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ホラー小説のネタバレなし読書感想

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読了したホラー小説のネタバレなし感想を載せています。
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ホラー小説のネタバレなし読書感想『屍介護』三浦晴海

ホラー小説のネタバレなし読書感想『屍介護』三浦晴海

こんにちは。今回、感想をご紹介するのは、小説投稿サイトのカクヨムに掲載され、角川ホラー文庫で書籍化をはたした作品です。

また、本作品は(2024年11月現在)青騎士コミックスで漫画化され、単行本も発売されています。

ネタバレなし、ということで、作品の内容には極力触れずにご紹介します。

「ビジュアルに特化した、映像作品のような自然描写」先にも書きましたが、本作品は三ト和貴さんの美しい女性画で、

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ホラー小説のネタバレなし読書感想『死体でも愛してる』大石圭

ホラー小説のネタバレなし読書感想『死体でも愛してる』大石圭

こんにちは。間が空きましたが、今回、感想をご紹介するのも角川ホラー文庫からです。

ジャンルとしては、サイコスリラーに近い、作風ですね。

『呪怨』や『死人を恋う』などでも有名な、大石圭さんの『死体でも愛してる』のご紹介です。

オムニバス(聞き手となる人物のお話と、各章で違う登場人物)で描かれた、今作を表すなら「4つの愛の物語」です。

四季の名前で4つに分けられた章のそれぞれに登場する人物たち

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ホラー小説のネタバレなし読書感想『めぐみの家には、小人がいる。』滝川さり

ホラー小説のネタバレなし読書感想『めぐみの家には、小人がいる。』滝川さり

こんにちは。前回の『ゆうずどの結末』に続いて、同作者である、滝川さりさんのホラー小説『めぐみの家には、小人がいる。』の読書感想をご紹介いたします。

今回も、極力ネタバレは避けて、作品の良かったところ、ここが面白かったというところをピックアップしていけたらと思います。

残酷なグリム童話のような怪異を、現代社会で描く。とはいっても、まったく情報を開示せずに話を進めるのも、不親切なので、ネタバレに該

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ホラー小説のネタバレなし読書感想『ゆうずどの結末』滝川さり

ホラー小説のネタバレなし読書感想『ゆうずどの結末』滝川さり

こんにちは。

前回、背筋さんの『近畿地方のある場所について』というモキュメンタリーホラーを、ややネタバレありで書かせていただいたので、今回はネタバレを極力避けて書かせていただきます。

ご紹介するのは、滝川さりさんの『ゆうずどの結末』です。

今作は、大まかに四つの章で構成されており、各章登場人物が違う、オムニバスホラーとなっております。

しかし、そこで語られるのは、一貫して「ゆうずど」と呼ば

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ホラー小説の読書感想『近畿地方のある場所について』背筋

ホラー小説の読書感想『近畿地方のある場所について』背筋

こんにちは。今回から、ホラー小説の読書感想をご紹介させていただきます。

第一回は、背筋先生の『近畿地方のある場所について』です。

作者ご本人がいってらっしゃるように、今作は『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』などのモキュメンタリー映画を参考に作られております。

ちなみに、モキュメンタリーとは、ドキュメンタリータッチの映画や小説作品、つまり取材からの実録作品のようなスタイルで、創作をおこなう手法

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