いつも、何度でも。
最近よく見るお気に入りの動画がある。
フランス人の歌手Pommeさんが、ジブリ音楽のカバーを歌っているパリのライブ映像である。
絵画の中の人のような顔立ちをしていて、声は職人が丹精込めて作り上げた楽器のようだ。
気が付いたらいつも、何度でも聴いてしまう。
3年ほど前に出演したこの映像が日本や中国で広まり、知っている人もいるかもしれない。
声がクリアに聴けるからこの映像もとても好き。
心の琴線に、触れるどころの騒ぎではなく、彼女は僕の心の大切な琴線をウッドベースかなんかだと勘違いしているようで、雑に指で引っ張っては叩く。
スラップすな。
弱ってると泣いちゃうからやめてお願い。
もっと優しく扱って。
僕が好きなパリのライブ動画は、さっきの映像からは3年ほど経っていて、髪はバッサリショートにしている。
癖っ毛なんてなんも気にしないよ~とばかりの自然体の髪型、一瞬見せる苦しそうな表情、歌うたいとして自由に表現する為の姿勢。
その全てがPommeさんという人間を映し出していて、ジブリが好きでたまらない気持ちがその繊細さの中に込められている。
千と千尋の中では誰が好きなのかな。
「男は知らないでしょうが、女は全員かまじいの姿勢で下の毛を剃ります。」
とか言ったTikTokの女は、二度と下卑た目でジブリを見れないように今すぐこれ聴いて改心して欲しい。
「どれだけ可愛い女も清楚な女も一回かま爺を通ってます。」
じゃねぇよ。
左の日本人は通訳かな?と思ったら青葉市子さんという音楽家だった。
その声でハモられると時が止まる。
危うく銀座線乗り過ごすとこだった。
んぅ。いい。
音楽は人を癒す。
そんなわかりきったことをわざわざ僕が言う必要はないけど、ここまでくるともはやリラクゼーションの類ではなく、ロキソニンの類だ。
なんか頭痛とか治りそうじゃない?
実際のところ音楽が心の奥に届くと、体が軽くなって呼吸が深くなる実感がある。
体に染み渡らせる為に、体が勝手に歪みをとってくれるのだと思う。
僕の場合は胸郭が広がって、鼻呼吸がしやすくなった。
魂が癒されて、童心に帰る。
ということは、やっぱり魂は腐っていないのだ。
そうやって音楽は僕の直感が正しいことを再確認させてくれる。
音楽はまだまだ、僕のことを教えてくれる。
今日はごきげん。