が整備されました。
また隣接する広大なグラウンドが調整池として整備され台風等の時には、水没してしまうグラウンドになってしまいました。
こんな感じで台地の足元は河川の氾濫の確率が高かったものの、河川管理施設の充実で氾濫の可能性はとても低くなりました。
それでも台地の上に比べればもしもの可能性は高く、その意味では父は先祖の教えを忠実に守ったのでした。
にも拘らず私は河川に近い不動産に手を出していましました。横浜駅から徒歩数分のマンション。通勤、通学、買い物など圧倒的に便利。将来的には賃貸にしても充分利益が出るという目論見。実際憧れの高級物件専門のケン・コーポレーションを起用して賃貸に出したことも有りました。
横浜駅なので、海や河川の管理施設も整っていて、氾濫に備えた地下放水路等も整備されていました。まさか地下にも商業施設が広域に有る横浜駅周辺で水害が起こるとは想定できませんでした。
まさかの備えが全く足りていなかった…
一部地下放水路の運用が機能しないなど人災の面もあったものの、2004年10月の台風22号による豪雨では地下施設が一部水没するなど甚大な浸水被害を受け、私の区分所有していたマンションの地下と一階も床上浸水していまいました。私の区分所有部分は上層階なので被害は無かったのですが、地下駐車場に駐めてあったクレスタは水没してしまいました。
ということでもしもの備えとしての
河川の近くに家を建てるな
は、至言でした。
つづく
経緯
その1は初めてもしもの備えを考えた子ども時代のご紹介でした。
その2では、全く逆の動きを敢えてした受験生時代、サラリーマン時代の
“敢えて完璧な備えをせず前に早く進むことを優先”
という話題を置いて見ました。