kyogoku oakwagata
考察シリーズです
ワイルド・オオクワガタ保有の共生酵母菌採集サンプルを単離培養した経緯とその経過まとめ。この培養酵母菌の今後の有効活用とその有益性を考察する。
オオクワガタ飼育用オリジナル菌糸瓶開発に関する記事まとめ。
参考資料引用元リンク集
オオクワガタ採集家的歴史解釈エッセイ
やはり、3令化しませんね……。というのは、画像の左手の2令個体です(おそらく♂)。培地はオリジナルの無加水アスペン・チップ、まあ、食べてはいるのですが、その量が圧倒的に少ないです。一方、右手の個体は3令♂で、無加水パルプ。何れも空気穴無し蓋のDAISOボトルです。 さて、この差は何故にということなのですが、2令個体は、最初に投入した一年もの熟成菌糸瓶が劣化したのですよね。それで、急遽移し替えたという経緯です。 幼若ホルモンが怪しい 原因として考えられるのは、餌材環境
実は、幼虫は培地材の殆どを食べてはいません。これはわたしの目検討の目算ではありますが、幼虫が実質的に食べている量は培地材総量の約10%にも満たないのではないかと考えています。おそらく、5%前後というのが妥当な数字だと思われます。これはですね、大きめのチップ材に植菌したオリジナル菌糸瓶で飼育した残材——つまり、食痕——を観察すればよく解ることなのです。何故なら、その殆どが粉砕されておらずに元のチップ形状のままに残存していますから。 YouTuberなんぞは飽きもせずに菌糸瓶
早くもボトルに観察窓が空きました。 充填量の塩梅が難しい うーん……これはパルプの充填量が少なかったかもしれません。いきなり空間が空き過ぎてます。しかし、これ以上ボトルに詰め込むのは手作業では困難だったのです。無加水パルプだとこの分量が限界で、これ以上押し込むとボトルが割れる危険性がありました。加水すればもっと圧縮できるので割り増し増量はできるのですが、そうしますと、今度はわたしが理想と考えておりますオオクワガタに適正な水分量を超過してしまうのですよね。それと同時にカ
1本目の菌糸瓶を食い切った個体のボトル入れ替えをしました。2本目は無加水パルプ培地、勿論、空気穴無し蓋DAISOボトルです。 成長記録を見ますと、孵化日が7月上旬、2令化が8月中旬、3令化が10月上旬で、3令になって1ヶ月で1000ccボトルをほぼ食い切りでした。 体色は白く、透明感があり、黄色化にはかなりの猶予日のある正に今が食べ盛りの若齢3令幼虫です。おそらく、臨界サイズ受容期には未だ達していないとわたしは考えています。つまり、成長の伸び代が十分に残っている状態。
2023 Lineageの2年化♂、2024 Lineage個体群と同じオリジナル・アスペン菌糸瓶に投入してあるのですが、2024の方は3令化しているとは言え、一眼見て明らかに若くて体重も乗っておらず、発育が未だ太さに表れていない段階です。一方、2年化♂はある程度の体重の乗った成熟個体です。 さて、この2頭の菌糸瓶の食餌量を比べると、どちらが多いと思われますが? 答えは、圧倒的に2024の若い育ち盛りの方なのです。これからも判るように、体を作るための食餌と生命維持のための
実は2024 Lineageの早生まれ早育ちの♀個体が居まして、その個体の発育が大変優秀なんですよね。♀にしては培地を無駄なく移動しており、食べっぷりが良いのです。まるで♂のような体躯で体長も長い。しかも、まだ体色が青白い。「これは!」というオーラを纏っているんですよ。まあ、ボトル越しの見た目なので、実際に取り出してみたらそれほど大きくなかったということはよくあるので、早合点は禁物だとは思うのですが、ひょっとしたら、次回のボトル入れ替え時には15g UPは行くのかもしれない
今年 - 2024年はわたしのオオクワガタ・ブリードでは実りが多い年となりそうです。 幼虫にPlan-Aを遂行させ切る このテーマのミッションは一つ、言い換えれば、——オオクワガタを大型化させる秘訣——を探ることです。それは、見做し成虫サイズが幼虫の成長期の或る段階で決定されるのであり、それは、見た目の外見に反映されるようになる(幼虫が大きく成長する)前段階に既に決しているという仮説を立てました。これは、単純に言えば、幼虫に最大成虫サイズに成るべく食餌させ続けさせれば
外見的に幼虫の成長段階を判断できる特徴を見極められないものかと、最近、観察を続けているのですが、その一つが以前に紹介した「黄色化」。もう一つ、これまで紹介していなかった、それと前後する時期に見られる特徴がありまして、それが「アラタ体萎縮」です。 幼若ホルモンとは アラタ体というのは、幼虫の脳の後方にある組織で、ここで幼若ホルモンが分泌されています。幼若ホルモンが分泌され続けていることで幼虫は幼虫としての体質を維持しているわけですが、アラタ体とはまた別の前胸線からエクジ
♀の方が早熟傾向ですので、先行的に成長している♀幼虫の成長状態を見て♂の最大サイズの予測がある程度できるとわたしは思っています。♀の発育が良いと、♂のその後に期待ができるということが言えるのですが、これは個体の血筋や生体的な状態のことではなくて、菌糸瓶が共通スペックのものを使用の場合の、餌材ベースのことです。 ♂は鈍感なのに耐性が低い 要するに、餌材の良し悪しでの結果反映評価ですね。食餌の状態であったり、ボトル内での落ち着きであったり、そういった環境ストレスの影響に関
これはですね、発育が早い方か、或いは遅い方か、これらの何れの方が大きな成虫に成り易いのか——という考察です。 成長曲線 常温飼育ブリード個体の1年化の場合の平均的な例として、初夏の5月中旬に産卵、6月中旬孵化とすると、その後の成長曲線は3令中期頃までは右肩上がりの急勾配曲線で、秋只中頃にそのピークを打つと冬眠に入り、ピーク体重を維持しつつも少しづつ落として翌年初夏頃に蛹化という流れだと思います。これをオオクワガタ幼虫の標準的な成長曲線と捉えると、やはり、3令の初期から
今回、見事に食い降りている2024 LinageのA群の4頭です。 この場合、「食い下がり」は正しくないのですよね、まったく別の意味になっちゃいますのですね。最後の最後まで諦めずに頑張ってしまうことですからね。 食い上がりがデフォとは限らない というか、通常、幼虫はボトルの底から食い上がってゆくのが常態であるかのような言説がよくありますが、それは正しくないのです。と言いますかね、確かに菌糸瓶飼育の場合、一旦底にまで到達してから移動するということはよく観察できるのです
……というのが時々あるんですよね。 この菌糸瓶は、2023年10月仕込みの、元々は沸騰煮出しアスペン・チップ培地にウスヒラタケを植菌し、DAISOパン・ケースで培養した菌床なのですが、容器の内壁面に不明カビ菌が繁殖した事例のものです。それを半年熟成させた後にバラして、更にボトル詰めしたものを実験検証用に保管していました。 ケースの内壁面にビッシリと発生したカビと思われる菌は既に死滅しており(好気性のため)、実はこの側壁面と上面の一部とだけに薄っすらと張り付いていただけ
わたしは室内常温飼育主義で、冷暖房調整をしない室内管理で飼育しています。 ですので、菌糸瓶の状態の観察についてもその環境が基準となっています。わたしの居住する京都市はどちらかというと湿気の多い地域で、関西地方は関東に比べるとその傾向にあるかと思います。ですので、その点については、他地域との比較としてはひょっとすると大きな差があるかもしれないと少し気づきました。それはYouTuberのオオクワガタ・ブリーダーによる菌糸瓶交換動画を見ていたことが切っ掛けでした。 所謂、大型
このnoteでもね、相互フォロー目当てなのかなんだか解らないんですが、フォローしてないのに何故か何度もスキをしに現れて、しかし、コメントはしない人であったり、イミフ訪問者が以前から相当数居るんですよね。その人たちのnoteをチェックしてみると、詐欺誘導っぽい内容であったり、意味不明な内容だったり、何処かの既出の内容をコピペしてるだけであったりと、なんだか不審な雰囲気が色濃いのです。なので、このような輩のプチ掃除を実施しました。 とにかく、わたしはそのようなキモいヤツらは即
インセクト・ブリード界でパルプ培地菌糸を実使用してオオクワガタを飼育した のはおそらくわたしが初だと思います。その第一人者と自負して申しますと、オオクワガタにパルプ菌糸は最強です。 オリジナル開発の基準点 おさらいというか、基本的なところからの説明になりますが、オオクワガタの幼虫はセルロース分解酵素を生成する共生酵母菌を体内に保菌しているので、培地のオガを食べても栄養として摂取できるのですが、実は、木材を切り刻んだだけの生オガを幼虫が食べても実は何の栄養素も摂り込めま
生物にはユニークな特性というか、癖というか、不思議な特異性がそれぞれあるものです。 休息は重要 先日、顆粒化乾燥の手順をしくったので、酵母菌のコロニーを再度培養液に戻したのですが、それで気付いたのが、明らかにこの再培養時の方が活性が高かったのです。つまり、乾燥以前よりも出芽細胞の発現率が目で見てはっきりと判るほどに高いのです。これは、連続的に培養を継続するよりも、一度、菌を休眠させた方が活性が高くなり、出芽効率が良くなるということだと思います。解りやすく言うと、継続的